• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

さとちん@のブログ一覧

2022年10月08日 イイね!

秋季山岳訓練

上官殿・・・ ε-(;-ω-`A) フゥ…

(上官殿)ん?どうした?

お気づきとは思いますが、偵察活動資金を稼ぐための一般人としての活動(仕事)が忙しすぎて、肝心の偵察活動が行えません・・・

(上官殿)そうだな。まぁ夜営を必要とするような活動は行えないな・・・

ですが我ら「陸上自走隊 横浜方面隊」、そして上官殿のご名誉にかけて、偵察活動を行わない事は、ワタクシ二等兵としても大変遺憾でございます!
そこで1日で終わり、かつ訓練効果の高い”山岳訓練”を行いたいと思います!!

(上官殿)分かった、許可しよう。だが無理はするなよ。

はっ!ありがとうございます!!(`・ω・´)ゞビシッ!!



今回、山岳訓練の地として選択したのは「巻機山(まきはたやま)
新潟県南魚沼市と群馬県みなかみ町の境、三国山脈にある標高1,967Mの山で、日本百名山のひとつでもあります。

しかしこの巻機山、標高は2,000Mに満たないのですが、かなり体力を必要とします。
その理由が「累積標高

実は登山は、標高の高い山だから大変なのではありません。
登山口を出発してから山頂に到達するまでずっと登りしかない、ということはあまりないですよね?
普通は途中に下りの部分もあって、アップダウンを繰り返して、山頂に到達することになります。
累積標高とは、その登山中に登ったすべての距離を足し合わせたものです。


例えば、日本一高い山 富士山の標高は3,776Mですが、2,500~2,600Mまでは車やバスで行け、登山口からは基本登り続けるため累積標高は1,300Mくらい。

で、今回の巻機山は・・・



累積標高1,600M以上!!

そのせいか、登山口~巻機山山頂の往復コースタイムは9時間という、日帰りのお山としては比較的時間の掛かる部類です。



さて前置きが長くなりましたが、その巻機山へと向かう登山口への入口。


ここには案内板が設置されています。
一番右側の”井戸尾根コース”で進行!


直ぐに登山口に到着。


最初は、樹林帯の中をひたすら登り続けます。


このコースは、”四合目”のように位置状況を教えてくれる親切設計。
(人によっては心折設計)


先ほどの四合目を過ぎると、周囲の木の密度?が低くなってきます。


五合目に到着。
この場所は少し開けており、これから目指す山の稜線が見えます。


っと・・・山の向こうから太陽が(これも日の出?)


昇った太陽が、これから進む登山道を明るく照らします。


上りも少しずつ急になって来ました。


六合目到着。
向こうに見える三角お山が、今日最初に目指す「前巻機山(まえまきはたやま)」です。


訓練当日は、10月上旬。
しかしこの高さまで来ると、既に紅葉が始まっていますね。


七合目に到着。


開けていて眺望もよいので、ここで初めて腰を下ろしての休憩らしい休憩。
ここまで3時間くらいが一般的なコースタイムらしいが、2時間30分で到着。
まずまずのペース。


太陽の明かりもあり、色付いた山肌が、より一層鮮やかに見えます。


さぁ!気合をいれて出発!!

ここからは急な上りが続き、標高を稼いでいきます。
登り始めてわずか10分くらいで、先ほど休憩をしていた七合目(紅葉している丸い丘陵のようなところ)が、随分下に見えます。


この辺りから、眺望に優れる巻機山の本領発揮。
周囲の山々の稜線、山肌の色付きなど、あちこちに目を奪われます。


キツイ上りですが、横を見ても後ろを見ても素晴らしい景色なので、頑張れる要素が多いのがウレシイ。


しかし!
累積標高1,600M以上の巻機山は甘くない!




天に届きそうな急階段の登場。


これはホントにキツかった・・・
この時は、抜けるような青い空もあまり見ていない。


だが周囲の山々を見る目線の高さは確実に上がっていて、自分が少しずつではあるが、登っていることを実感。


九合目到着。
”ニセ巻機山”なんてヒドイ言われようですが、「前巻機山」というちゃんとした名前があります。


ヒドイ言われようだが、眺望は素晴らしい。
正直、ここで結構満足してました。
正面のお山の一番高いところが、巻機山山頂です。


巻機山山頂へと足を進めます。
振り返ると、先ほどの前巻機山が。ホントに美しい。


再び巻機山に体を向け、歩を進めたその時・・・




電話だ・・・



出てみると上官殿だった。

(上官殿)もう下山中?

