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さとちん@のブログ一覧

2020年10月18日 イイね!

剱岳における秋季山岳訓練 後編

上官殿!

今月実施致しました山岳訓練、前編では観光客溢れる室堂から、見頃となった立山の紅葉の様子、そして剱岳登山の前線基地である剣山荘までの報告を致しました!!

後編では、今回の訓練の目的である剱岳山岳訓練について、報告をさせていただきます!!



前編でも紹介しましたが、今回の山岳訓練の地である北アルプス「剱岳」。
標高は2,999Mと僅かに3,000Mに及ばないものの、日本国内で「一般登山者が登る山のうちでは、最も難易度・危険度の高い山」とされています。

出発当日。
一般的なコースタイムは、上り2時間50分・下り1時間50分。
往復で4時間40分~5時間くらい。

今日中に昨日の出発地である扇沢駅まで戻る予定なので、その時間も考慮し剣山荘を出発。(5:30)


ただし空を厚い雲が覆っており、このままだと登山訓練中および山頂での眺望は期待出来そうにない。


通常の登山であれば、素晴らしい眺望がワタクシ二等兵には最優先となる事項。
ただしここ剱岳に限っては、眺望よりも制覇したことの方が重要なのであります!!



登り始めて直ぐに、一つ目のクサリ場。


そして二つ目。


この辺りはまだ序の口。
クサリに頼らなくとも先へ進めます。
また登山道も多少ガレてはいますが、それほどの急登でもありません。

上を向けば、先を行く登山者たちのヘッドランプの灯が見え、


下を見れば、出発地である剣山荘がだいぶ小さくなって来ました。




一服剱」到着。(6:00)
目の前には「前剱」と、そこに通じる「武蔵のコル」が見えます。
ここからが本番。


いよいよ剱岳らしい、岩場登りが始まります。


三つ目のクサリ場、前剱大岩。


難しい箇所ではないのですが、ただ長い。
クサリに頼らなくとも登れますが、この付近では頻繁に滑落事故が起きているらしいく、落ちればもちろん無傷では済まないだろう。

この長いクサリを抜ければ、30分ほどで「前剱」(標高2,813M)に到着。(7:00)


晴天なら、ここから圧倒的な存在感の剱岳が見えるのですが、今日は全く見えません。


逆にワタクシ二等兵が圧倒されビビらなくて済むので、かえって良かったのかもしれないです。

またここから、道は上りと下りのルートが分かれています。
さすがに標識はありませんが、岩に「上り→」とペイントされているので、ちゃんと見ていれば間違える事はないかと。



短いクサリを下った後は、目の前に大きな岩と、その側面に付けられたクサリが視界に入って来ます。
そこを進む登山者の姿。


ふぬぉぉぉぉぉぉー!
遂に来たか!!とこの時は思いましたが、足を置く場所はしっかりしているので、実際に自分で進むと見た目ほど怖くはありません。
ただし高度感はあるので、足場確認以外に下を見ないこと。
(人によっては急に足がすくんで、動けなくなる場合があるとの事)

この大岩の先も、クサリ場が登場し続けます。
どこも基本の三点支持で確実にクリアして行きます。






有名な「カニのタテバイ」に到着。(7:50)


「カニのタテバイ」は全長17Mほどのクサリ場で、下からだと垂直に近いように見える岩壁を進みます。


しばらく登るとクサリは直線的になり、またこの辺りからホールド出来る岩が見つけられる様に。
岩壁も完全な垂直ではないので、クサリに頼らずとも登れる箇所が増えてきます。

ただし岩壁上部は、ほぼ垂直の状態。
ここはクサリをしっかり持って登ります。
(赤矢印の所に足を乗せます)


ワタクシ二等兵は一気に登れず、落ちないよう崖面にピッタリ身体を付けて1分ほど途中休憩しました。
登り着いたらクサリを持って右へ水平移動。
この移動が終われば、「カニのタテバイ」は終了です。

ここから頂上まで、もうひと登り。




そしてついに、剱岳頂上へ!(8:20)


ご覧の通り眺望は全く無く、


また山頂は平坦な場所が少ないので、小休憩の後、山頂の小さな祠に下山の無事を祈願してすぐ出発。(8:50)



剱岳が「一般登山者が登る山のうちでは、最も難易度・危険度の高い山」と言われる所以として、上りよりも下りの難しさにあります。



山頂から少し往路を戻ると、早速剱岳最大の難所と言われる「カニのヨコバイ」が登場。(9:10)


上からヨコバイ取付点を見ると、まるで谷底にでも下りて行くように見えます。


ここでの一番の問題は、下り始めの最初の一歩と二歩が、最初に両足を置く所が、上から全く見えない事。
分かりやすく言うと、この難所を越えるために、上からは全く見えない断崖に足場がある事です。

