上官殿!
先日はワタクシ二等兵が、我らが大日本帝國でも指折りの
酷道である、国道157号線における酷道区間走破訓練報告をさせて頂きました!
本日は訓練2日目の報告を致したく、お時間を頂けますでしょうか!!
はっ!
早速報告を開始致します!!
訓練2日目は、
国道308号線。
大阪市中央区を起点とし、奈良県奈良市を終点とする一般国道です。
大阪市と奈良市(通称 阪奈)の2つの府県庁所在地を、生駒山地の
暗峠(くらがりとうげ)を越えて、直接的かつ最短ルートで結ぶ路線であるため、総延長は38.9kmとかなり短い。
ここまでの情報だけだと、酷道どころか、むしろ整備された大幹線道路のイメージですが・・・・・・
この国道308号線が”酷道”たる理由は、先ほどの”暗峠”にあります。
府県境に位置するこの暗峠は、狭路・急勾配・急カーブと酷道要素が揃っています。
特に大阪府側はとてつもない急勾配(最大勾配31%!!)が続き、上りであれば壁にぶち当たるような、下りであればジェットコースターのような感覚を味わうことに。
また、ここの狭路を通過するにはそれなりの車両感覚が要求されるため、初心者や運転に自信のない人は、訪れない方が良いと思われます。
前日に国道157号線の酷道区間を走破し、そのまま北陸道 福井IC → 名神高速 → 京滋バイパス → 阪神高速13号東大阪線にて、国道308号線の酷道区間へと向かいます。
ここは東大阪市 箱殿東交差点。
比較的大きな交差点なのですが、案内標識の一切ない五差路を右斜め前方に進む。
正面に見える葵京ビルの右の道路に進む感じです。
箱殿東交差点からは、それまでの平坦な状態から緩やかながら上り勾配となりますが、まだ気になるレベルではありません。
箱殿東交差点から3~4分で、近鉄奈良線のガードをくぐります。
ガードの向こうは十字路となっていて、線路沿いに伸びる道路は大阪府道170号線です。
そして肝心の国道308号線は・・・・・・
直進方面は完全1.0車線幅で一方通行ですが、案内標識が設置されており、迂回ルートが表記されています。
よく見ると、迂回路より国道の方の幅員が狭い。。。。。。。。。。
案内標識では2回右折して国道308号線を目指しますが、2回目の右折ポイントは非常に分かりにくい。
何も考えずに走ると道なりに行ってしまいますが、右側の細道へ入って行きます。
そしていよいよ、国道308号線の酷道区間に合流!!
先ほどの案内標識から道幅が狭い事は容易に想像できましたが、それに加えて勾配がこれまでと比較にならないほど急になります。
当然この道幅でも対面通行。
また路面は通常のアスファルトではなく、丸が掘られたコンクリート舗装であり、これがある意味この区間の象徴とも言えます。
住宅が途切れる辺りで、牧岡公園出入口との交差点を通過。
ここまでは付近住民の生活道路として機能を果たしていましたが、この先の機能は主にハイキングコースとなります。
小さな橋を渡った直後にある鳥居の先の左直角カーブから、いよいよ酷道308号線のハイライトである、超急勾配区間に突入。
家屋が途切れて、ますますハイキングコースっぽくなる風景に違和感を感じなくもないが、一応ここは国道です。
超急勾配区間は、その強烈な勾配のため見通しは悪い。
もっともその急勾配が幸いしてか、エンジン音が大きくなってしまうため、視覚よりも聴覚の方が先に対向車の存在に気付くかもしれません。
そして国道308号線の酷道区間を象徴する、尋常でない急勾配ヘアピンカーブ。
この場所で撮影していると、遠くからエンジンが唸りをあげる音が。
そして一台の軽自動車が、このヘアピンカーブを通過。
この日は小雨が降っていたこともあり、ホイルスピンをさせながら上っていきます。
つまり路面に残る無数のタイヤ痕は、ここを通過したクルマとドライバーの格闘の結果であり、人里離れた峠道によく見られる、とうふ屋の息子の痕跡ではない。
意外にも、この酷道区間は大型車の通行が規制されていませんが、物理的に通行できないのは明らか。
もっとも麓の住宅地区間からして、既に大型車は通行できないだろう。
ヘアピンカーブをクリアすると、先は左にカーブしています。
そのカーブから大阪市方面を振り返っても、その異常な道路状況が確認できます。
このポイントを過ぎれば勾配は少しずつ緩やかになっていきますが、再び1.0車線幅の狭路を進むことになります。
景色が開けると、府民の森の道路との交差点が。
右は幅員も確保されたアスファルト舗装路、左はひと目で分かるくらい狭く丸が掘られたコンクリート舗装路。
さて、国道はどちらでしょう?
もう皆さま感づいてると思いますが、左側のコンクリート舗装の狭路が国道です。
誤って右側に進んでしまう車両が多いのか、多くの看板が立てられています。
そこへ1台の車が大阪から、奈良方面へ通行して行きます。
コンパクトカーが通るだけでもこの状況。
全幅1.735mのSG式車両、大丈夫か?
と、 と、 突入ー!!
上官殿!
やっぱり狭いであります!!