いえ、まだですが、どうかされましたか?

(上官殿)え?だって今日夕食はハンバーグだから、二等兵食べたいだろ?(=上官殿手ごねハンバーグが大好物)

え?上官殿、そんな事おっしゃってましたっけ・・・

(上官殿)いや、さっき決めた。

急いで帰ります!(`・ω・´)ゞビシッ!!



山頂よりハンバーグ。
急いで引き返す。


急ぎつつも、巻機山の山容を楽しみ、


下りの景色も楽しみ、


キツかった階段も、転倒しないように気を付けながらサクサク降下。


登りで休憩した七合目で少しだけ休憩し、


後は休憩なしで一直線に下山!


4時間ちょっと掛かった上りを、2時間30分で下山。
下りが苦手なワタクシ二等兵、ある意味いい訓練になりました。

素晴らしい眺望も加わり、日帰りの部類としては大変有意義な山岳訓練でありました!(`・ω・´)ゞビシッ!!



なお、上官殿手ごねハンバーグには、無事にありつけました (∀`*ゞ)テヘッ


(おわり)
Posted at 2022/10/08 22:03:32 | コメント(8) | トラックバック(0) | 偵察訓練 | 日記
2022年08月20日 イイね!

夏季山岳訓練

上官殿!

夏真っ盛りではあるのですが、我ら「陸上自走隊 横浜方面隊」基地のある関東地方および周辺地域含め、何故か週末に天候が崩れることが多いのであります!!

(上官殿)まぁ確かにそうではあるな。

野営を伴う訓練実施が難しいため、単日での山岳訓練を行いたいと考えております!



今回の訓練地は、浅間山外輪山の最高峰である「黒斑山(くろふやま)」です。標高は2,404M。

まず浅間山ですが、過去数万年の間に幾度と無く噴火と山体崩壊を繰り返してきた極めて活発な活火山であり、周囲に複数のカルデラを擁しています。
黒斑山があるのは、その中で一番外側にある第一外輪山と呼ばれる場所です。

山岳訓練を行った当日、浅間山は噴火警戒レベル2に指定されており、山頂部には立ち入ることが出来ません。
それを知りながら、何故わざわざ訓練地として選択したのかと言うと、それは浅間山そのものを鑑賞するためです。

浅間山は、富士山と同様に観賞用の山として非常に見栄えがする山です。
遠くからでも一目でそれとわかるそのプリンのようなシルエットは、目の前で見れば迫力満点。

と言うことで、巨大プリンを眺める外輪山巡りに繰り出しましょう!



関越自動車道 → 上信越自動車道
早朝に「陸上自走隊 横浜方面隊」基地を出発。
関越道を北上し、藤岡JCTから上信越道へ。非常にいい天気!今日の訓練が楽しみです!!ヾ(○´▽`○)ノ彡☆


ところが!
長野県に入った途端にこの曇り具合・・・正面に見えるはずの浅間山は、影も形も見えず。今日の訓練は先行き不安です・・・(°_°;)


ところがところが!!

高峰高原ビジターセンター
登山口にほど近い駐車場に着いた時には、ご覧の通りの快晴!
山の向こうはこんな晴天だったのですね。ホント山って行ってみないと分からない。


本日はここ(車坂峠)からスタートし、外輪山最高地点の黒斑山へ登頂。
その後、外輪山の端に位置する鋸岳まで縦走し、火口原へ下り立入制限エリアの境界まで行きます。
下山は再び外輪の稜線まで登り、スタート地点の車坂峠へ。
コースタイムおよそ7時間。