まず取付点のクサリをしっかり持ち崖を背に右足を下ろし、勇気を持って崖下を見ると、岩壁に赤いペイントが2ヶ所あるのが分かります。

ここに右足と左足をそれぞれ下ろせば、最初の一歩と二歩が決まれば大丈夫。


クサリを頼りに慎重に進めば、カニのヨコバイは終わり。


そのすぐ後に、ほぼ垂直に下る長いハシゴが待ち構えています。
正直、こっちの方が怖かったかも。


ハシゴの直下にある、クサリの張られた岩壁を下ります。


その後もいくつかの岩場を下っていきますが、落ち着いていけば問題ありません。




ふと振り返ると、雲の隙間から剱岳核心部が。
画像中央下付近には、下降中の登山者も見えますね。


一方、下山していく先を見ると、上りではその姿をほとんど見る事が出来なかった前剱がよく見える。


前剱手前にあるクサリ場を上る。
難しくはないが、意外に体力を使います。。。。。。


この先で前剱をトラバース。
前剱の肩のような場所で、剣山荘で弁当にしてもらった朝ごはんでエナジー補給。(10:00)


すると下山中の女性登山者2人組から「おいしそうですねー(^^♪」と声を掛けられ、しばし談笑。



徐々に雲も切れ始め、下山ルートが良く見えるようになって来たので、気分も新たに下山再開!!


ふと剱岳方面を振り返ると、核心部や山頂まで見える程、天候が回復しているように見えます。




後は急がずに慎重に下りて・・・と歩き始めた僅か3分後。

急速に雲が広がり、雨が降り出してきた!!
「岩と雪の殿堂」と剱岳が形容される通り、土の部分が少なく表面は岩石で覆われている。
つまり、雨が降れば足元はメチャメチャ滑ります。

しかもここから先、長いクサリを辿って岩場を下り、見晴らしの良いガレた”武蔵のコル”を進んで行く区間。
実はここが、下山中で最も滑落事故の多い場所だとされています。

それまで「カニのタテバイ」「カニのヨコバイ」といった難所をいくつも越えて来て、眼下には剣山荘などの心も体も休める施設が見えるので集中力が落ち、加えて体力的にも落ちて来ているのが原因だと思われます。

とにかく足元がメチャメチャ滑る上に浮石も多いので、ワタクシ二等兵も時間を掛けて慎重に下りていきます。
(右は上りルート)


この雨は降ったり止んだり、目まぐるしく状況が変わっていきます。
下の画像の左側中央付近を下降している登山者の一団が小さく見えますが、ワタクシ二等兵の時はこの辺りで雨が降っており、滑りまくるうえに浮石も多い区間なので、すっごくシンドかったです。




さすが剱岳、楽には帰してくれんなぁ・・・

結局、予定していたコースタイムより30分遅れて剣山荘に到着。(11:00)



ここからは危険箇所はほぼ無いので、スピード重視でどんどん進む。
往路でも通った、剱御前小舎のある別山乗越へ到着。(12:20)
剱岳の全容が見られるのはここで最後なので、改めてその姿を目に焼き付けておきます。




ガスって眺望のない中をひたすら登り、カニのタテバイ・ヨコバイなど、いくつもの難所を越え、山ガール2人組に声を掛けられウキウキしたこの午前中の事が、もう昨日のことのように思えます。

この道中で見た様々な植物は、もう直ぐに訪れる長い冬を耐え、来年もまた雪解けと同時に短い夏をむさぼるように咲くのだろう。。。。。。



キマッタ・・・ (`・ω・´)キリッ

上官殿の報告する前に、ちょっとトイレへ・・・



。。。。。。。。。。



。。。。。。。。。。。。。。。。。。。



あれ??



さっきまで書いてた訓練報告がない???
ワタクシ二等兵がトイレに行っている間に何が???



あ! 上官殿!! 申し訳ございません!!!
つい先ほど上官殿への訓練報告を作成したのですが、電子報告書が見当たらないため、もう幾ばくかお時間を頂きたく・・・・・・・・・・



え!?
エアコン3台とオーブンレンジ2台を同時に使用したら、ブレーカーが落ちたと・・・・・・・・・・


世間って、厳しいです(泣)(泣)(泣)

(おわり)
Posted at 2020/10/18 04:47:01 | コメント(8) | トラックバック(0) | 偵察訓練 | 日記

プロフィール

「@チョコレース 木曽駒ですか!中岳超えて頂上まで行ったのかな?」
何シテル?   07/22 19:08
車歴・・・AE86レビン⇒FC3S(前期)⇒Z16A⇒FC3S(後期)⇒FD3S⇒SF5フォレスター⇒フェラーリ456GT⇒SG5フォレスター⇒BMW335i⇒...
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