MONSTER SPORT スポーツドライビングクラッチペダル  

ZC*3系交換用のクラッチペダルです。

スズキの車というのは完璧無欠なものは殆どありません。二輪車はわかりませんが、少なくとも何かしら残念なことになっている部分があるはずです。
これはスズキの車作りの方針で、安い車を作っているから、必然的にそういう所が出てくるのです。安っぽいのではなく、実際に安くなるように作っているとは某動画配信者の言ですが、同感です。
ただスズキは、手を抜いて欲しくない所を手を抜いて来る事が多いように思います。それが一番肝心な運転装置なのだから、こういうサイトには色々と書かれてしまう訳です(逆にそこが完璧なら、もう好き勝手するから文句はないのですが)。

そのうちの一つがクラッチペダルです。
MH21SワゴンRのクラッチもそうだったのですが、クラッチ全切りで左足の踏ん張りが効く位置で合わせると、半クラ位置に来た時にちょうど、力が入らなくなり簡単に膝が折れる最悪なポイントに来るので、半クラ直前からドン繋ぎしているような感じになります。

ペダル同士の比較はしていませんが、角度や位置を見直してこれを改善したのがこのクラッチペダルです。
見た目は大きな違いはないですが、ペダル位置が手前に来るようです。左右位置も変わっているようですが、床に当たりさえしなければ、とにかく扱いが楽になればいいと思い入れました。(まあ例のごとく交換が億劫で暫く放置でしたが)

交換後は嘘のように、あの気持ち悪いポイントではなく踏ん張れる範囲で繋げられるようになりました。勿論半クラ位置での微調整もしやすく、クラッチの繋がりもよく分かり、クラッチ盤の減りも抑えられるように思います。雪道の発進での微調整にも生きそうな気がします。

材質や構造も大きく純正と違わないのですが、その程度の少しの差でこれだけ違ってくるのですから、純正の開発時にここまで煮詰めて欲しかったところです。海外向けを考慮すると、兼ね合いでこうなるのでしょうか？
と、純正への不満が募りますが、その点を綺麗に解消してくれるペダルです。

値段もそれほど高価ではないですし、その割にメリットが非常に大きいので、クラッチに違和感を感じている方には非常にお薦めです。

ペダルとはいえ駆動部を触ることになるので、自信がなければその道の店とコネを作る機会と思って付けてもらうのが最善と思います。
当方は他の方の整備手帳を参考にさせて頂き自家作業で行いましたが、茶色のリンクカプラーを外してボルトを外して全移植して戻すだけではあるものの、カプラーを壊す可能性のあることや、ボルトが上手く貫通しない事もあって、結構面倒でした。
なにげにボルトを外すのも体勢的に力が入れにくく、歳のせいか筋がつって難儀しました。

当方としては、これまでに入れて一番効果があった走行系パーツと思っています。
短距離でこれだけ感触が良いので、今後長距離ドライブでの効果を期待したいと思います。