黒斑山登山口
黒斑山への登山道には、表コースと中コースの二つのルートが存在します。


表ルートは展望が良いが、道中は登り下りを何度か繰り返す。
中コースは最短距離の登りだが、樹林帯の中を進むため展望皆無。
ここは当然、表コースへと進みます。

まだ朝の時間である樹林帯は、静けさに包まれています。
自分の息づかいと足音以外、わずかな風の音と鳥の鳴き声のみが周囲に響きます。


歩き出しは、小さなアップダウンを繰り返して少しずつ標高を上げていきます。



とは言え、そこは登山道。
徐々に傾斜はきつくなっていきます。


そこそこ傾斜はキツくなっていきます ε=( ̄。 ̄;A フゥ…


歩き始めて30分ほど、森の中から視界の開けたガレ場に出ました。


いつの間にか、眼下に雲を見下ろせる高さまで来てたのですね。
雲の下は小諸市街地。遠く向こうに見えるのは八ヶ岳連峰です。


再び樹林帯に突入。一歩一歩進むごとに確実に標高は上がっていき、


この長い階段を登り切れば、樹林帯を抜け一気に眺望が開けます。




槍ヶ鞘
外輪山の稜線に乗る場所。
目の前には浅間山が、その雄大な姿を見せつけます。


外輪山上の最初のポイントである、トーミの頭が見えました。
まずはあそこを目指して進みます。


これまでの手入れされた登山道から一転して、ガレ場の急登。




トーミの頭
なんとも不思議な名前をしておりますが、トーミとは遠見(とおみ)が訛った結果だそうです。


トーミの頭からは、浅間山の全体の姿を拝むことが出来ます。
活火山の証しである黒々しい山体と、麓に広がる鮮やかな緑。
写真ではなかなかスケール感が伝わりませんが、惚れ惚れするほど美しく巨大な山です。


ちなみにトーミの頭の足元はこの通り、断崖絶壁。目も眩みそうな高度感です。


浅間山を正面に左を見ると、これから歩く外輪山の稜線が。
予定では、外輪山の端にある鋸岳まで縦走し、その後に下の火口原へ下ります。


一番高い所が、黒斑山山頂です。
山頂手前の緑が剥げている部分、4人パーティーが登っているのが見えますね。


写真を撮り終えたら、そのまま黒斑山へと向かいます。
左に見える黒いのは、黒斑山山頂付近に設置されている火山活動観測施設の電気・通信ケーブルです。




黒斑山山頂
標高2,404M。
山頂はあまり広くなく、浅間山側の展望のみ開けています。


トーミの頭より少し標高が上がったので、火口が見えます。
噴煙が立ち上ってますね。


ここで、下界で買ったコンビニおにぎり2つと唐揚げを食べながら休憩。
満足したところで、山岳訓練を再開します。

黒斑山山頂からは、再び樹林帯。
しばらく歩くと、視界の開けた崖際の場所に出ました。


この道が本当に気持ちイイ!
浅間山を右手に望みながら、最高の稜線歩きを楽しめます。


やたらとゴツゴツ、岩が露出したピークが見えてきました。


ピーク直下はちょっとした岩場となっています。
今回の訓練で唯一手を使って登った場所です。




蛇骨岳
外輪山のピークの一つですが、名前がカッコイイ以外には取り立てて特徴の無い場所です。


この辺りになると外輪山の向きが変わって、正面に浅間山の姿が見えるようになりました。


右側は相変わらずの断崖絶壁です。あまり近づきすぎないように。


どんどん先へ進みます。
外輪山の稜線は、緩やかなアップダウンを繰り返しながら、浅間山本体へと近づいていきます。




仙人岳
特にこれと言った何かがあるわけでもない、ただの稜線上の一ピークです。(サクッと通過)


先にある鋸岳に向かいます。


Jバンドと呼ばれる、下の火口原へ下る道の分岐までやってきました。
一旦は通過して、外輪の先端部分まで前進します。


一番端が見えてきました。あそこが稜線歩きのゴールです。


鋸(のこぎり)の名を冠した山は日本全国に多数存在しますが、この山の鋸っぽさはかなりのハイレベルでは無いでしょうか。
現時点での、ベスト・ワン鋸の称号を送りたいと思います。



鋸岳
ここまで近づくと、浅間山本体はスマホカメラでは全く収まりきらないほどの大きさ。


麓には広大な裾野が広がっています。


なお浅間山の登山道はすべて長野県側にあり、群馬県側からアタック出来る道は存在しません。
過去におきた浅間山噴火の溶岩流が、すべて群馬県側に向かって下っていったと言う事実がその理由です。



