セリカちゃんの嫁入り修行 55時限目(「奥さん、濡れてるよ…?」「これクーラントですぅ」「熱ぃ!」)
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
ショップ作業 |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
水回りの整備手帳のタイトルが、だいたい昼下がりの情事(あこがれ)一辺倒なカズ〜ヤGTPresents、内装の核“空調”を手掛けます。
この車の空調、ここではヒーター&ブロアーとしますが、ユニットが中央にあります。
そして、外気導入の口(ブロアユニット↔ボディ)も、ほぼ中央にあります。
2
最近の車がどうなっているか、ほとんど触れたことがないので、よくわかりませんが、本来、(右ハンドル車として)左端に外気導入口があり、そこから中央に向かってブロアユニット、エバポレーター、ヒーターコア込み分配器(正式名称知らない)とあるはずで、『外気導入』だろうが『内気循環』だろうが、ブロアの風はエバポレーター(冷房)もヒーターコア(暖房)にも当てられるはずなのですが・・・
この車、外気導入口直後にブロアもヒーターコアも、吹き出し口もあり・・・
「おい、エバポレーター何処行ったんだい?・・・何だって?左端だって!?中央で外気導入した空気を、どうやってエバポレーターに当てるんだい?・・・諦めろだって!?」
そうです、エアコン効かせたければ、『内気循環』にするしかないんです・・・
だから、外気/内気変換フラップに、へんなスイッチが付いています。
何でこんな設計にした・・・
多分、当時はまだエアコン(クーラーかな?)があまりにオプション過ぎるメニューだったのでしょう。
「エアコン?考えてなかった・・・」
ということでしょう。
3
まあカークーラーも、まだまだ信頼性が低かったのでしょう、致し方なしとして・・・
ここから、個人的に納得のいかない箇所にメスを入れていきます。
まずはヒーターコアをユニットに装着します。
昔ながらのヒーターコア、トヨタらしいサイズ(他社は知らない)です。
え?
よく判りましたね、ダルマセリカ用では、ありません。
ヤ○オクにて、『ヒーターコア』『未使用』『安い順』で見つけた、確か・・・初代カローラⅡ?か何かの未使用品です、3000円。
だってダルマ純正高いんだもん・・・
ユニット横の樹脂、ある程度(ある程度?でも、元々こんなスリットになっています)切りましたが、こんなのは塞ぐの簡単なので、気にもしません。
耐熱テープ、ペタッ、しときます。
4
ただ、確かにパイプの飛び出しが過ぎるので(セリカ用は、90°に曲がっています)、少し短縮しておきましょう。
ちょうど、内側にもパイプの返しのような物があるので、これを残してカットします。
5
早速ヒーター&ブロアユニットを、車両に戻していきます。
ただ、そこにはハーネスやらケーブルやらがひしめきあっています。
6
いちいちハーネス(配線)が襲い掛かってくる、それ以上に、空調のセレクトケーブルが固く通せんぼします。
7
邪魔だ!外しちまえ!
何年ぶりでしょう、メーターパネルごと外すことにしました(セレクトケーブル一体式)。
外す・・・というより、この段階では、浮かせただけです(結局、後に外しますが)。
・・・そう言えば、この裏にセンタースピーカー取付部があったのでした。
ここも楕円か・・・どうしようかな?
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押し込んで転がす、転がしながら押し込むようなイメージで、鎮座させました。
9
さて、メーターパネルに付いているセレクトケーブルですが、
①:外気/内気変換
②:冷/暖調整
③:出口操作
の3本です。
画像上の赤矢印ケーブルは、①のフラップ開閉に繋がります。
10
では、手前の赤矢印は・・・?
?
何故ヒーターコア付近に来ている?
そして、何故そこで終わっている?
11
何と純正では、そこにヒーターバルブが存在します。
ヒーターのクーラント漏れ箇所なんて、ヒーターコアかバルブくらいなものだよ!?
誤って足で蹴飛ばしてピューーー・・・人も車も大惨事だよ!?
何でよりによって両方室内に置くの!?
バカなの!?
設計、何してやがったんだ!トラブルありきで考えろよ!?
そんなリスク・・・俺が断つ!
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バルブは外へ追いやるべし!
たまたま在庫していました、AE86純正でも使いましょうかね。
一応、カローラ2GR化の際に、横通し(ゴルフか何か用だったかな?)バルブも用意していましたが、今回はレイアウト上、没かな。
バイパスパイプも、加工して再利用の予定ですが、これもまた、後ほど。
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問題は、何処にどのように設置するか・・・
ヒーターコアのパイプの出先、バルクヘッドのサービスホール、エンジンのウォーターインレット/アウトレットパイプの向き、バルブ等の形状から・・・
自ずと答えは出てきます。
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ズバッと穴を開けてしまいます。
簡単な塗装で錆対策とし、久しぶりのナッターで、ネジ穴を作ります。
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AE86バルブの緩衝クッションが、少々柔らか過ぎるので(加工も試してみましたが、柔らかいのに変わりはありませんでした)、ソリッドなゴム板のみを充てました。
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本来縦置きのバルブを横倒し設置。
何か問題あるかな・・・?
無いでしょう。
そして、もう1穴、バルブのコントロールケーブルを通す穴を開けます。
8ミリ径の穴を開けました。コレをどうするかは、また後ほど。
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先に不要となるケーブルを外します。
・・・が、ケーブルの先端の脱落防止がプッシュナット、このスペースでは、取り外しが難しい・・・
18
もうメーターパネルをゴッソリ外しましょう。
本来のヒーターバルブコントロールケーブルは、もう不要となります。
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コントロールケーブルが
“ヒーターユニット↔ヒーターコア横バルブ”
⇩
“ヒーターユニット↔バルクヘッド直付けバルブ”
までとなりますので、当然、長さが足りません。
そこで、車種不明(青いのは、アコードか何かだったような・・・?)純正ケーブルを用意しています。
短、中、長の3本ありますが、中か長の2択ですね。
バルブ位置、コントローラーの位置関係上、中で足りそうです。
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改めてケーブルを比較。
ダルマケーブルは、固定金具が圧着されていて、取り外しは難しそうです。
代用品を作らなければ・・・
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コントローラーとケーブルの動きをシミュレーションしてみます(この時、まだバルブは車両取り付けしていなかった頃)。
ダルマケーブルの場合は、両端とも円状になっていますが、用意したケーブルは、片方は円状(やや大きめ)、もう片方はカギ型で、小穴に引っ掛けるタイプです。
そこの違いも加味して、スライドアームの加工が必要です。
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シミュレーションその2。
TEMPがHI/LOの時、ケーブルがどうなるかを検証します。
赤矢印が、コントローラー側のケーブルの支点となります。
“LO”の状態では、ケーブルを押し込む形になります。
23
ケーブルを押し込む→バルブのノブを押し込むと・・・
バルブは全開となりま・・・
あ、全開だ・・・クーラントが回る、つまり、ヒーターコアにクーラント(熱源)が回る、(ヒーターユニット側のフラップの動きを無視するとして)熱風が出る・・・“LO”なのに!
24
“HI”の状態では、ケーブルを引っ張る形になります。
25
ケーブルを引っ張る→バルブのノブを引っ張ると・・・
バルブは全閉となります・・・
クーラントが回らない、熱は溜まらないまま。
“HI”なのに、ヒーターにならないということですね。
どうするよ・・・?
手は2つ。
①開閉逆転のバルブを探す。
②ケーブルの動きを逆転させる。
そんなの、後者一択でしょう!
次回で仕上げます。
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