府民の森道路との交差点からは、乗用車と歩行者・自転車との離合すらままならない、完全1.0車線幅の狭路となります。
国道157号線の「落ちたら死ぬ」区間と違い、万が一転落したとしても下は水田なので生命に関わるような危険は少ない状況ですが、道路の両側が同じ高さになったらなったで両側に家屋があり、離合できない状態が続きます。
生垣や塀に挟まれた場所の圧迫感は、かなりのものがあります。
勾配が緩やかになりほぼ平坦と言える状態になると、コンクリート舗装から石畳に変わります。
この石畳は凹凸が激しく車両での通行には不向きで、通行車両は減速してゆっくり走らざるをえないほど。
遊歩道ならともかく、車道に石畳を施工するという事は、あまり車両での通行を考慮していないのではとすら思えてくる。
石畳の途中で暗峠、つまり府県境に至ります。
古く苔むした県境標識が、酷っぷりを引き立たせています。
そんな酷道峠ですが、松尾芭蕉が越えた峠として知られており、日本の道100選にも選ばれています。
なお、県境標識が立っている位置が府県境に合致しており、標識を挟んで隣り合う家屋は属する府県が違っています。
県境を過ぎると石畳区間が終わり、信貴生駒スカイラインという有料の観光道路の下を通ります。
舗装は継ぎ接ぎが多く荒いものの、○舗装になるとセンターラインが現れて2車線になり、直下の生駒市街方面を見下ろす事ができます。
この後は、センターラインが現れたり消えたり、狭くなったり広くなったりする区間が続きます。
沿線の家屋の数は多くないのですが、水田があり生活感があるため、大阪府側とは雰囲気がかなり異なります。
大阪側の超急勾配、そして狭路を通過してきたワタクシ二等兵には、走りにくさは感じません。
しかし集落内に入ると、状況は一変。
大阪府側に比べて勾配は緩やかだが路面の凹凸が激しく、見通しが良くないせいもあって車両での通行は神経をすり減らしながらの走行となります。
対向車はもちろん、歩行者や沿線の家屋からに出入りする車両・歩行者にも注意しなければならないため、集落内の狭路酷道として難易度が高いと思われます。
路面がアスファルト舗装に変わると、国道168号線との合流ももうすぐ。
奈良県の南北の幹線国道のひとつである国道168号線の交通量が多いのは言うまでもない。
国道168号線小瀬町西交差点で暗峠区間が終わった。。。
が!!!
酷道として名高い308号線は、暗峠がその全てではなく、国道168号線以東の区間もハイレベルな酷道なのである!!
狭路なのは大阪側と変わりないが、最大の違いは国道をトレースすることの難しさ。
国道168号線から、奈良市方面へと向かうはずの国道308号線への分岐点は、信号はおろか案内標識すらない。
近鉄南生駒駅と反対方面へ向かうと、突然国道標識が現れます。
左に見える踏切を越えると、また住宅地内の狭路となります。
そこからは、国道の雰囲気を全く感じない。
国道らしくない道路状況ではあるが、標識はしっかり設置されており、国道であることを主張しています。
大和田排水池のタンクの前で○舗装に変わりますが、実はここが国道308号線屈指のミスコースポイント。
道なりの○舗装の1.5車線道路と、左側のアスファルト舗装のフェンスに挟まれた1.0車線道路。
両者を見て、左の道路が国道だと判断できる人間は、そうそういないだろう。
東大阪市からここまで○舗装に慣らされており、またフェンスに挟まれているため貯水池の管理用の道路にしか見えないので、直進してしまっても何ら恥じる事はない。
その先も1.0車線で、狭路が続く。
不法投棄防止フェンスが設置されており、道幅以上に狭く感じられます。
緩やかな勾配の1.0車線道路を進んでいると、集落に差し掛かります。
勾配がなくなり平坦になると、1.0車線道路で水田の中を走る。
舗装された農道にしか見えないが、これが国道308号線です。
水田地帯を抜けると、奈良県道7号線 旧道との交差点に差し掛かります。
県道の、しかも旧道との交差点だが、国道の方に一旦停止させるなど、308号線の扱いは悪い。
県道7号線 旧道との交差点から先は、一方通行となります。
道路両側に路側帯を示す緑色ペイントが施された狭路を進むと、奈良県道7号バイパスとの交差点に至る。
県道7号バイパスの交通量が非常に多いため信号機は設置されているが、大阪方面から来た場合の案内標識は設置されていない。
ここが酷道区間 奈良側端点。
奈良側 端点を振り返って撮影。
県道と比較して、描かれている幅員が違いすぎて、国道の立場なし。
行き先すら記載されていない。
この国道308号線は総延長38.9kmと非常に短いのでありますが、急勾配登坂・狭路走行・ルート探索と、偵察部隊に必要な能力を一度にいくつも鍛練出来る、密度の高い充実した訓練であった事を報告致します!!
上官殿?
そんな事よりお土産はないのかと??
ワタクシ二等兵、もちろん準備してございます!
上官殿のお好みに合いそうなものを、選んで参りました!!
今回は通過しただけでしたが、滋賀名物サラダパンと、鮨をご用意致しました!
上官殿!
いかがでしょうか!!
上官殿?
・・・・・・ご満足頂けているようです。
「ところで、どこ行ってきたんだっけ?」
。。。。。。。
えっ!?
じょっ、上官殿ぉ〜 (T ^ T)