Jバンド
分岐まで戻ってきました。ここから外輪山下の火口原へと下ります。


高度感バツグン、断崖絶壁の脇を下っていきます。
慎重に降りていけば、取り立てて危険と言うほどの道ではありません。



降り切ったところ。
個人的にですが、まるでジブリ映画に出て来そうな光景が広がっています。


ちなみに、下ってきた道を見上げるとこんな感じです。
まあ、なんと言うか崖ですね。


この後、上まで登り返さなければならないという事実は、ひとまず忘れることとする。


そして浅間山本体。やはりこの山はとてつもなく大きい。


湯ノ平口方向に向かって、谷底の道を歩いていきます。
この付近一帯は、賽の河原と呼ばれています。




賽の河原分岐
噴火警戒レベルが2以上の場合、この先は立ち入り禁止。
このように厳重に封鎖されます。


もちろんワタクシ二等兵は、最初から浅間山を眺めに来ただけなので、規制突破なんてリスキーな行為に手を染める気は毛頭ございません。



湯ノ平口
このまま真っ直ぐ進むと、浅間山登山口に到達します。


目の前に絶壁にようにそびえ立つ外輪山。
あの向こうに行かないと、登山口には戻れません。


正面に見えている岩が、行きに通ったトーミの頭です。
下から見上げると、こんな感じだったのですね。




草すべり
かなりの急斜面を登ります。
上からは真夏の太陽が照りつけ、瞬く間に大粒の汗が噴出してきました。


ぜーはーぜーはー (;´Д`)
おかしいな。下山ってこんなに苦しいものだったっけ。。。

振り返るとこんな感じです。物凄い急斜面であることがお分かりいただけるかと思います。


急登と登り続けること、およそ1時間。
やっと、行きで通った外輪山の稜線上まで戻ってきました。


登山口へ戻ろうとしているので、先ほどの急登も、登っているのに下山中であるわけです。うーん・・・

再びトーミの頭から、浅間山を眺める。
そのプリンのような姿を、惜しげもなく見せつけ続けていました。


さて、今度こそ本当の下山?を開始しよう!


帰りは中コースを通ります。
コースタイム的にはこちらのルートが最短。展望皆無な樹林帯の道ですが、もう展望はお腹いっぱい。


展望は皆無ですが、道中を楽しもうと思えばいくらでも楽しめます。
蜂さんと蝶々が、仲良く蜜を堪能中。


快調に飛ばして、トーミの頭からは一時間かからずに、高峰高原ビジターセンターまで戻ってきました。




黒斑山における山岳訓練は晴天の下、大成功のうちに終了しました。

例え浅間山本体に登ることが叶わずとも、外輪を巡るだけでも十二分に満足の行く登山が可能です。
目の前にそびえ立つ浅間山を見上げれば、「大きいことはいいことだ」と言う言葉が持つ迫真性を、ひしと感じることが出来るでしょう。
「鑑賞用の山」として、非常にオススメします。

<コースタイム>
登山口(7:40)-トーミの頭(9:00)-黒斑山(9:15~9:35)-蛇骨岳(9:55)-仙人岳(10:10)-鋸岳(10:35)-賽の河原分岐(11:15)-湯ノ平口(11:30)-トーミの頭(12:25~12:45)-登山口(13:40)

「お疲れ、自分」


(おわり)
Posted at 2022/08/20 22:00:42 | コメント(5) | トラックバック(0) | 偵察訓練 | 日記
2022年08月06日 イイね!

酷道走破訓練 後編

上官殿!
本日は前回に続き、酷道走破訓練の後半を報告させていただきます!!

今回訓練地として選択した、国道152号
長野県上田市を起点として、ほぼ真っすぐ南下。静岡県浜松市を終点とする、総延長269kmにも及ぶ長大国道です。

ところがこの国道152号、100番台とかなり初期に国道指定された路線にも関わらず、約70年もの間、分断箇所(=国道が途切れている区間)が2ヶ所もあり続けています。
しかもその2ヶ所とも、今後どころか未来永劫、国道を開通させる予定すらないという。

前編では1つめの分断箇所である「青崩峠(あおくずれとうげ)」前後の報告を致しました。
今回の後編では、なぜその青崩峠に国道を通す予定すらないのか。
そしてもう1つの分断箇所である「地蔵峠」についての報告をさせていただきます!



前編にて報告した通り、青崩峠は「あまりの崩落の激しさに日本のトンネル技術が敗退」と一般に販売されている道路地図に書かれていた場所です。


なぜ標高もそれほど高くない峠(1,082M)に、道路を通すことが出来ないのか?
それは国道152号に沿ってある、世界最悪レベルとも言われる岩盤崩落地帯「中央構造線」が理由となっています。

中央構造線とは、九州西部から関東まで横断する世界第一級の断層のこと。
静岡県・長野県あたりでは、浜名湖北部から急激に北上し諏訪湖まで伸びているのが分かります。(黒線で囲んだあたり)


この線形って何かに似てませんか?
そう、国道152号のルートとほぼ同じなのです。


つまり国道152号は、世界第一級の断層に沿って走る道路だと言うこと。
更に掘り下げると、その断層上に国道が分断されてしまっている「青崩峠」と、そこを避けるためにトンネルを掘ろうとしたものの地盤が軟弱なため結果困難と判断された「兵越峠(ひょうこしとうげ)」があります。

