AE111の20バルブ換装 後編
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) ![](/images/icon_difficult_on.svg) 中級 |
作業時間 |
12時間以内 |
1
後編は、点火系です。
低コストで同時点火にする為、4AGZのシステムを流用します。
4AGは点火コイルは1つで、コイルの発生する高電圧をデスビで
#1,#3,#4,#2の気等順に振り分けています。
4AGZは、コイルが2つ有り、(#1,#4用と#2,#3用)イグナイタで
交互に通電する事で点火気筒を合わせています。
コイルはこれです。ヘッドカバー上に設置しましたが、コイルのボディー(ボルト固定部分)をシリンダヘッド等にアースする事を忘れずに。アースされていないと火花が弱く、アイドル不安定になります。
プラグコードは、特注になりますが、ウルトラのプラグコードで、「プラグ側をAE111の4AG、コイル側をAE101の4AGZで、長さ○○mm」と指示すれば、通常品と変わらない価格で作れます。設置場所に合わせて長さを指示すればOKです。
2
イグナイタは、これです。
コチラも2つのコネクタの他に本体のアース必要です。
これをAE111のノーマルコンピュータと組み合わせるには、
少し工夫が必要です。
3
まず、AE111のイグナイタと比較してみると、下の絵のように
IGDという気等判別用の信号が余分にあります。
これは今、#1,#4か#2,#3かどちらの圧縮上死点かを指示してます。
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これらがどういう信号を送っているかを図で示します。
4AGの場合、まず、IGtで点火時期の信号をECUからイグナイタに
送ります。これは30°クランク角の5V信号で、5V→0Vに落ちるタイミングが
点火時期になります。
イグナイタでは、エンジン回転数に対して、最適なコイル通電時間
(閉角度)を設定してコイルの-側をGNDに落としています。
なので、Coil端子の電圧は図のように、通電中は0V、通電終わり
(点火時)には、コイルの特性(電流を維持しようとする特性)
によって、一瞬電圧が上がります。(200V位まで上がる)
タコメータは、この電圧ピークの間隔を見て回転数を表示します。
(電圧が20V位を越えるピークを見ています)
IGfは、この電圧ピークを加工して、5V信号でECUへ送っているもので、
正常に点火できたかを確認しています。コイルが断線すると、電圧
ピークが出ないので、IGf信号が返らない仕組みです。
4AGZの場合は、
IGt信号は同様です。
気等判別するIGDは、5V信号で、図の様なタイミングでECUから
送っています。まずは、この信号を作る必要があります。
この時、コイル1,2には図の通り、通電されます。
タコメータへの信号は、コイル1や2の信号では、回数が半分なので、
イグナイタの中で、12V信号を作っています。したがって、このままでは
86のタコメータは動きません。対処法は簡単で、後述します。
IGf信号は同様です。
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さて、IGD信号の作り方ですが、図のような回路を作ります。
気等判別をするのに、フォトセンサを使います。
これは、発行ダイオードとフォトトランジスタが組み合わさった
コの字型のセンサで、間の光を遮断すると5V信号が出るように
回路を組んで使います。
後は、この信号と、ECUのIGt信号を使って、上の図のタイミングで
信号が反転する回路を作ります。これにはロジックICを使います。
上の74HC74はインバータで、△マークを通すと5V-0Vが反転します。
下の74HC74はシフトレジスタで、CK入力が0V→5Vになるタイミングで
D入力が5VであればQが5Vに、0Vであれば、0Vになります。
CKにIGt信号を使うことで、上の図のIGD信号が作れます。
回路の上の3列は、電源です。ロジックICは5Vで作動するため、
バッテリの12Vを5Vに変換します。
これらの部品は、汎用の基板やケース込みで
2000円位あれば揃います。あとは半田コテがあればOKです。
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フォトセンサの取り付けは、下の写真のように行います。
90度毎に光を遮断するように加工したアルミの円盤(黒く塗る)を
Ex側カムシャフトに取り付けます。(緩まない様、注意)
フォトセンサは適当なステーを付けて、ブロックに固定。
写真は、#1上死点での位置です。
フォトセンサが汚れるとまずいので、普段はベルトカバーの中に
収まるようにしています。
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回路部分(2つ前の図で大きな四角でくくった部分)は
下の写真のように、適当なサイズのケースに入れて、室内に
設置します
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最後に、メータですが、イグナイタからタコメータへ送られる点火信号の数は一緒ですが、電圧が異なります。
この為、タコメータ側の入力部の抵抗、コンデンサを換えて調整します。
写真はタコメータ裏に付いている基板で、GA61のモノですが、AE86も同じ基板です。車種により、乗ってる抵抗やコンデンサが異なります。
交換するのは以下の三つです。
①の抵抗:30kΩ(橙黒橙金)→24kΩ(赤黄橙金)
②のコンデンサ:0.047μF(473)→0.0047μF(472)
③の抵抗:33kΩ(橙橙橙金)→68kΩ(青灰橙金)
メータ作動法はshimizu-motorsさんのページから情報頂きました。
http://www.semimaru.com/shmz/car/86meter.html
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