第3弾は、電気的な趣味の話でも。
僕のいとこの兄さんで、4~5歳上の2人兄弟がいました。
正月なんかに遊びに行くと、マンガ本がたくさん有ったり、天体望遠鏡があったり、自分の家には無い物がたくさんあって、いつも刺激を受けていました。
その兄さん達がやってた趣味が、ハム(アマチュア無線)でした。
家には大きなアンテナが張り巡らされて、おそらくHFでもやっていたのでしょう。
小学校低学年の当時は、アマチュアの試験なんか受ける知識も無かったのですが、その家に転がっていた「ラジオの製作」っていう雑誌(通称”ラ製”)の古いのをもらってきたら、その中にゲルマニウムラジオの製作回路図が載ってました。
いとこの兄さんに教えてもらって、それを作ることに。
ゲルマニウムラジオって何?って思うかもしれませんが、ひとことで言うと『電池が要らないラジオ』です。
そんなの作れるの? って思うかもしれませんが、すごく簡単な回路で作れるんです。
まず、回路図に書いてある部品表を持って、部品屋さんに買いに行きます。
札幌に住んでたころだから、バスで街へ出て、梅沢無線に行きました。
(家は札幌市内ですが、市の中心部まで出掛けることを「街へ出る」と言ってました)
必要な部品といえば、ゲルマニウムダイオード、ポリバリコン、抵抗、コンデンサ、クリスタルイヤホン、エナメル線、ラグ基盤、半田ごて、いと半田(ヤニ入り)です。
ケースは無くて、バラック(カマボコ板のみ)です。
ここで、半田ごてなんて買うの初めてで、60Wとか買ってしまった(爆) 太いしww
ラジオ作る程度の電子工作なら、20とか30Wあればイイのに、無用にデカイの買っちゃったんだね。
家に帰って、ラ製を見ながら作ります。
エナメル線をぐるぐる巻いて、アンテナにする。
ラグ基盤に部品をハンダ付けする。
でも、ハンダ付けがうまく行かないのです。
なんせ、小学校低学年だし、やるのはじめてだし、60Wだし(爆)
そのころ、家でカラーテレビを買ったお店「むつみ電気」のお兄さん(営業)が家に来た時に、うまく行ってないラジオを見てもらった。
チョイチョイっとやったら、なんか直った。
初めて作ったゲルマニウムラジオが音を出していた(^o^)/
それ以来、電気に興味が出て、ラ製はいつも貰いに行きました。
そんな小学生も高学年になったころ、
インベーダーゲームに出会いました。
当時はすごいブームで、またたく間にあちこちにゲーセンが出来て、インベーダー以外のゲームもいろいろ出来るようになりましたよね。
そんないわゆるコンピューターゲームが流行った頃に、友達の兄さんが自宅でゲームを作ってると聞いて、見せてもらいに行きました。
そこにあったのは、日立のベシマス(ベーシックマスター)と言う名のパソコン(でも当時はマイコンと呼んでいた)で、そのマイコンのキーボードを操作して、キャラクタ(文字を登場人物に見立てたもの♠とか1文字)を動かしていくゲームだった。
ゲームの内容はぜんぜん覚えてないけど、自分の家でゲームが出来る事に驚いた(ファミコンも無かった頃です)
その友人の家に何度か遊びに行くうちに、自分でもマイコンが欲しいと思い始める。
そのころ「ラ製」の別冊付録に『マイコンBASICマガジン』が創刊されました。
当時のマイコンといえば・・・
・NEC PC-8001
・SHARP MZ-80
この2台がライバル同士でしたね。
僕はPC族の、しかもナイコン族(マイコンを持ってなくて、お店や友人に借りるひと)でした。
あるとき、学校で遊んでる最中に、足首を骨折(ひび)して、しばらく休むことに。
松葉杖で外出もままならず。
そんな時、雑誌の売買コーナーにPC-8001の中古売りたしを発見。
定価の半額で中古マイコンを買いました。
PC-8001というと、キーボードみたいなのが本体で、内部にメインボードと電源が入ってます。
モニタは家庭用カラーテレビにつなぐアダプタを買って、アンテナ線からつなぎます。
もうひとつ、欠かせないのがカセットテープレコーダー。
LANも無いし、フロッピーも無いので、データの保管にはいわゆるカセットテープを使うのです。
マウスも無いし、スピーカーもないです。
どんな使い方をするのかというと、もっぱらゲームだったんですが(^o^;)
スイッチを入れると、本体にはプログラムが空っぽになってます。
マイコンBASICマガジンなどに、プログラムが書いてあるので、キーボードからカチカチと入力するのです。
ただひたすら(^o^;)
言語はN-BASIC。
一生懸命に打ち込みして、よく確認したら、いよいよプログラムを走らせます。
どんなゲームをしてたのか、もうあまり覚えていませんが。
平安京エイリアン的なものとか、パックマン的なものとか、二次元マップをキャラクタが移動するパターンが多かった気がする。
プログラムがちゃんと走ったら、カセットテープにセーブします。
テープレコーダーを録音状態にしてから、本体にコマンドを打ちます。
ぴー、ギャラギャラギャラ~♪
FAXみたいな音かな。
こうやってカセットテープが増えていくと、キーボード入力せずにカセットテープから読み込んで遊べるゲームが増えていきます。
ソフトウエアではBASIC言語はある程度読めるようになりましたが、自分でプログラムを組むまではやらなかったなぁ。
そのうちハードウエアにも興味が出てきて、RAMの増設とかもやりました。
いまではメモリ増設なんて簡単ですが、当時はIC(ゲジゲジ)を買って来て、ソケットに差し込む作業でした。
とても緊張しながらやった覚えがあります。
ちょうど本屋でPC-8001の配線図を入手して、16進数専用の外部キーボードを増設してみたりして。
また、あるときは、さびれたゲーセンでお古のアーケードゲーム機(テーブル型)を一台もらってきて、家で分解して遊んでました。
何のゲームだったか忘れましたが、カラーCRT画面やジョイスティック部分を切り取って、PC-8001につないで使っていました。
その後、世の中ではPC-8001MKⅡとか、PC-6001とか、そしてPC-8801が出てきたんですよね~
フロッピーディスクが使えるようになってたり。
一方で、MSXパソコンって言うのもあって、ゲームカセットを挿すところがあったり。
パソコンテレビX-1っていう、テレビチューナ内臓のパソコンがあったりしましたね~
あと、日本語BASIC搭載のTOMYの「ぴゅう太」なんて商品もありましたねw
僕はPC-8001のあとは、しばらくマイコン(パソコン)は買ってなくて、次に買ったのは就職してからでした。
そのへんのお話は、また今度。
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