下の地図は、国土交通省が2005年に兵越峠の下にトンネルを通すことを断念した後、それに替わる新ルートを検討した時の図面です。
※細いオレンジ色・・・国道152号
※細い紺色・・・兵越林道(前回報告で偵察)


図面にはA~Dの4ルートが書かれています。
A・・・断念した兵越峠トンネルの開通前提
C・・・工事難度は一番低いが、遠回りする上に費用は一番かかる
D・・・Aより短いトンネルで兵越峠を通過するが、その後は現在の兵越林道(細いクネクネ道)を活用するためメリットが少ない


結果、地質調査から固い岩盤が多く、費用も半分以下で済む、中央構造線の西側を通るB案が採用となりました。

そのB案が、前回報告で登場した「青崩峠トンネル」(画像左・静岡県側)
国道152号の延伸ではなく「三遠南信自動車道」として進められています。


ではその青崩峠トンネルは、大丈夫なのか?
これまでの経緯からすると、今度こそ開通出来るのか不安な状態ではありますが、実は既にトンネルの貫通は完了しているのです!
正確には開通したら避難用通路に転用される”調査用トンネル”は既に貫通しており、現在は車が通る”本坑”を掘っている最中です。

とは言えこの青崩峠トンネル、難工事であることに変わりありません。
何せ断層が27本近くあるのですから。


しかも岩盤は、どこに何があるのか分からないレベルでグチャグチャに折り重なっている上に、場所によっては岩が ”Ω” のように曲がりくねっています。


それだけではありません。
これ以上の計画失敗は許されないため、かなり慎重かつ念入りに調査をしたにもかかわらず、掘り始めて直ぐにトンネルが変形し始めたのです。


その力は凄まじく、トンネルが崩れ落ちないように支えるぶっとい鉄柱(支保工)ごと曲がったほどです。
その後、もう1本支保工を追加する事で何とか調査抗を開通させ、現在はこれらの経験を元に本坑を掘っています。




さてそんな青崩峠トンネルの長野県側出口は、こちらも前回報告で登場した兵越林道と、国道152号との交差する付近となります。

飯田市南信濃八重河内
画像右側の森林地帯の向こうで、三遠南信自動車道として工事が行われています。
ちなみに現在通行止めとなっている、乙三三式車両改の向こう側に伸びる国道152号は、整備される予定はありません。


長野県側から青崩峠へのアプローチはこれ以上出来ないので、大人しく国道152号の通行可能区間へと進みます。


進み始めて直ぐ、大きな工事現場が。
三遠南信道が開通すれば、「小嵐IC」となる場所です。


和田バイパス
この後はしばらくの間、片側1車線ではあるが広々とした快走路が続く。
この辺りは、三遠南信道の開通後もそのまま利用される区間です。


下市場トンネルを抜けると、国道418号との交差点に差し掛かる。
ちなみにこの国道418号は、日本最凶酷道として全国にその名を馳せており(酷道マニアの間のみ)、この交差点がその終点となります。
※日本最凶酷道の偵察記録はコチラ→


飯田市上村上町
直進方向は、三遠南信道の一部開通区間である矢筈トンネル。国道474号としても指定されています。
ワタクシ二等兵の目指す国道152号は、左斜め前方。


ちなみに標識には、しらびそ高原と大鹿と案内されているが、林道経由であり決して国道152号がそれらに繋がっている訳ではない。

国道152号へと進むと、右にカーブを描きながら上村川を2回渡り、三遠南信道(国道474号)の下をくぐります。


高架をくぐった先で直進するのが国道。


案内標識には国道表記こそ無いが、152号と記されている。
通行不能の文字と共に。


左が林道、直進が国道。
知らない人からすれば、どう見ても直進方向が国道とは思えないだろう。


林道との交差点から奥は、普通車同士で離合(すれ違い)すら出来ない、完全1.0車線幅の狭路となります。
しかし途中には、山間部の狭路においては信じがたいようなストレートが。
両側を木々などで視界を塞がれているが、人が飛び出してくる心配はないだろう。動物が飛び出してくる可能性は否定できない。


しかしこの先は行き止まりのはずなのに、何故か対向車が来る。
また狭路ではあるが路面は比較的安定しており、管理されていることが伺える。

ストレートを過ぎると、左側に人工物が見えて来ると共に、センターラインが現れて片側1車線道路となります。
そして見えてきた人工物は、かなりの規模のキャンプ場であると判明。

