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対厳山のブログ一覧

2014年06月11日 イイね!

韻読の19。HIROSHIMAヒロシマ2005

韻読の19。HIROSHIMAヒロシマ2005 著者   土田ヒロミ
 出版   2005年NHK出版
 入手度  易
 難易度  易

 内容
 元は1976年に筆者が長田明の被爆手記集である『原爆の子』のその後を訪ねる『ヒロシマ1945~1979』の続編。
 30年を経て、54年前の手記のその後を訪ねる写真ルポルタージュは被爆という現実の激しさを訥々と描き出す。
 自らの人生を見いだした人、
 被爆によって(善し悪しは別として)新しい人生を開いた人、
 志抱くまでもなく斃れた人、
 貝のように心を閉ざした人。
 二葉の写真と、『原爆の子』手記、近況は実に簡潔ながら、その間に流れる時間が如何に重いモノかを伺わせる。



 人生というモノそのものを追うことさえ重みがあるモノですが、これに被爆が重なるとどのようなモノか。
 その時間の意味を考えさせてくれます。

 此処には核廃絶や反戦は個人の意見でしか現れず、ソレが必ずしも自身の人生に関わったとは限らない、被爆者の人生自体を見つめられる作品です。
 54年という年月の流れから、中には逝かれた方、また前回も今回も取材や撮影を拒否された方も無名であれ掲載され、その被爆を世間がどう受け取ってその痛みが如何ほどのモノかをも語っています。

 被爆とその後の時間の空虚さ、一方で発行当時の広島や記念式典などの風景を織り込み、それが被爆者達の風景との乖離さえ感じる写真集です。
Posted at 2014/06/11 08:14:40 | コメント(0) | トラックバック(0) | ヒロシマに行こう! 韻読編 | その他
2014年06月11日 イイね!

韻読の18。ヒロシマ新聞

韻読の18。ヒロシマ新聞 著者   中国新聞労働組合
 出版   1995年中国新聞
 入手度  易(ネット版)
 難易度  易

 内容
 被爆半世紀のヒロシマを振り返る企画展の折、地元紙中国新聞が、
「あの日の新聞は発刊できなかった。出来たら、検閲がなかったら」
 と言うネガファクターを吐きだし、作成した一種の仮想新聞。

 出版当時の情報を踏まえた上で被爆当時に知り得る情報と被災情報に絞る事で臨場感を出している。
 当然後日談も含まれるわけだが、あくまで原爆を受けた側での啓蒙として補足とされている。
 新聞が読めるのなら全く違和感なく、しかしその事象の大きさに触れられる。



 発行されなかった「8月7日の中国新聞」というコンセプトで編纂された二枚折り8ページの新聞。
 編集書式は95年当時の中国新聞に則っている。
「被爆情報」として語られた当日の状況をまさに翌朝の新聞として読めるようにされている。
 記事には岡田六郎名義の故江戸家猫八氏の被爆談も載せられている。
 当時の新聞では不可能だった米英側の経緯記事も被爆時点での視点で再現されている。

 また広告欄には当時の映画館情報や地元商店、現在の被爆書籍や慰霊碑、物価対比などプチ情報が網羅されている。
 社説は『主張』とされ、被爆というモノの被爆当時の感情からの中国新聞社の所信が綴られてる。

 編集方式として被爆に特化してはいるが、新聞という形式を取ったため事象の把握をするには適切かと思われる。

 イベント用の出版物なので紙面の入手は注文という事になるが、中国新聞のサイトではネット版とPDA版が、またiアプリでも無料販売されてるのでスマホ片手に現場に触れると言ったことも出来る。
Posted at 2014/06/11 08:09:25 | コメント(0) | トラックバック(0) | ヒロシマに行こう! 韻読編 | その他
2014年06月11日 イイね!

韻読の17。希望のヒロシマ 市長はうったえる

韻読の17。希望のヒロシマ 市長はうったえる 日にひとネタというお約束だったんですが、なんか気分的に圧してしまいまして。
「伝承書籍編」を今日まとめて残り上げますm(_ _)m。

 著者   平岡敬
 出版   1996年岩波書店(新書版)
 入手度  易
 難易度  中

 内容
 1995年ヒロシマ。
 被爆半世紀を以てなお覆う暗雲は依然としてヒロシマの訴えを退ける。

 スミソニアン博物館では原爆投下機『エノラゲイ』が展示。
 公正な視点を持って展示したい館長は広島市に被爆資料提供を要請するが、それを押さえ込む激しい流れ。
 そこには加害国・被害国では語れない確執があった。

 世界各地で訴求し、しかし退けられる非核の願い、そして『世界悪』として裁かれる原爆投下。
 その中心で多忙な市長職を全うした著者の『半世紀のヒロシマ』



 現在は広島市立大学の顧問として平和と核廃絶を考える元広島市長、平岡敬の多忙な一年を追ったドキュメント。
 エノラゲイ展示の米在郷軍人会の猛反発をはじめとした世界各地で味わった被爆伝承の強い風当たり、NPT批准とハーグ国際犯罪法廷における社会情勢の核廃絶を追っています。

