本編はシリーズものの11個目です。
前回は
こちらからどうぞ。
さて、古い車というと、私は以前から気になっていた2つの事があった。
いわゆるケミカルチューンと、オカルトチューンである。
メインカーであるスイフトでもマイクロロンは新車1000km時点で施工したし、確かにエンジン音は小さくなったが、劇的に燃費が下がるとか、エンジン回転の息継ぎが減るとかは感じられなかった。
なぜならもともと不具合がないからだ。
古い車ほど効果を発揮する
ケミカルチューンとオカルトチューンの常套句だ。
そしてそれらのメーカーが「ユーザーの声」として出しているものでは7万キロだの10万キロだののユーザーが
「これは素晴らしい」
「劇的な効果があった」
「エンジンを入れ替えたかのようだ」
とか、まぁアメリカ人もびっくりのオーバーリアクションで驚いている。
胡散臭いなあと思いながらも今まで検証する機会が無かったわけだが、ようやく出来る。
というわけで今回の私の気分は
ほんまかいな?
である。
まず行ったのはオカルトチューン(?)のアーシングである。
(もっと怪しいオカルトチューニングわんさかあるけどね)
かつてアーシングが大流行した頃は1台分でウン万円なんてものまであっておいそれと手が出なかったが、今回購入したのは汎用品で、アマゾンで2000円もしなかった。
中身としては60cmのケーブル1本、80cmのケーブル2本、1mのケーブルが2本である。
アーシングする個所についてはネットを調べるほど訳が分からなくなるくらい諸説ある。
ただ、大体どこでも言ってるかな、というものが以下である。
・純正アースボルトに共締め
・スロットルボディ付近
・エアインテーク流路
・ラジエター付近
・バルクヘッド付近
・パワステ付近
・エアコンコンプレッサ付近
・オイルポンプ付近
・フロントタイヤハウス左右付近
・リアマフラー付近
アーシングは近年流行っているアルミテープチューンと同じく、静電気による抵抗削減が主目的らしい。
私はてっきり古くなって抵抗値が増えた純正ハーネスやボディアースのバイパスをさせるものと思っていたのだが、それ以外にも意味があるらしい。
頷けるような胡散臭いような。
で、全部施工すりゃ良いってもんでもないらしく、やったら却ってダメになる場所もあるらしい。
例えばエグゾーストから触媒手前まではトルクが下がるとか、何か所か鬼門があるようだ。
そもそも手元にあるケーブルは5本。
買い増すつもりなんてさらさらない。
タコの足のようにグネグネエンジンルームをケーブルだらけにしてトラブルの種になるのもまっぴらである。
以上から、すでに施工済のアルミテープチューンの個所は除外し、見た目よりも実用性を取る事にした。
まずは全景。
だいぶ皆さんの想像するアーシングとは違うと思う。地味だよね。
まずバッテリーからすぐ傍にある純正アース(12mmボルト)に60cmのケーブルで接続。
ここを全てのルートのターミナルとし、以下のルートに分岐させた。
第1経路:バルクヘッドセンターの純正アース経由、左フェンダー電装部品ボディアースボルト
第2経路:スロットルボディ直行
第3経路:パワステフルードタンク兼ラジエターコア固定用ボルト直行
これでエンジンルーム内の左側2か所、中心1か所、右2か所となる。
第1経路でバルクヘッドセンターに左フェンダー行きのアースケーブルを共締めしたのは長さの関係上である。
もう1本あればリアマフラー後端とボディを接続したかったが仕方ない。
製品としては1本1本のケーブルをボルトナットで固定するL型金具が入っていたが、使わなかったのは振動によるボルトナットの緩みでゆくゆくアース不良につながるのを避けたかったのである。
別に見せるためじゃないし(といいつつこうやってブログにあげてるのだけど)
で。
バッテリのマイナス端子を外してしまったので、改めて10分のアイドリング学習をさせ、その間に時計等の設定を戻す。
その後50kmほど試走してみた結果。
(残念半分だけど)
違いが分かるねえ