大島河原河川公園
しっかり国道標識も設置されています。


そしてキャンプ場を通り過ぎると、図ったかのように道幅が狭くなり・・・


舗装状況もどんどん悪くなります。
1つのキャンプ場のためだけに整備されている国道、152号・・・

そしてあっという間に行き止まり。


ここが国道152号の2つ目の分断箇所(=国道が途切れている区間)の端点。
道幅もこんな感じ。転回すら出来ない。


通行止めとなっている先は路面に多くの堆積物があり、管理しているようには見えません。


確認出来る限りでは、2014年くらいまではこの先に進めたようだ。以下、知人からの拝借です。
ゲートのあった場所。


ワタクシ二等兵が行けなかった先へ侵入。


路面はアスファルトからダートに変化し、


この上りを越えると


目の前が開け、現れたのは河原・・・
例えゲートを通過出来たとしても、国道は河原に吸い込まれるように消えていきます。




さてワタクシ二等兵の偵察活動に報告を戻します。
林道との交差点まで戻ってくると、ここにも国道152号の標識が。
来るときには見えなかったので、これを見るのは先のキャンプ場利用者が帰るときだけである。


一部開通している三遠南信道および国道474号へと戻ると、いくつかの橋脚が建っているのに気づく。


トンネル工事をしている様子の一切ない森林帯の先に建てられているが、矢筈トンネルを含む三遠南信道の一部として計画されていたのだろう。
橋脚はかなり前に建てられたようだが、以来工事が進んでいる気配はない。



長野県大鹿村
先ほど飯田市側では、地蔵峠へ向かう国道152号は河原へと消えていきました。
ところが峠の向こう側である大鹿村では、地蔵峠まで国道が開通しているのです!


道自体はこの先も続いていますが、地蔵峠から先は蛇洞林道となり、国道ではありません。
では国道152号線の道筋はどこへ続いているのか?というと、地蔵峠から谷底へと真っ直ぐ下っているのである・・・


もっと具体的に言うと、このガードレールの切れ目から下るのが正しい道筋のようです。


本来なら、更にここから調査を進めるのが我ら「陸上自走隊 横浜方面隊」であるが、今回はここで時間切れ。
何しろ今夜は、上官殿と隊員一号(長女)、そして二号(長男)を焼肉にお連れする任務を仰せつかっている。

中央道の渋滞に巻き込まれながらも、何とかお財布としての役割を果たし、上官殿ご満悦の表情を見て安心する、ワタクシ二等兵であった・・・(泣)

(おわり)
Posted at 2022/08/06 23:32:26 | コメント(7) | トラックバック(0) | 偵察訓練 | 日記
2022年06月26日 イイね!

夏季山岳訓練

上官殿!

親愛なる大日本帝国の梅雨明けはまだまだですが、各偵察部隊の活動が梅雨により停滞している今こそ、我ら「陸上自走隊 横浜方面隊」が積極的に活動を行う事を進言させていただきます!!

これにより上官殿の偵察実績だけでなく、軍部における上官殿の地位・存在感が更に向上し、より強固な体制を築けるものと想定致します!!! (`Д´)ゞ ビシッ!

(上官殿)そうかそうか(○´艸`○)ウヒヒ♪
では訓練を行って来るがよい!



今回の山岳訓練の地として選択したのは「中倉山

登山地図にルートが掲載されたのは2020年版からという、ここ数年で人気の出て来たお山です。標高は1,539M。

栃木県の足尾銅山の近くにそびえる山ですが、この一帯はかつて銅の精錬による煙害が著しく、中倉山の北東斜面は木々を失い、荒々しい姿を見せています。

なぜ近年人気が出て来たかの理由は、気持ちよく歩ける展望抜群の稜線と、その稜線にポツンと立つブナの大木にあります。

(ワタクシ二等兵撮影、奥は中倉山 山頂)

このブナの木は『孤高のブナ』と呼ばれ、たった1本、煙害にも負けずに育った逞しい姿を見に、多くの登山者が訪れるようになりました。



日光宇都宮道路 清滝IC
そんな『孤高のブナ』に会いに、ワタクシ二等兵は早朝に基地を出発。
首都高から東北自動車道に入り、宇都宮ICで日光宇都宮道路に侵入。終点の清滝ICまで進みます。




銅親水公園 大畑沢駐車場
国道120号~国道122号へと進み、栃木県道250号を北へ。
行き止まりとなる直前にある銅親水公園の駐車場に、乙三三式車両改を駐車します。


ここから登山口を目指すわけですが、中倉山の標高は1,539Mとそれほど高くなく、その登山道中でも技術的に難しい所はありません。
ただし、この山の稜線に立ち『孤高のブナ』を見るための行程は、かなり厳しいものになります。

