
納車から1ヶ月少々。
もうすぐ走行距離2000kmに差し掛かるあたりですが、
このあたりで86についてちょっとまとめてみます。
文章表現力に乏しいので、なかなか読みづらく
伝わりにくいとは思いますが、
自分なりに感じた事を書いていきます。
●クラッチのストロークがあり過ぎて、
クラッチミートのポイントが掴みづらい
昨年のお台場メガウェブ試乗会で、初めて86に乗った時から感じていた事ですが、
クラッチの繋がるポイントがかなり手前なんですよね。
(ペダルかなり戻さないと繋がらない)
最初はその感覚になかなか慣れなくて、発進時にノロノロだったり、
ガクガクしながら発進していましたw
今ではさすがに慣れてきましたが、でもたまにやります。^^;
停車状態からクラッチをじわじわ繋いで発進するというのは
出来なくはないですが、かなりノロノロなので
一般的な走行ではあまり実用的では無いかも。
信号待ちからの発進時にはアクセルである程度回転を上げて繋げないと
後ろの車が一気に詰めて来ますしw
1~2速への変速時にも、半クラポイントで一拍置かないとガクッとなってしまうので
少々気を使います。
まだまだ私のクラッチ操作が下手なだけかもしれませんけどね。^^;
サーキット等のスポーツ走行時に素早くシフト操作しようとするとどうなのか?
それについては今後のサーキット走行で試してみます。
MT車同士の乗り換えで、まず慣れるべき所はシフト・クラッチ操作ではないかと思っています。
ショック無くスムーズに変速できるようになると
車との一体感を感じられますし。
そこは重要な点ですよね。
MR2ではシングルとはいえメタルクラッチだったので、
あのストロークの短さ・ダイレクト感と較べてしまうと、
慣れるまで違和感がありました。
クラッチの軽さは周りでも言われているように、
スポーツカーにしては確かに軽過ぎるほどですが、
私はクラッチの重さにスポーツ性を感じる人間ではないので、
個人的にはあまり気にしていません。
軽ければ渋滞時など楽でいいので、軽いに越した事は無いのかなと。
●エンジンの特性は中回転トルク重視?
ゼロからの発進は前述のとおりですが、
低~中回転(2000~3000回転)付近からは、アクセルを踏むとグワっと加速Gを感じます。
MR2 SW20の4型NAに乗っていた時は、3000~3500回転付近から高回転になるにつれて
じわじわ加速していくのに対して、
86のほうが明らかに下からトルクが付いてきてくれます。
これは期待できると思い、アクセルべた踏みでそのままレブ付近まで加速してみますが、
高回転域では思っていたほど加速が伸びないという感覚がありました。
気持ち良くエンジンは回ってくれてはいるんですが、
あまり加速感を感じないような?
トルクがフラットすぎるだけなんでしょうかね?
先日にFSWで全開加速した際も、コーナー立ち上がりでは良い加速をするんですが、
そこから高回転域に入ると、あれ、クラッチが滑っているのかな?と思えるほど
加速感がありませんでした。
しかしFSWホームストレートでの全開加速時に190km/h以上をマークした事からも
実際にパワーは出ているんでしょうけどね。
スバルBRZのHPからFA20パワーグラフを拝借。
カタログのエンジンスペックを見るかぎりでは
最大トルクは6400~6600rpm付近で出ているようなんですが、
トルクカーブ表を見てちょっと納得。
意図的かどうかはわからないんですが、
3000rpm付近にトルクの盛り上がりがありました。
4000rpm付近がトルクが落ち込んでいるだけなのか判りませんけどね。
街乗りの回転域でトルクがあるのは、実用的で良いですね。
●エンジン音の演出
サウンドクリエイター機構により、スロットルを開けると
中回転域からエンジン音が車内に多く入ってきます。
わざとらしくてあまり現実味がない、などと言われる事もありますが、
運転しているドライバーにとっては
なかなかやる気にさせてくれる音なんじゃないかと思います。
シフトダウン時に空ぶかしをした時の音も個人的には良い感じ。
外からは純正マフラーのショボイ音しか聞こえないんでしょうけど、
外には騒音を巻き散らさず、ドライバーだけに音を感じさせるという
現代的な機構なのかなと。
この車を大人な仕様で乗りたいという方はこれで丁度いいのかも。
でも私としては少々物足りないので、
マフラーはいずれ交換するつもりです。^^;
