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さとちん@のブログ一覧

2016年09月19日 イイね!

酷道走破訓練 1日目

上官殿!


我らが大日本帝國は、九月十七日から十九日まで連休となっている國民が多く、普段各地に潜伏している偵察部隊も表立って活動しているようであります!!

ワタクシ二等兵も当初、北アルプス穂高連峰にて山岳訓練を行う予定でしたが、この連休中の北アルプスは、雨による大荒れの見込みもあるため、急遽予定を変更して酷道走破訓練を行いたいと考えております!!


はっ!!
上官殿、改めて訓練内容について説明をさせて頂きます!!!






ではまず初めに、一般的に「国道」というと・・・・・・

・ 主要都市間を結ぶ幹線道路
・ 交通量が多い
・ トラックも多い
・ 市街地の沿道では、店や商業施設が立ち並ぶ
・ 例え山間部であっても道幅は確保され、通行には何の問題もない

つまり、適切に整備されていて利便性の高い都市間道路というイメージと思われます。


そもそも国道は、道路法に基づき国が政令で指定するもの。
まさに、国が管理している道路です。

しかし中には、「ここホントに国道!?」と疑いたくなるような道も存在しており、それらをマニアは『酷道』と呼んでいます。






今回訪れたのは、マニアの間では(悪)名高い、国道157号線


157号線は、石川県金沢市と岐阜県岐阜市を結ぶ、総延長約200kmに及ぶ国道。

100番台という国道番号が示すとおり、北陸と東海を最短距離で結ぶ非常に重要な位置づけにあるのですが、その重要な役割をまっとうできない「酷道」として知られています。

国道157号線が「酷道」と評される一つに、「温見峠(ぬくみとうげ)」の存在が。
福井・岐阜県境に位置する温見峠は豪雪地帯にあるため、例年11月30日から5月末の間冬季通行止め、つまり年間の半分近く冬季閉鎖となる、とんでもない国道なのです。

また岐阜県本巣市能郷~黒津間の約6kmの区間は、土砂崩れにより2005年から2012年まで、何と7年もの間、災害通行止めとなっていました。


今回はその酷道区間を走行する事で、高度な車両運転技能を得るべく訓練を行って参ります!!






という訳で、ここは岐阜市中心部。


休日の早朝という事もあり人もクルマも少ないが、昼間であればかなりの交通量がある事は簡単に想像出来る。 片側2車線の整備された道路状況からは、先に訪れる酷道のカケラも見当たらない。



長良川を越えると、建物の多くはビルから家屋へと変わっていきます。
中心部から30分ほどで山間部へと突入しますが、集落は断続的に続いており、人里離れた印象は薄い。
道路状況を見ても、カーブは多いものの2車線と整備されているため、走りにくいと感じる場所はない快走路です。





快走路を進むと、岐阜県道270号線との交差点を通過します。
かつては国道157号線だった区間ですが、直進方面の門脇バイパス開通により、県道と市道に降格しています。



やはり快走路のバイパスをしばらく走ると、根尾長嶺集落・根尾長島集落を通過。
そして、遂に大型車通行不能の看板が。


最終回転場の文字も見えます。
回転場=転回場という事だろうが、広いスペースが用意されている訳ではなく、乗用車ならともかく大型車ではかなり無理があるのでは?


最終転回場から程なくして、住民が定住しているという点においては岐阜県側最後の集落と言える根尾能郷集落を通ります。
集落末端には道路情報板が立っており、放置プレイではなく最新の情報を表示しています。



この道路情報板の先にある右カーブを抜けると、この国道157号線が『酷道』として知られるようになった一番の要因があります。

それが。。。。。。。。。。













おおよそ国道に似つかわしくない文言が書かれているこの「落ちたら死ぬ!!」看板。

しかし、これは単なる脅しでも何でもなく、過去に車が崖下へと転落する死亡事故が多発した経緯から設置されているもの。 実際走ってみれば、その理由が分かります。



そしてこの看板を正面に左を見れば。。。。。。。。。。










怪しすぎるオーラを放つ「落ちたら死ぬ」区間の入り口、能郷ゲートが。

全国のマニアが羨望の眼差し(?)で見つめる「落ちたら死ぬ」区間が実際にどういう道かというと、
・ 見通しの悪いカーブの連続
・ 狭路のため離合(すれ違い)困難
・ 断崖絶壁
・ なのにノーガードレール
・ 落石頻発

という「酷道」に必要な要素をこれでもか!と盛り込んだような道。
しかもそれがれっきとした国道。

地元民ですらほとんど通らないこの区間、走っている時は常に緊張感を持った運転が必要で、対向車が来ないように祈りながら走るしかありません!
まさに魂をすり減らす覚悟で臨む酷道といえましょう!!!

と、 と、 突入ー!!!