まず違ったのは低回転時である。
納車時に5W30が入っていたうちの子は、エアコンのON/OFFによってアイドリング回転数が著しく変わり(ONで1500,OFFで500すれすれ)、さらに2000回転以下でクラッチをつなぐと簡単にストールしていた。
なのでエンストが頻発するわ、アクセルを軽く踏むだけでキャンキャン吹け上がって困っていたので、購入後1000km経った時に10W30に切り替えた。
(中古で買った場合は最初に入れたオイルは錆落としと思って1000kmで入れ替えるようにしている)
するとアイドリングが900回転から1100回転で常に落ち着き、1500回転程度でクラッチをつないでもストールしなくなった。
ところが引き換えに2000回転から3500回転の吹け上がり方が著しくのっそりとなり、加速が悪くなっていた。
ちなみにパジェロミニのマニュアルでは10W30が全車種推奨、5W30はNAなら可、ターボはNGとなっている。特に気温35度以上となる環境では10W30のみと指定されている。
で、上記のアーシングをしたところ、5W30を入れていた時と同じくらいの吹け上がりとなった。
これは明らかに良く回るようになったなと感じた。
一方でアイドリングの落ち着きや低回転クラッチミートでのストールのしづらさは変わらなかった。
変わらないというか、平地ならアクセルを踏まなくてもバックギアに入れてクラッチミートしてストールしなくなったくらいである。
なので駐車が楽になったし、幹線道路で流れに乗りやすくなった。
まぁ2000円程度のDIYでこれだけ成果が出れば上等である。
更に施工するつもりもないし、これでそっと終わらせようと思う。
写真では解りにくいと思うが、随所にタイラップでケーブルは固定してある。
ただしガチで締め付けるのではなく、ほんの少しだけ遊びを残してある。
ケーブルの被膜にタイラップが食い込んで振動するのと、遊びをもって振動するのとどちらが長持ちするのか迷ったからである。
締め上げた方が良いのかな。
それほど出費せず、手軽な施工で、ほどほどの効果がある。
これがオカルトチューンが地味に人気があり続ける理由だと思う。
蛇足だが、私はアルミテープチューンで用いているアルミテープを暖炉の煙突補修等にも使える高耐熱タイプに変えた。
1巻2000円くらいと結構高価だが、こちらで施工するとテープが焼きイカのようにめくれあがってくる事が無くなった。
走行中に下手にアルミテープが剥がれてファンベルトとかに絡みつくことを考えれば、1巻2千円でも安いものである。
なお、内装の樹脂部分とかに貼るテープは安物でも貼る前に脱脂すれば全く問題ない。
パジェロミニは内装を除くと本当に鉄で出来た部分ばかりなので、貼る所がない。
スイフトはバンパーとかも樹脂だらけなので貼る部分が多いのだが、クリップ固定ばかりで外しにくいし折れる。
スマートとかネイキッドのように、ユーザーが外装を簡単に外せる車は本当に少ないから、大流行はしないのだろう。
それ以前に多少の車いじり位余裕だよという程度の給料をお支払い頂きたいものである。
経済がなぜ回らないかと言えば、企業が会計監査を気にし過ぎて内部留保ばかりするからである。
社員に給料沢山払えば景気良くなりますよ。
家も車も大型家電も売れますよ。
せめて欧米並みの、今の1.5倍から2倍の手取りをお願いします。
・・・とまぁ本音は置いておいて。
古い車へのアーシングはこんな結果になりました。
企業案件でもなく100%自腹でやった事を素直に伝えております。
サクラやっても1円も儲からないので素です(笑)
アルミテープチューンとアーシングでオカルト系は終わりにして、次はケミカルチューンを予定している。
とはいいつつ、納車時点でワコーズのフューエルワンは施工して、とっくに1本分走っている。
(ガソリン添加タイプの洗浄剤を使うとエンジンオイルが著しく汚れる。このこともあって1000km時点でエンジンオイルを変えるのである)
ケミカル系はケミカル系でまとめて報告したいと思う。
参考になれば幸いです。