それを表す標準コースタイムですが、往復で5~6時間。
その主な理由が登山口からの標高差で、何と910Mもある。

単純計算で、東京スカイツリー(634M)の上に更に東京タワー(333M)を乗っけたくらいの高さを登っていく事になります。
名古屋で言えば、ミッドランドスクエアやJRセントラルタワーズ4個分。
大阪で言えば、あべのハルカス3個分の高さを登ると言った方が、イメージが湧きやすいと思います。

加えて駐車場から登山口まで、平坦ではあるものの、1時間近くの林道歩きが必要。なかなかハードです。




中倉山 登山口》(8:50)
ワタクシ二等兵、林道歩きはサクサク進み、駐車場から30分で登山口に到着。


今日は新しく購入した登山靴のテストも兼ねている。
コースタイムだけでなく、足元も気にしつつスタート!




登山道に入ると、いきなり急登が続きます。
急登と言っても大きな段差がある訳ではなく、なかなかの勾配の道が地味に続くのです。


これといった休憩ポイントも、水場もありません。
徐々にボディーブローが効いてくる感じです(笑)


途中にこんな感じの、ぐるぐるになった木や倒木があったりする箇所を通るのが、唯一の楽しみ?


緑が生い茂る夏季は日陰も多いのですが、その分暑い!!
急登も相まって想像以上に汗をカキカキ、ようやく尾根が近くなってきました。


尾根上に出た所は、ちょっとしたビューポイント。
これまで樹林帯続きだったのもあって、うひょーって叫んでしまうほど見晴らしの良いポイントでした。




見晴らしの良いビューポイントを後にし、中倉山山頂へ進みます。


山頂が近づくにつれ、徐々に周辺の木々が減っていくのが分かる。


一気に視界が開けて、なだらかな稜線に出ます。
中倉山山頂が見えて来ました!




中倉山 山頂》(11:15)
コースタイムは3時間を見込んでいたが、2時間30分で到着。


山頂は遮るものがなく、360°の眺望が楽しめます。


これから進む方向の稜線。いいですね~。ワクワクします。
こういう開放感のあるなだらかな稜線が大好物な、ワタクシ二等兵。思わず走り出したくなります。


稜線をしばらく進むと、眼下に『孤高のブナ』が見えて来ましたぁ!!!
ちなみにこれまでの登りで疲れたので、走るのは止めました(笑)




孤高のブナ》(11:25)


ようやく会えました ヾ(〃^∇^)ノ♪
樹齢100年以上あるそうで、煙害で環境が悪化した中でも生き抜いてきた、中倉山の象徴的な存在になっています。

少し下の方から撮ってみました。
これからも長く生き抜いて欲しいものです。


『孤高のブナ』の下に見える、緩やかな草原で早めの昼食。



下山開始》(12:00)
帰りは中倉山山頂は通らず、巻き道で下山していきます。


登りで通ったルートに合流、急登を今度は下っていきます。
結構ぬかるんでいる所があったので、滑らないように慎重に。



中倉山 登山口》(13:10)
コケずに無事に登山口まで戻ってきました!


ここからはまた、長い林道歩き。
終わった感と疲労、加えて代わり映えのしない景色に足が重くなる。
道端の色鮮やかな植物だけが、心の癒し?でした。




(上官殿)どうであった?山岳訓練は。

はっ!(`Д´)ゞ ビシッ!
初めて登った「中倉山」でしたが、想像以上に素敵な山でありました!!
特に眺望抜群の稜線を歩き、『孤高のブナ』は一見の価値ありです!!!

それほど危険箇所は無い印象だったので、装備をしっかりしていれば、初心者でも体力があれば登れる山ですね。

(上官殿)私でもか?

はっはっはっ!笑
上官殿では無理ですよ!!笑笑
だって階段ちょっと上がったらお疲れになるじゃな・・・

(上官殿)


あっ・・・・・・・(꒪ཫ꒪; )ヤバイ

(おわり)
Posted at 2022/06/26 05:49:39 | コメント(11) | トラックバック(0) | 偵察訓練 | 日記
2022年06月11日 イイね!

乙三三式車両改による走行訓練

上官殿!

我ら「陸上自走隊 横浜方面隊」において、高速運転訓練場(訳:サーキット)での運転訓練は、寒くなる初冬まで行わない事としております!!

