北前船主として江戸時代から活躍した右近家の住宅を公開・北前船主の館 右近家
2026年04月20日
北前船は、江戸時代中期から明治30(1897)年にかけて、大坂〜蝦夷地(北海道)を結んで、日本海廻りで各港で商い(買積)をしながら不定期に往復した廻船のことです。
右近家は、北前船主として天明・寛政(江戸時代)の頃から活躍し、全盛期には八幡丸ほか30余隻を所有しました。
以後、北前船の衰退と共に蒸気船を導入し、海運の近代化を進めると共に事業の転換を計り海上保険業に進出し、日本海上保険株式会社を設立します。「損保ジャパン株式会社」として現在に至っています。
現在の邸宅は、天保時代の構えを基本に昭和34(1959)年に建て替えられました。上方風切妻造瓦葺二階建で、内倉、濱倉を配し、材料は北前船が産地から運んだという豪勢な構えで、その中に上方文化を取り入れた繊細な造作を見ることができます。背後の山に造られた庭園には、西洋館と四阿が建てられており、素晴らしい日本海を眺めることができます。
右近家内部は北前船の商いで使った帳簿、印鑑、計算道具や右近家船頭中が船で利用した箪笥「船ダンス」や奉納線絵馬、アイヌ民族の衣装など河野浦と右近家の歴史などとともに紹介しています。
西洋館は国登録有形文化財で、玄関ホールの半円型のニッチや暖炉回りの色タイル、玄関のグリルや暖炉の鍛冶細工など、暖炉の左には人が座れるよう「イングルニック」になっています。梁や根太を露出したホール天井、そして階段室の2連のアーチやコリント式のねじり柱、ステンドグラスがはめ込まれた窓、イギリスのチューダー様式を取り入れたバルコニーのX状に湾曲した手すりなど、各所にモダンな趣向を凝らしています。
平成29(2017)年4月28日、日本遺産「北前船寄港地・船主集落」の構成文化財に認定されました。
開館時間 9:00〜16:00
休館日 水曜日、年末年始(12/29〜1/3)
入館料 大人300円 子供200円
右近家・中村家共通観覧
大人500円 子供300円
Photo Canon EOS R6 MarkⅢ
R8.4.4
住所: 福井県南条郡南越前町河野2−15