ここから先は、ガードレールのない1.0車線幅の狭路が続きます。



最近になって補修されたと思われる場所でも、ガードレールは設置されていません。
ガードレールがないから落ちても大丈夫という訳はなく、むしろ「落ちたら死ぬ」可能性が高いのだが。





ちなみに道幅は、全幅1.735mのSG式車両と比較してこんな感じ。
離合できる場所は少なく見通しも悪いので、常に対向車を気にしながら走る事になります。



数少ない離合できそうな場所には国道標識が立っており、ここが天下の国道であることを思い出させます。
狭い区間に全く立てないのは、やはりプライドだろうか。



また補修箇所を発見。
やはり、ガードレールはなし。


やはり、「落ちたら死ぬ」。



「落ちたら死ぬ」区間の入り口から20分ほど走ると、高さ30m以上はありそうな大崩落箇所の復旧跡が。
ここが7年という長い通行止規制の要因となった崩落らしいです。



大規模崩落箇所を過ぎた所に発電所関連の施設があり、その先に黒津ゲートがあります。
この能郷~黒津のゲート間が、2005年から2012年の7年にも渡る長期通行止だった区間です。





この先は同じ根尾西谷川沿いではあるものの、断崖絶壁感は薄くなります。
もっとも、離合できない1.0車線幅の狭路である点は変わりません。



また黒津ゲートのすぐ先には、根尾黒津の集落があります。
冬季通行止区間にある集落なので、その間の生活はどうするのか気になる所だが、定住者はいない様子。
その割に廃屋は少なく手入れされた家屋が多い印象を受けます。
年間を通じて住んでいる人がいないというだけで、積雪のない夏期を中心に集落に戻られる方がいるようである。




そして根尾黒津集落を過ぎると、国道157号線の名物の一つである「洗い越し」をいくつか見ることができます。

「洗い越し」とは、川に橋を架けずに道路と川が平面交差する部分を言います。
言い換えれば、川が道路をそのまんま横断して流れているということ。

「とか言いながら、流れてるのはチョロチョロ小川じゃねえのぉ!?」とお思いの方・・・・・・・・・・










林道ならばまだしも、国道を川が横断しているなんて・・・!

しかも結構な水量。
原付とかだと、ハンドルを取られて転倒の危険もありそうです。



他の洗い越しも、個性豊かな表情を見せてくれます。

こちらの洗い越しの上流を見てみると、


完全に、沢から流れてきています。


こちらの洗い越しは、すぐ脇に小さな滝があります。



洗い越しを複数堪能すると、連続したヘアピンカーブで急速に高度を上げ、峠が近いことを連想させます。




そして能郷ゲートから約20.1kmで、県境の温見峠に到着。



切通しの峠のため特に景色が素晴らしい訳ではありませんが、岐阜県側は多少開けているため遠方まで一望できます。
しかも一応国道を走行したにも関わらず、能郷ゲートからのここまで1台も対向車に出会わなかった。。。。。。。。。。



温見峠を後にし、今度は福井県側へ下る。

ノーガードレールの断崖絶壁を走らされるが、比較的良好な路面だった岐阜県側に対して、福井県側は荒れたコンクリート舗装があり路面状況はあまり良くない。



また岐阜県側の特徴のひとつに路上河川があったが、逆に福井県側には路上河川はなく、温見川に注ぐ沢は全て橋で越えています。

1.0車線幅で、欄干代わりのガードレールは恐らく積雪により損壊しているものが多い。
ガードレールの支柱のあった穴に金属製の棒を突き刺してロープを掛けて欄干っぽくしてみたものも見られる一方で、元々欄干すらなかったような橋も存在しています。



また岐阜県側では少なかった国道標識も、結構頻繁に設置されています。




また時折現れる路肩のスペースには、釣り客と思われる駐車車両が止まっており、これも全く交通量のなかった岐阜県側との違いのひとつ。


温見川を渡り、対岸で右直角カーブを曲がると、その先には1.5車線幅と狭いながらも、場所を考えれば異例の長さの約700mに渡る直線が続いています。
通称、温見ストレートと呼ばれていますが、中ほどに溝が横切っているので調子に乗って最高速チャレンジなんぞしようものなら悲惨な結果になるかもしれません。
なお、沿線にはまだ手入れされている畑が存在しています。




温見ストレートからは温見川の右岸を走りますが、川との高低差は小さく、山間部にあっては比較的開けた明るい雰囲気。
温見川から離れると上り勾配となり、越坂を越えて下りに。 ヘアピンカーブを含む急カーブがありますが、温見峠を越えてきたばかりの状況なのでさほど走りにくいとは感じません。


越坂からの下り勾配が落ち着くと、林道との交差点を道なりに右へ進みます。
その先の空き地にはこれまた国道157号線の名物と言える、ちび標識が立っています。

“ちび”と言ってもサイズが小さいのではなく、取り付けられた位置が低いだけ。
そして雪の重みだろうか、標識がひしゃげているのも特徴です。


熊河川の左岸を走るようになると、対岸でバイパス工事が行われていました。
現道の沿線に何もない事から、バイパスが開通すれば現在の道路は閉鎖される可能性が高いと思われます。


そして、遂に福井県側の酷道端点に到着。




今回訓練を行った、国道157号線。
その過酷さは折り紙つきですので、運転に一定の自信のある方にしかおすすめできない道路です。事故多発につき、生半可な気持ちでは危険が伴いますので十分にご注意を。



2日目は、この国道157号線より更に過酷で難所を極める、某国道を報告致します!!
Posted at 2016/09/19 20:13:45 | コメント(5) | トラックバック(0) | 偵察訓練 | 日記

プロフィール

「@チョコレース 木曽駒ですか!中岳超えて頂上まで行ったのかな?」
何シテル?   07/22 19:08
車歴・・・AE86レビン⇒FC3S(前期)⇒Z16A⇒FC3S(後期)⇒FD3S⇒SF5フォレスター⇒フェラーリ456GT⇒SG5フォレスター⇒BMW335i⇒...
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