●高速走行の安定性・静粛性が良い
今まで乗ってきた車に較べて、車内の静粛性や車の安定感もあり
高速道走行がかなり安定していると感じました。
エンジンを回さずに6速巡航だと車内もかなり静かで、
純正タイヤだとロードノイズもあまり拾わないのか、
高級車に乗っているような錯覚があります。
前述の通り下のトルクがあるので、
少しアクセルを踏むとスーッと加速してくれて、
気が付くと自然と速度が出てしまっているという、
安定しすぎていてスピードに現実味がない感じです。
純正の足でフワフワしているから・ステアリングに振動が伝わらないから・・・
というようなネガティブな意味での速度感が無いという訳ではなく、
路面をしっかり捉えつつ高速巡航できるという乗り心地の良さ。
ベンツやBMW等の高級車が高速道の右車線をかっ飛ばしていく理由が
ちょっとだけ判るような気がしました。
●コーナリング性能について
コーナリングのレスポンスというか、
すてありんぐを切り始めの車体のハナの入りはなかなか。
左右の切り返しなどもステアリングの入力に対して
反応はなかなかクイックです。
その反応の良さが車体の剛性の高さによるものなのか、
エンジンの低重心化によるものなのかは私にはわかりませんが、
ミッドシップであるMR2 SW20にも近いものがあるなと思いました。
タイトコーナー等、一定の舵角で切り込んでいくと、
ズリズリとフロントタイヤが滑ったり、ロールしたりしますが、
そのあたりはタイヤを換えたり、足を固めたりすれば
さらにしっかりと粘り、キビキビ走れるようになるでしょうね。
●サスペンションのストローク
86の純正のバネレートはF:2.8キロ R:3.8キロとどこかの記事で見ましたが、
タイトなコーナーではそれなりにロールはしますし、
強めにブレーキを踏むとフロントが大きく沈み込みます。
純正ですからそんなものでしょうけど、
特に気になったのは路面のギャップをよく吸収してくれるという事。
お恥ずかしながら、先日に納車後初めてタイヤのエアー圧をチェックしたんですが、
4輪ともエアーが3.1キロ入っていました・・・
指定が2.4キロなので燃費重視と考えても明らかに高いですよね。
そんなエアー圧にもかかわらず、
コーナリング中に大きなギャップに乗っても、
タイヤも鳴かずに大きく姿勢が乱れません。
もちろん速度域にもよると思いますが、
なかなか良く動いてくれる足だなという印象でした。
●シフトフィールはかなり良い
シフトは重厚感があってしっかりと入ってくれるので、
MT車の運転をしているという実感が充分に持てます。
しかしいまだにバックギヤが1速の横というのには
違和感があってなかなか慣れません・・・^^;
●Aピラーの見切りはそれほど悪くない
最近の車は安全基準の観点からAピラーが太いですが、
私のドラポジからの視点からでは、Aピラー先の右前の視界は
それほど遮られませんでした。
それならフィットやデミオのAピラーのほうが
よほど見切りが悪かったくらいです。^^;
●車から降りる際にやたらバチバチと静電気が発生した
これは蛇足ですが、
シートの素材と私の服との相性なのか、
長野に行った際に車から降りる度に強い静電気が発生していました。
冬場は気を付けないとバチバチ痛そうw
総合的に考えても、多くのレビューにあるように
「決して速くは無いけれど運転が楽しい車である。」
という印象そのままですが、
この車を買って良かったと心から思えますね。
非常に満足度は高いです。
普通に街乗り~ドライブという用途なら
ノーマルの仕様で充分ではないでしょうか。
ノーマルは幅広いユーザーに対応できる
オーソドックスでトータルバランスに優れた状態。
ここから個々のユーザーの指向で味付けしていけば良いという事ですよね。
例えばサスを固めて車高を落とせば運動性は良くなり、見た目は良くなりますが
乗り心地は悪くなり、段差で下を擦る可能性も上がる。
要はそういったネガな部分をどこまで許容できるか。
ノーマルのバランスを崩して、自分に合った仕様に特化させていく。
それがチューニングというものですよね。
私もこのノーマル状態でもなかなか良いと思いつつも、
この車で色々やっていきたい事は沢山あるので、
これから自分好みに変更させていく予定ではあります。
今回はあくまで一般道と軽いサーキット体験に基づくインプレですが、
本格的にサーキットを何度か走ったら、
サーキットでの86インプレを書くつもりです。