上官殿!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
上官殿!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
はっ! そうだった!!
今は仕事の事情により埼玉の基地を離れ、横浜にて「陸上自走隊 埼玉方面隊 横浜分隊」として、ひとりで活動しているのでありました!
鬼の居ぬ間にひとりを満喫
上官殿のお膝元を離れている間に、更なる偵察訓練にて鍛錬し、レベルアップしたワタクシ二等兵をご覧頂くため、今年も夏季山岳訓練を実施致します!
今回の訓練地は、「
西穂高岳」。
標高は2,909mで、穂高の名がつく山の中では唯一標高が3,000mを切っています。
北アルプスの南側に位置し、穂高の山の中ではアクセスも良く、北アルプス初心者(登山初心者ではありません)にもオススメの山として紹介されている記事を多く見かけます。
とは言え、オススメされているのは”西穂高岳 独標”という、山頂のかなり手前にあるピークまでで、それより奥は基本上級者向けとなっています。
実際に西穂高岳では7月だけで2件、7月10日に富山県山岳会のメンバーが、翌週17日には山岳ガイドの男性が、滑落により亡くなっています。
独標から西穂高岳ピークまでのルートは中級者でも登れますが、これは上級者が同伴しての事。
初心者同士で登るには危険が多すぎるので、絶対にやめましょう。
その西穂高岳へ向かうべく、静まり返った深夜2時の横浜を出発。
中央道から、長野道 松本ICへ。
途中、まだ人気のない諏訪湖SAで休憩。
松本ICからは国道158号線を平湯温泉経由で、新穂高温泉方面へ向かう。
午前6時に、新穂高ロープウェイ駐車場到着。
そう、ここ西穂高岳は、ロープウェイを使って楽に標高を稼げるのです。
当然、へなちょこ登山者のワタクシ二等兵は、迷うことなくロープウェイに乗り込みます。
ほんの5分ちょっとで、ロープウェイ終点の西穂高口駅に到着。
午後になれば観光客が多数を占めるこの場所ですが、さすがにこの時間は、西穂高岳への登山者の姿しかありません。
遊歩道を進むと、登山届出所が。
ここで登山届を提出し、いよいよ登山道へ!(7:25)
小さな湿原地帯を抜けると少しずつ勾配が出てきますが、道はガレてもザレてもいない(=それほど荒れていない)ので、歩くのには苦労はしないはず。
ハイマツが現れると最初の目的地、
西穂高山荘に到着。(8:10)
天候に恵まれたこともあり、多くの登山者で賑わっています。
コースタイムは、西穂高口駅~西穂高山荘まで1時間30分となっているので、45分だとちょっと早すぎるかな? ここからはペースに気をつけよう。
小屋の前から西穂高岳方面へ歩みを進めると、10分程で正面に西穂高岳の全容が見えてきます。
また左手には笠ヶ岳や乗鞍岳が一望出来る、眺望に恵まれた道を進みます。
眺望には恵まれていますが、この辺りはガラ石のややキツめの斜面。
自分のペースを崩さずに登り続けます。
少しずつ、目指す西穂高岳の核心部が近づいてきます。
一番右側の平坦になっている所が独標、中央やや左の三角山がピラミッドピーク、そして一番左側が山頂です。
独標への登りは、この岩場を急登します。
岩に付けられたマーキングを追って、三点確保で登ります。
西穂高岳 独標に到着。(9:10)
頂きは意外と平坦ですが、ここからの高度感は素晴らしく、上高地が眼下に見えます。
そして当然、ピラミッドピークへと向かうルートを確認出来ます。
また独標から山頂までは大小13ものピークを超えていかねばならず、両側が切れ落ちている岩稜を進みます。
山の事故は下りに起こることが多いとされていますが、ここでは登りにも下りにも危険があることを念頭に置く必要があります。
独標までの登りが恐いようなら、この先へは足を踏み入れず、往路に戻るのをオススメします。
実際に登山者の半数以上が、ここ独標で引き返していました。
山岳訓練としてこの地に来ているワタクシ二等兵は、当然先へと進みます。
いざ突撃!!
独標から西穂高岳への第一歩、独標の下り出しは、いきなりの危険箇所です。
上から見てると分かりにくいのですが、踏み出した岩場がもろい所があるためです。
慎重に三点確保の姿勢で、30mほど岩場を下ります。
その後いくつか岩稜のナイフエッジを登降下し、
両側の切れ落ちた岩稜を、ルートの確認をしっかりしながら、ゆっくり前進します。
その途中、目の前で動く物体が。
動く物体のほうに視線を向けると・・・・・・
何と
雷鳥さんが!!
雷鳥は日本の特別天然記念物に指定されており、高地にしか生息せず、かつ日本固有亜種という大変貴重な鳥。
まるで公園にいるハトのように、二等兵の目の前を悠然と横切っていきました。
思わぬ出会いに元気付けられ、意気揚々と先を目指します。
後方はるか下に独標が見えるようになると、
ピラミッドピークに到着!(9:50)
天気が良ければ正面に西穂高岳のピークを示す山頂標も見えるが、独標を過ぎてから急速にガスって来たため、この日は眺望を望めず。
さあ、西穂高岳山頂までもうひと頑張りです!
ピラミッドピークからいったん下りた後は、ひたすらアップダウンを繰り返します。
今更なのですが西穂高岳では、雷が多いことでも有名で、岩場でもクサリは最低限しか張られていません。
こんな岩場でも、三点確保を意識して、自分の脚と腕のみで登って行きます。
変わらず続く切れ落ちた岩稜を注意して進み、
いよいよ西穂高岳に向けて最後の登りにかかります。
100m程の稜線の急登ですが、これまでに比べればそれほど困難ではありません。
ただ長い登りなので、高度感はなかなかです。
そしてついに、
西穂高岳山頂へ!(10:40)
やはり眺望は全くなし。
まぁこれも自然が相手なので仕方がないですね。
景色を堪能するのは、またの機会に。
本来ならば西穂高岳山頂からは奥穂高岳へと向かう大障壁が眺められます。
ここからジャンダルムを経由して奥穂高岳へと向かうのは、更に険しく急峻な岩峰続く、日本屈指の難ルート。
最上級者だけに許された世界になります。
雲の切れ目から一瞬見えた岩壁が、「もう帰るのかい?まだ先はあるよ?」と語りかけて来る気がしました。
危険なささやきを振り切り、往路を戻る。
独標までは難易度は変わらないので、足を滑らせないように気をつけます。
着地する足に多少力を入れて、ブレーキをかけるようにして下りましょう。
西穂高山荘で、昼食をとりつつ最後の休憩として、西穂高口駅に無事到着。
後半は天候に恵まれませんでしたが、踏破感の非常に高い山岳訓練となりました。
次の山岳訓練も、がんばるぞい!
<おまけ>
下山中、また雷鳥さんに遭遇!!
画像では分かりにくいのですが、何と親子連れ!!!