
思いがけず続いてしまったこちらネタ、も一つ。
前回マイティージャックのコミカライズを話したけどコレって今に限ったことじゃなくリアルタイムの子供達はむしろTVよりもマンガでウルトラマンなどを堪能していたモノだ。
お題目写真は桑田二郎氏の手によるウルトラセブンとその後番組の怪奇大作戦な訳だが、この方は黄金バットやエイトマンでも達筆を奮った漫画家だ。
余談だが氏の画調は今でも通用するほどクールで表情も豊か。特に切れ長の眼は誰にも模倣できていない感じもして劇画じゃないのに凄くシャープで『かっこいい』。
コレらは最近になって本屋にあったので嬉しくなってつい買ってしまった(^^ゞ。
初見はやはり近所の本屋にあったサンコミックを立ち読み(^_^;)だった。
昔のサンデーやマガジン、のちの「小学○年生」と言う雑誌はこう言うTV番組をリアルタイムで連載してて、
「TVまんが」
と言う表現で統括していた。
むしろマンガより特集の組まれたカラーグラフが盛況だったようで。
それ向けの、「ぼくら」など一種の「コロコロ」のような雑誌も増刊されてた。
つまり「メディアミックス」なんて言ってた事はTV番組が始まった頃からしっかりやってたんだ。
内容的にはTV番組の大筋を追ってはいるが脚色はオリジナルに近い。
ご存知のかたもおられるが「まことちゃん」やホラーコミックの大家、楳図かずおが描いたウルトラマンなんかはTV1話分のネタで単行本一冊が埋まるほどの長編を描いている。
(機会があれば手に入れたいけど高くもあるしなァ(T_T)
これは製作側からある程度の情報は入るけどいわばネタバレはされたくない状態でのキツキツの手段だった。
だからコミック版の方が二段も三段も話運びが濃い。
あとこう言うコミックが付け入る余裕があった事情もある。
実は大抵の子供はこう言う子供番組をカラーで観る事が出来なかった。
ウルトラマンの頃にはカラーTVも出て数年経ってるが、まだ白黒TVを普通に使ってる家庭が多かった。
実際白黒TVは携帯用というニーズまで含めれば80年代中盤まで新製品が出ていたし。
その理由の一つにカラーとか言う以前に電波状況が完璧という所も少なかったように思う。
ブヤブヤやボケボケなTVも少なくなかった。
うちのカラー化も確か昭和50年ちょっと前で、観たことはないがそれまで使っていた白黒TVを3年ほど後生大事に引っ越し後も納戸に押し込んでた(壊れて買い換えたわけではなかったらしい)。
だから、カラーだけど黙って動かない雑誌、動いて喋るけど白黒のTVと棲み分けがあった。
映画館に入り浸ったりブロマイドが売れる現象も基本は此処にある。TVが未熟だからこそ芳醇な文化があった。
世界観の尺度は違うけど、受け手の夢見加減で無限に拡がる夢の世界と言う事だ。
イマドキのオタクやフリークは夢御殿な環境なんだぞ。
あとこっちは完全に余談なんだが本棚をひっくり返したついで。

ゆうきまさみ氏の処女連載作である「鉄腕バーディー」だ。
この方の著作は基本がコミカルとパロ出身なんで、テーマは重いが節々が適度におちゃらけてて軽妙に読める。
個人的にこう言う「超女系」は弱いんだが余り趣味宜しく思われないので(自制して)内容は選んで読む。
そんな中で買おうとして腰が砕けたのがこの作品。
単行本化されたのかも知れないがなんか打ち切りの恰好になってマトモに発刊されなかったようで
「幻の名作」
と作者本人(-_-;)が言っていた。
2冊並べてるが正味普通の単行本一巻分ぐらいの内容だ(オマケも掲載されてるので)。
~連載の兼ね合いで次回作の「究極超人あ~る」にシフトしたのが事情らしい
その後「パトレイバー」など数作を手がけてのちに全くの新作として連載されるも今度は雑誌自体が廃刊となって一度話がぎくしゃくしてる。
ソレも近年完結したようで。
平成バーディーについては殆ど解らないのだがこの元祖は1984年の連載だから30年以上昔の作品になる。
(表紙に1992とあるがコレはのちに総集編として売り出された為。話中に85年の日航機事故も時事に盛り込まれる)
まぁパトレイバーの方も今年映画が出来るがこちらも昭和のうちに始まった作品で、どちらにしても息の長い著作をする作家だ。
~この間ジャンプでコレ系の作品も始まったと思ったがサッサと終わったんだねぇ。そりゃ意味がねぇ(T_T)。
こう言うライフワークな創作活動をしたかったんだが何処で道を踏み外したかねぇ(T_T)。
Posted at 2015/10/06 14:06:59 | |
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