危機感レベルの差

　　　それは、１９９０年代。　レストランで働いていた頃。　東洋人と云えば、タイ・ベトナム・大陸人が多い南フロリダ。　その中で、和食レストランで働きたいとの雇用志願者は、親日タイ人が多い。（個人的印象）

　　　とある店。　ランチ営業が終わり、ディナー営業の準備中。　ダイニングには、タイ人ウエイトレス数名。　キッチンにもタイ人Cooks。　それぞれ慌ただしく・ワイワイと仕事を進めてる。　ワタシも「SUSHI COUNTER」で、働いている。　いつもの様子。　その時、イキナリ「パン！」　と大きな音がした。　

　　　「何事や？」と顔を上げると、いつもの様に仕事を進めていたタイ人ウエイトレス達。　皆、屈んでる。　後ろへ振り返り、キッチンを見る。　Cooksも身を低くしている。　音源は、業務用プラ製まな板がタイル床に落ちた音。　丁度平面と平面がぶち当たり、銃声のような音になったのだろう。

　　　姿勢を低くしていたのは、タイ人達。　何事？と立っていたのは、ワタシを含めた日本人達。　まな板が落ちたのは、事故だが、キッチンのヘッドが笑う。　

「今のが銃声やったら、お前ら皆　〇んどるぞ！」

「日本は、平和やで、銃声に慣れてへんねん！　大体、お前ら、どんだけ物騒なとこに居ったんや！？」

、、、なんて言葉を交わした。