債務な歳月7、口座

　さて、破産申告から翌春を迎えてそれでも債務返済の手続きは続く。
　弁護士の尽力で『返済リスト』なるモノが作成されるのだ。
　10余社に渡る返済先には実に多彩な返済額と期日、そして振込先が羅列される。

　基本は5年払いだが、それ故に「こんな額一回マックにでも寄る回数減らしたらいいだろう」なモノからなんかローンが続いてた方がいいじゃない的な高額なモノもある。
　また金額が少ないことで半分の30回払いというモノもあったりと実に様々。
　逆に言うと弁護士様の裁量に掛かればかくも効率的に債権を返済できるという事になる。

　これを毎月向こう5年は払う訳だ。
　月額45000円余。
　片親にして、
「これが家のローン(ちなみに当時7万円)に充当できればどんなに楽だったか」
　と嘆げかわせた(T_T)。

　さて、リストを見るとこの振り込み先がほとんど都市銀行の口座なんだわさ。
　都市銀行と言えば、私田舎の貧乏人なんだが某T銀行に住宅ローンのお世話になったんで一つ口座は持ってるんだよ。
　口座持つのは、タダなんだよな(^_^;)。
　ソレまではそのT銀行の他に中学生自分からお世話になってる第二地銀、そして社会人になって列車旅を堪能するために作った郵便貯金(当時)の三つは持ってた。
　これを機にそれまで第二地銀がメインだった口座を合併でメガバンクになったU銀行にシフト。
　最初はその口座を振り出しに毎月広島市内の都市銀行の支店に通っては振り込んでた。
(通うのは通勤定期があったし)

　効率が悪い(T_T)。
　マァ最初のメガバンクでATMに掛かる度に手数料を取られてたという事態こそ解消されてたが、それでも銀行によっては手数料が発生する。

　ぢゃあさ、
　口座作っちまえσ(^◇^;)。
　作るのは使い続ける以上タダなんだからよ。
　結局UFJ、三井住友、みずほ、りそな。直後に一つMTUFJになったけど全部作っちゃったよσ(^◇^;)。
　借金返すために6つのキャッシュカードを作るってどうよ(^_^;)。
　しかも第二地銀だけはそれでも他店舗の口座に振り込むと手数料が発生するのでわざわざ債権先の支店に行って口座作り替えたよ(^_^;)。
　ただ、同様のことを都市銀行に行ってやると一件釘を刺されたよ。
「支店がある住所なら至近の支店で口座を作って下さいね」
　あちゃ(>_<)。そうだよね。

　程なくこいつらをHPで確認してネットバンクでのオンライン会員契約をやり、パソコンでも振り込める形式にした。
　パソコンで振り込みが出来れば自宅で交通費も掛けずに債務返済ができる。
　渡りに船の話にはなったが、私はけっきょく最後まで広島市内まで出張って支店巡りをやってたな。
　最終的に各口座に給料からお金を入れなきゃならなかったし、何よりお出掛けの楽しみだ。
　ただパソコン振り込みは口座が混雑するATMを尻目に重宝した。
　けっこう恣意的且つ合理的に活用してたんだな。

　それに後述する18切符でのお出掛けではわざわざ債権先の口座のある支店に出向いての振り込みもやったなぁ。
　だいたいが東京か大阪だもの(^_^;)。
　タダ都銀本店に口座を持つ債権先にはこう言う手段が意味をなさなかった。
　これらは大抵、オンライン専用の口座であって物理的口座に立ち寄る事自体が不可能だったからだ。
　これは後ほど合併整理されるメガバンクの地方支店でもそうだった。
　今でもMTUFJ広島支店でそうだが、同じ店舗もATMでUFJのと東京三菱とのATMが厳密に別れてる。
　統合って、難儀なコトするよなぁと思った。

　ともあれ債務問題に立ち会ってこの行為だけは唯一ポジティブに考えられたかなぁ(^_^;)。
　もっとも債務返済が終わったら住宅ローンが絡む某都銀以外はみんな解約しましたけどね。