【2018年9月30日追記】
家の規模の通り、かつては実業家、東海村村長、プロ野球監督といった経歴を持つの人物がお住まいでいらっしゃいました。
理由としては、約50年前に所有者が亡くなり、ご家族が「自分達が生きている間は維持しよう」と相続されました。
しかし維持にも解体にも相当の金額がかかり、遠方にお住まいで尚且つご高齢になられている事が理由となっていると放送されました。
TVスタッフの方は同意を得て敷地内に入っており、豪華絢爛な屋敷であった事が伺えます。
放送当日は、この記事の閲覧数が普段の10倍以上に上がっておりました^-^;
近隣の方が管理をまかされており、立入は禁止されています。
追記終
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茨城県某所を仕事で通るたびに気になっていた廃墟がありました。
それはそれは、とても格式の高そうな屋敷です。
ずーっと高くて長い塀が続いています。
最初に書いてしまいますが、中には入っていません。
この周りは一応住宅地になっており、この家の向かいも普通の家がありますので、うかつな事は出来ません。
本気でこの屋敷を調べるなら、周りの家へ聞き込みにあたるようなんでしょうが。
塀も崩れていませんし門も頑として閉まっており、破壊行為を行わずに入れる場所は無さそうです。
車を置く場所もなくはないですが、どうも空き地に86を停めておくのは気が引けます。あいつは人目を引きすぎます(-_-;)
屋敷の後ろから…と考えましたが、結構な雑木林に囲まれており、諦めました。
この雑木林のあるところ全てが屋敷の土地になっている?くらい塀が広いです。
相当前から空き家と推測されます。
しかし、荒れ方は暴走族やヤンキーのソレでは無く、自然な荒れ方です。
蔵ですね。
茨城だと、まだ蔵のある家はそう珍しくはありません。
土蔵です。
中に入らないので撮れるところは限られていますが、とにかく目立ちます。
前は瓦が道に落っこちたりしていましたが。
土蔵の向こうにも、扉があります。
例によって固く閉まっています。
内部に入れる廃墟は、暴力行為によって「
開かれた」廃墟になっている事が多いです。
閉じられたこれが正しい「
空き家」の状態でしょう。
自分では廃墟探索のつもりでも、人によっては空き巣行為に見えるかもしれません。
廃墟マニアも、住宅地の空き家にはあまり入らないと思います。
大型物件と違い、面白みが無いせいもあるでしょうけれども。
少し話が逸れますが…言葉の上で、
空き家と
廃屋、廃墟の境界はありません。
ざっくり「人が住めそうか」「景観が保たれているか」という感覚くらいでしょうか。
法上は定義があり、
荒れて倒壊する恐れのあるレベルの空き家になってくると、2015年に制定された「
空家等対策の推進に関する特別措置法」に則り「
特定空家等」に指定されます。
「
特定空家等」に指定されてしまった空き家は、更地と同じ固定資産税を支払う必要があります。
下記がその例です。
例以外にも、樹が伸びて歩道や近隣に支障が出ている、動物や害虫の巣となっている、荷物が多く残って不法投棄を誘発している、窓ガラスが割れている、落書きされている、不審者の出入りがある場合等の、いわゆる
廃墟的特徴を持っていると指定されるようです。
※参考:
国土交通省「地方公共団体の空き家対策取組事例」
特定空家になってしまう空家が残っている背景には、解体費の捻出以外に
・
実家の両親が亡くなった又は施設に入ったので空き家状態になったが、
相続した兄弟姉妹で解体費、管理、売却の話がまとまらないまま相当時間が経過している。
・
相続人が遠方に住んでいる為、管理や荷物の整理がままならず、放置してしまっている。
・
接道義務を満たさない土地に住宅があるので、売却しても
再建築が認められず土地の価値が無い為、解体を先延ばしにしている。
・
所有者が死亡、行方不明になり相続人が居ない又は相続が放棄され、放置されている。
等の理由があるようです。
いずれにしても、所有者は無駄な税金を支払うようになってしまいますし、近隣からもクレームが入ってしまうので、廃墟(特定空家等)はどんどん解体されていくと思います。
何故こんな法律が出来たかというと、そのくらい空き家が増えてきて問題になっている背景があります。
住宅土地統計調査の空家定義として
・仕事の都合や別荘として年に何回か人が住む程度の「
二次的住宅」
・アパートの空き室「
賃貸用の住宅」
・中古や新築として売り出し中の「
売却用の住宅」
・長らく人が住んでおらず活用できない厄介な「
その他の住宅」
があります。
この「
その他の住宅」が増えてきており、廃墟マニアしか喜んでいないというワケです。
そんなワケで、廃墟が残っているのは外からは見えない理由がある為です。
この立派なお屋敷も、何かの理由があるのでしょう。
土壁が剥がれて、本来は壁だったであろう空間から植物が伸びている。
廃墟マニアが喜んで探索しそうな物件である事は間違いありません。
廃墟といえば景観を損なう落書き行為ですが、ここはそういう目におらず、風情があっていいですね。
……いや、落書きは無数にありました。
すぐ近くに小学校があります。
今か昔かは分かりませんが、このような落書きが塀に描かれています。
本来は叱られるべき事ですが、この昭和の香りのする塀と落書きの内容が妙にマッチして許せてしまう気がします。
…いや、他人事だからだろうな。
情熱の赤で書かれた「
たけひろ」の傘の隣は一度消されて、小さく「
のり子」と書いてある。
果たして、これは「
たけひろ」の望んだ結末だったのか。
小さく「
ちあきのばか」と書いてあるのも気になる。
ろくでなしブルースか?
2017年5月の頃の話だったので、毛虫がいました。
廃墟は好きですが、自分で探索は苦手ですね。特に町中の住居系はどうにも不法感が拭えません。
今回は堅い話が多かったですが…。
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Posted at
2018/03/04 21:28:26