大瀬崎断崖〔大瀬埼灯台〕(五島市〔旧玉之浦町〕)
西海国立公園の特別地域・大瀬崎断崖〔大瀬埼灯台〕
2025年05月14日
ここ大瀬崎の断崖は、淡褐色の砂岩と黒色の泥岩が交互に重なった地層が、大瀬崎に打ち寄せる波によって削り取られて形成されています。地殻変動による傾斜や、断ち切られた断層が随所に見られ、場所によっては高さ100mを超えるところもあり、壮大な景観を形作っていることから、西海国立公園の特別地域に指定されています。
なお、岬の突端にある大瀬崎灯台は、海面に対して24°傾いた地層で構成された海抜80mの断崖上に、明治12(1879)年12月に竣工した歴史ある施設です。現在の灯台は、昭和46(1971)年に改装されたもので、全国でも最大級の200万カンデラの光を発し、沖合約50kmまで光が届きます。海上保安庁の「日本の灯台50選」にも選定されており、現在に至るまで、長年にわたり日本列島の西端を航行する船舶の安全を見守っています。
また、明治31(1898)年には、当地に無線受信機を備えた旧海軍の望楼が設置されており、明治38(1905)年、日露戦争の際には、ロシアのバルチック艦隊発見の報「敵艦隊見ユ」を受信しています。
(現地説明板などより)
展望台が複数あります。灯台まで徒歩で行くことも可能です。
大瀬崎断崖の駐車場から大瀬山への道を登ると、頂上に祈りの女神の像と鐘が建立されています。これは太平洋戦争中、沖を出る船から大瀬崎を見納めの地として南方戦線に赴き、再び祖国の地を踏むことができなかった多くの将兵の霊を慰めるために建立されたものです。
美しい女神の像は、長崎市の平和公園にある平和記念像で知られる北村西望氏作。また、女神の像の横にある鐘は願い事を叶えてくれる鐘として密かに語り継がれています。
また、毎年9~10月頃、ハチクマの渡りを見ることができるそうです。
Photo Canon EOS 5D MarkⅣ
R7.5.4
住所: 長崎県五島市玉之浦町玉之浦
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