リアブレーキの、清掃。
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
走らせている時に、車体後方からシューっという、なにかが擦れているような音が聞こえるようになってきました。
ひょっとしたら、ブレーキドラムが錆びて、バックプレートとこすれているのかも知れないと思い、分解整備をすることにしました。
2
ハブキャップを、マイナスドライバーの先端で抉って外します。ハンマーでコンコンと叩いて少づつ、差し込んでいきます。
十文字をイメージしながら、向い合せに進めていくと、外れやすいです。中に24ミリサイズのハブロックナットがありますので、緩み止めの潰しを起こさずに、そのままソケットレンチをかけて緩めます。
四駆モデルの場合は、タイヤを再度取り付けて、軽く地面に接地させて車体重をかけると、緩めやすいと思います。
3
外したブレーキドラムを、パーツクリーナーで洗浄した画像です。打ち込まれているベアリングの、黒いゴムパッキンの部分も、洗浄します。ある程度吹き付けて、ウエスで拭き取ります。
くれぐれも、ブレーキシューと接する部分には、オイルやグリスなどが付着しないように、注意してください。
4
次に、ブレーキ内部を隈なく洗浄します。特に、ブレーキシューは念入りに洗浄します。かなりの量のクリーナーを使いますので、必ずオイルトレーを置いて作業します。
少しおいて乾いてから、ホイールシリンダーとブレーキシューのプレートが接している部分と、トレーリングシューのCリングが付いている部分に、耐熱グリスを塗布します。
ホイールスピンドル(ブレーキドラムを差し込む軸)にも、全体的に薄く、耐熱グリスを塗布しておきます。ベアリングの保護になり、錆の発生を防止出来ます。
ウレアグリスを使うのが最適ですが、なかなか入手しにくいのが難点です。私は、呉工業のシリコングリースメイト ペーストを使いました。
フロントのディスクブレーキの可動部分に使ってみて、垂れることもなく長期間の保持性も良かったからです。ゴムパーツを傷める心配が無いのも、ポイントが高い製品です。
5
ブレーキドラムを差し込みます。ワッシャーを入れて(外周の縁が丸い面が外側)、ハブロックナットを入れます。ベアリングが打ち込みタイプですので、ナットの締めすぎによるトラブルの心配がありません。
しっかりと締めてから、ホイールスピンドルの切り欠きに入るように、マイナスドライバーで潰しをつけておきます。余り叩き込むと潰す部分が割れてしまうので、ナットが緩まない程度で充分です。
メーカーでは取り外したハブロックナットは新品に交換するように指示していたと思います。左右のナットを入れ替えて使うという手法もあるようですが、それならば新品を使うほうが間違いありません(一個につき350円くらい)。
6
最後に、ハブキャップを取り付けます。ブレーキドラムに差し込む前に、カップ部分に耐熱グリスを画像と同じようにタップリと入れます。
タイヤが回転することでグリスがホイールスピンドルの根元目掛けて移動するので、ベアリングの可動部分が焼き付くのを防ぐ目的があります。
多い分のグリスは、ハブキャップを差し込むことでベアリングのローラーが付いている箇所の隙間に入り込むので、問題ありません。
外す時の要領で、十文字のイメージでマイナスドライバーで叩き込みます。案外わずかに隙間がある場合があるので、手でブレーキドラムを回しながら、ドライバーとハンマーでコンコンと叩いて点検します。
7
片側だけだと30分以内、左右セットで1時間くらいで出来ました。JA4までのホンダの軽自動車は、ブレーキドラムにハブボルトが直接打ち込まれているようです。
ある程度年式が進むと、ブレーキシューの交換のみだと、ハブキャップを外すことなく作業が出来ます。
それゆえにブレーキドラムを外すのが結構大変だったりしますが、反面ハブボルトの交換がやりやすいのが救いです。今回のように潰しを入れるタイプのハブロックナットは、ナット自体の再利用が困難であるため、次第に専用の割りピン(ベータピン)を使うタイプが主流になってきているようです。
それと車体後方からのシューっという音ですが、どうやら運転席側のハブベアリングのグリスがほとんど無くなっており、ハブキャップを開けた時にはベアリングがピカピカに光って見えました。左右共に、充分な厚みのあるブレーキシューが付いていましたので、担当した作業者の単純ミスと考えられます。
今回の作業を終えてからのドライブでは、見事にシューっという音は、消えてました。心なしか、加速も幾分スムーズになりました。
[PR]Yahoo!ショッピング
入札多数の人気商品!
[PR]Yahoo!オークション
関連コンテンツ
関連整備ピックアップ
関連リンク