 中国新聞・中国放送という被爆報道の最前線で養われた見識でさえ、世界ではなかなか通用しない『世界の壁』を痛感することになるその記録を描いています。

 その中でも大きな壁が日中戦争を含んだ15年戦争に対する「日本側の乏しい認識」。
 日本が世界各地に与えた確執は埋めがたい溝となって立ちはだかった。

 そのなかで『やったからやり返す』と言う戦争そのものの矛盾に閉塞する平岡市長は苦悶することになります。

 日本政府でさえ障害だった。
 被爆の不理解の壁がどこにあるのかを掻い摘んでいます。

 一方で末章では市長職に携わる礎となった被爆取材で得られた証言、
『(あまりに惨すぎて)ちゃんと伝えられない』
 その根本の深さをも描いています。
Posted at 2014/06/11 07:37:47 | コメント(0) | トラックバック(0) | ヒロシマに行こう! 韻読編 | その他
2014年06月11日 イイね!

韻読の16。ヒロシマはどう記録されたか

韻読の16。ヒロシマはどう記録されたか 著者   小河原正己編
 出版   2003年NHK出版
 入手度  易
 難易度  中

 内容
 21世紀を迎えたヒロシマ、その課題は被爆伝承の風化を防ぐこと。
 証人である被爆者の高齢化が進み、わずかな被爆の証も次々街角から消え去ってしまう。

 そこで今まで報道された被爆とはなんなのか、その後被爆によって何が起こったのか、被爆時の地元メディアだったNHKと中国新聞社が扱った記事や番組を振り返ることでその実相に迫る。



 出版順が前後してしまいましたが、被爆50年を回り、21世紀を迎えて報道を振り返った本です。
 今までの報道がナニを伝え、ナニを訴え、それが人々にナニを響かせたかを様々な題材で追っていきます。
 被爆の追い方、見せ方、それを追うことで被爆報道が今までどのように変わっていったかを探ります。
 いわば、メディア2社の足跡を印したものです。

 どっちかというと被爆伝承と言うよりはその報道の内容を伝えてますので、この本は被爆情報のそれを得る向きではないかも知れません。
 被爆に措かれて人々がどう思い、どんな行動を取ったかを報道の視点で扱った本ですね。
Posted at 2014/06/11 07:24:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | ヒロシマに行こう! 韻読編 | その他
2014年06月10日 イイね!

韻読の15。原爆投下、10秒の衝撃

韻読の15。原爆投下、10秒の衝撃 著者   NHK広島放送局「核・平和」プロジェクト
 出版   1999年NHK出版
 入手度  易
 難易度  難

 内容
 被爆55年を控え、関心が薄れゆくヒロシマナガサキ。
 そんな中で時を経て老いを詰めた被爆者が自らの形で被爆を語り継ぐ動きが相次ぐ。
 そんな世相で放送の使命はなんなのか。その途上で原点に返り、『被爆の事実』を追求していく。

 原爆とはいったい何者か、どのようなモノをヒロシマに与えたか、最新技術で追求。
 その悪魔の所業が実は原爆炸裂のわずか10秒間にあったことを突き止める。



 同年夏のNHKで放送されたNHKスペシャルの書籍版。

 原爆の威力を物理的に追求してその恐ろしさを描き出した作品です。
 放射線、熱線、爆風。
 原爆の直接被害をもたらした要素を現代技術に照らし合わせて検証していく。
 各方面の専門家と、NHKならではの物的実験、そしてその被害を被った市民の証言を交えた『被爆再現』

 この番組では民間有志が鋭意作成中の『猿楽町(爆心の町)CG再現プロジェクト』との相互協力によって、産業奨励館から原爆ドームへの生成なども表現されました。
 50分余の番組では収められなかった談話も織り込まれ、コレも被爆を学ぶデータベースです。

 タダ、先に紹介した新藤兼人監督、この番組にはたいそうがっかりされたとか。
『単なる威力恐怖番組か』って。
Posted at 2014/06/10 06:12:21 | コメント(0) | トラックバック(0) | ヒロシマに行こう! 韻読編 | その他

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「今回カーナビ外したので、後記用のトラッキングは悩んだ。
最初ここの[何シテル』投稿やスマホカメラで休憩に撮ったが行程が残らず。
最後に使ったのはスマホ地図のスクショでこっちが効果高かった。

また大きな声で言わないが位置ゲーもトラッキングに使った。」
何シテル?   07/09 10:48
 広島・備後御調種佐伯産宮島対岸棲息の対厳山。 長らく勤めてた仕事を現在辞職、2025年初めはフリーターで始まりました。  新社会人時代(つぅても四...
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