2014年08月03日
暑い夏の夜
例年にない蒸し暑い夏の夜こと、本当はみんなで花火大会を見る予定だった。
だが、友人達のドタキャンにより、彼女はサークル仲間の彼と二人だけで花火大会を見る羽目となった。
「どーしよー、これじゃあ二人きりで、まるでデートじゃん・・・」
彼女は不安を隠せない胸の高鳴りを必死に抑えていた。
と、混み合ってきた狭い屋台の道で、彼女は人波に押され彼とはぐれそうになる。と、とっさに彼女は彼のTシャツの端を掴んだ。
「大丈夫か?」
彼は、振り向きながらそう彼女に言うと、左手で彼女の手をギュッと握った。
「キャッ、どうしよぉ、恥ずかしいよぉ」
彼女はうつむき、顔を赤らめたまま、彼の手に引かれて進んだ。
尋常じゃない人混みに手が離れそうだ。
彼女は離れまいとギュッと彼の手を握り返した。
と、その時
「ドーン!!パラパラパラ・・・」
打ち上げ花火が始まった。
皆、打ちあがった花火を見上げた。
二人の瞳を照らす鮮やかな光・・・。
「キレイ・・・」
彼女は自然にそうつぶやいた。
「凄いな、今年の花火、3Dだ」
彼は彼女に向ってそう言った。
「私、最近花火大会、来たことないんだ。こんなに凄いなんて知らなかった。」
「こっちに来いよ、見やすいぜ」
彼は彼女を引き寄せた。
肩と肩が触れ合う。
「ドーーーンッ」
大きい花火の光が二人を照らす。
いつの間にか彼女の緊張は消えていた。
ただ打ちあがる花火に心を奪われていた。
しかし、同時に本人も気が付かなかったことがある。
彼にも心を奪われはじめていたことを・・・。
「いつまでもこの時間が続けば、止まっていればいいのにな」
彼女はそう思っていた。
「ねぇ・・・」
彼女は彼に声を掛けた。
「キレイだよね。あたし、超感動してる。・・・O君はあたしと二人だけになってイヤじゃなかった?」
彼女は途切れ途切れに聞いた。
「ばかだなぁ。イヤじゃないよ。むしろラッキー・・・・いや、ごめん・・・。なんていうか、君と来れて嬉しく思っているよ。神さまに感謝してる。」
後ろ頭をかきながら照れ笑いをした。
「そう、よかった。・・・・・・あたしもねっ、・・・・あたしも・・・・神さまに感謝・・・かなっ・・・エヘッ」
彼女は体を左右にねじりながら答えた。
なーーーーーーーーーーんてことになってんだろうなこのクソ暑い夏の夜の花火大会!!(-_-メ)プンプン
あーーーーーー、くだらないわぁぁぁぁぁ
あーいをぉ、とりもどぉせぇぇぇぇ♪
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Posted at
2014/08/03 20:46:21
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