今年もこれに行くわけですが、せっかく遠出するので、前々から行けなかった埼玉地区を経由してから長野へ向かう予定としました。
まずは秩父市に向かいます。
埼玉県道210号線を使って到着したのは、秩父市中津川地区。
しかし、見ての通り、駐車スペースは落石だらけ😓
一番落石の被害の少なそうな場所へ86は避難。
おいおい、こんな物降ってきたらマズい。
迷っているのも危険なので、ササッと装備を整えて先へ進みましょう。
大滑トンネルとロックシェッド。
1982年(昭和57年)に開通。
脇が旧道敷となっています。
なかなかに趣のある道です。
残念ながら、この埼玉県道210号線旧道の歴史には、詳しくありません。
地図情報から見る限り、結構短命であったのではないかと思います。
30年くらい前までは、こちらを通っていたはず。
国土地理院地図、1976年(昭和51年)航空写真を加工。
めちゃフリーハンドですが、赤いのが道です。
この頃は、まだこの道が現役だった頃です。航空写真でもばっちりです。
当然、現行トンネルとは違います。
相当路肩が削れている。
廃道化を昭和57年とすれば、35年弱の放置でこうなったと思われる。
ミラーの無いミラーポールがある。
という事は、ここはカーブ。
旧大滑隧道です。
正面中央、ちょこーーーーーーっとだけ、頭が開いているのが見えますか。
上に石垣があり、人の手が入っているのは確認できますが、扁額はないようです。
僅かに開いていますが、高さ60cmくらいでしょうか。
落ち葉がすごく、虫がたくさん潜んでいそうだったのでまずは落ち葉や土を掃除しました。
案の定、ヤスデやミミズがたくさん土壌を肥やしていて、キモい😓
今回用意してきた、携帯平スコップが活躍。
さて、正直なところ、この隙間から潜るのも相当イヤで悩みましたが、来てしまったので行くしかありません。
荷物は最小限にしますので、買ったばかりの出目金レンズのみにします。
LEDライトは2種。片方は防爆仕様(笑)
ああ、いきなり下っていくというのがイヤだ…。
ああ、暗くて天井が近い…。
ああ、めちゃ砂塵が舞っててカメラに悪い…。
弱気でマイナスな言葉ばかりですが、当時の正直な感想です。
前に探索した方は、いきなり鹿が出てきたらしいが…こんな狭い場所でクマだのシカだのやめてほしいかも。
この撮影はストロボを使用しました。
写真だと明るいですが、実際は上記の写真のような視界に近いです。
もちろん立って移動は不可です。
なお、全て素掘りです。
埋め戻し区間が終わります。
50mくらいでしょうかね。
本来の道床が見えますので、降ります。
振り返って、降りてきた埋め戻しを撮影。
埋め戻し土砂の高さは4mくらいか。
旧大滑隧道は高さ4.9mだったようなので、こんなものだと思います。
登れないとか勘弁(笑)
正面。
かなりぬかるんでいます。現役時代に活躍したと思しき反射材が眩しい。
少し進むと、水はけが悪いので年中水が溜まっています。
白くドロドロしており、深さや底の状態が分かりません。
とはいえ、道床を既に確認しているので、ここからそんな深くなることはないだろう。
ピンぼけ。
歩いているうちに、脚のスネ辺りまで埋まりました。
結構深いじゃない。
この素掘り具合、ハンパねぇ。
美しすぎるだろ…。
奥に何かいるが…。
君に会いに来たわけだが…
目力ハンパねぇな、マジで。
なんて目をしてやがるんだ。
一応、みんカラは車系SNSですので、トラックの正体に触れてみましょう。
三菱ふそう・FKシリーズの4トン車と思われます。
1976年(昭和51年)に販売開始。
1977年(昭和52年)にMをあしらったエンブレムをフロントグリルに追加、1979年(昭和54年)に、マイナーチェンジでブラックマスクと呼ばれるフロントグリルに変わっていますので、こいつは最も初期型と思われます。
ナンバーは外されています。
ちなみに車検は昭和64年まででした。
トラックを上手く水面に映している方の写真を見た事がありますが、この日はトラック近くまで水は張っておりません。
決して太陽光の届かない暗闇のくせに、撮影状況は天候によって左右されるという皮肉。
最も、雨が続いた後なんかは、ここまで来るのがかなりきついでしょうね。
幅3.3mとされる旧大滑隧道では、FKシリーズのようなトラックは圧迫感があります。
後ろは埋まっています。
というか右前以外の足回りは埋没。
そしてドアのガラスが開いている。
おおっと…。
中には、3人席シートにハクビシンが3匹いました。
めっちゃ目が合いました。ていうか私が驚いた。
中は思ったよりもきれいな状態。
どっちも窓ガラス開けっ放しなのにね(笑)
なお、窓から逃げ出しているのはハクビシンです。ごめんね。
閉塞隧道。
昭和初期にはまだ隧道は無かったようなので、昭和中期~から昭和57年(1982年)までの30~40年くらいの利用だったと思われます。
結構、短命です。
この旧大滑隧道は、距離121mとされています。
ここがおよそ、入り口より100m程の場所と推測されますので、反対側までそう遠くはない場所です。
崩落があって、このFKシリーズが巻き込まれたと思っていましたが…
反対側も人為的に埋め戻しているという事なので、もしかしてこの土砂も人為的埋め戻しなのかも。
帰ろう。
また、ずぶずぶ歩きます。
明かりが無いと、こんなの(笑)
出口見えるだけマシかな。
帰りの埋め戻し区間は、コウモリ達がたくさん飛び回っていた。
行きは全く気付かなかったが、私が来てから起きてしまったらしい。
何分、天井と地面まで1m程しかないので、コウモリにぶつかりそうになる。
戻ってきた。
入り口にはゴミが結構捨てられている。
こんなところまで捨てに来るなよ……。
さすがに奥までゴミ捨てに行く猛者はいないようだった。
無事、外へ。
カメラ、レンズともども砂ぼこりまみれになっている😅
おかげで楽しかったですが。
次も廃車巡りに行きますが、果たして?
参考サイト
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Posted at
2019/05/06 09:35:20