(上官殿)そうだな。 乙三三式車両改への負担を考慮し、気温の高い春季~秋季は山岳訓練などを中心に行い、冬から春の間に走行訓練を行っているな。

ですが今回、走行訓練を主催している団体から「走行枠が空いているので参加してくれないか?」とのお誘いがあったのであります!

(上官殿)ふむ・・・ ただし先月の大型連休中に、私も二等兵もそれぞれ旅行・・・ではない、偵察活動を行っている事もあり、隊の予算は大丈夫なのか?
今月は少しは節約・・・

半額での走行訓練となります!!! (`Д´)ゞ ビシッ!

(上官殿)よし、許可しよう。

(灬º 艸º灬) チョロイ






急遽の走行訓練。
今回も「筑波サーキット コース2000」が訓練地となります。


ただし今にも雨が降り出しそうな空模様。
何とか走行終了まで、もってくれればいいのだが。


今回の走行会は、グリップ走行が2クラス・ドリフト走行が1クラス。
グリップ走行の方は、今回も過去のベストタイムにより「A」「B」にクラス分けされており、もちろんワタクシ二等兵は「A」クラスです (ΦωΦ)フフフ・・・

さて、恒例のマシンチェック。
今回同じクラスで走ることになったマシン達の中でも、ひときわ目を引く集団が。

RAUH-Welt(ラウヴェルト)

※向こう側に写っているのはグリップ Bクラスのエントリー車両です

走り屋系ポルシェ乗りの世界では知らない人は居ないと言えるほどの超有名人、中井啓氏が代表を務める、日本屈指のポルシェ チューニングショップ。

フロントウィンドウで主張するショップ名のハチマキは、カンバン車の証し。


それが4台も!腕が鳴るぜ!!(震え声)



もちろんそれ以外にも、性能では軽く乙三三式車両改を上回るであろう車両が多数。

ロータス エリーゼ


インプレッサ(GDB)
ワイドボディ化されてます。


RX-7(FD3S)35GT-R
FDの方は、こちらもワイドボディ化。


・・・・・・・・・・

速そうなクルマばかりだな・・・(いつもの弱気)

加えて何故かワタクシ二等兵の並んでいる列には、エゲつなさそうな車両がズラリ。


お誘いいただいた主催者の方に「ちょっとキツくない?」と聞いてみると、「ポルシェ軍団と一緒に走れそうな、知っている人を並べたんだよー (*´꒳`*)ニコ‐」と笑顔で回答。

・・・・・・・・・・

よし!
これを最後に、初冬になるまでしばらく走行訓練はしないしな!!
ここはいっちょ気合を入れて!!!



無理せず!壊さず!ジャマをせず!
※いつも通り




結果。。。。。。
今回はちょっと不完全燃焼気味。

ポルシェ軍団の間には割って入れたものの、順位的にはAクラスのちょうど真ん中。


気温が高く、タイヤの空気圧がすぐ上がってしまい、フィーリングが悪い。
またタイヤ自体も、普段使いしているそのままなので、グリップ力が落ちている。


この冬を前に、タイヤは買い替えだなー

ちなみに冬季~初春までの期間に装着している、サーキット走行向けのハイグリップタイヤを購入したのは2年前。
まぁその期間は、月1~2くらいでサーキットに行ってるし、普段使いもしているから、こんなモンだろう。

上官殿~、タイヤを買い替えようと思うの・・・・・・

(上官殿)せ・つ・や・く!!!


(おわり)
Posted at 2022/06/11 21:21:47 | コメント(6) | トラックバック(0) | 偵察訓練 | 日記

プロフィール

「@チョコレース 木曽駒ですか!中岳超えて頂上まで行ったのかな?」
何シテル?   07/22 19:08
車歴・・・AE86レビン⇒FC3S(前期)⇒Z16A⇒FC3S(後期)⇒FD3S⇒SF5フォレスター⇒フェラーリ456GT⇒SG5フォレスター⇒BMW335i⇒...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/9 >>

 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    

愛車一覧

日産 フェアレディZ 日産 フェアレディZ
2020年5月に配備。実は初めての日産車。そしてフェラーリ様以降、およそ4年ぶりとなるM ...
スバル フォレスター スバル フォレスター
2013年6月に納車。20万キロを突破したSF式フォレスターの後を受けて、我が「陸上自走 ...
BMW 3シリーズ クーペ BMW 3シリーズ クーペ
2018年9月に配備。友人の付き合いでクルマを探しに行ったはずが、一目惚れして衝動買い。 ...
スバル フォレスター スバル フォレスター
2001年12月に納車。我が「陸上自走隊 埼玉方面隊」の主力車両です。 走行距離はついに ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation