目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
 初級 |
作業時間 |
12時間以内 |
1
アラゴスタ車高調交換時に気付いたドラシャブーツの劣化。
これまで、ジャッキアップする度にラバープロテクタントを全周に塗布していたので状態は良好だったものの、運転席側ドラシャのインナーCVブーツだけは脱臼気味になる際の負担が大きかった様子。
1個だけ交換するか、左右4個のブーツをまとめて交換するか少し悩んだものの、ハブベアリングスプラインの固着も気になるので、4個まとめて交換する事にした。
2
取り寄せたブーツ2種4個。
インナー側にはグリースが2個、バンド・リングは2種。
アウター側は、各1個で、ナット入りだった。
純正ナットも注文していたので比べてみると、純正ナットはフランジタイプ。
3
ハブナットの指定トルクは182Nm。
2021年11月に行ったコマンダーのロアアーム交換以降、倉庫から持ち出す事のなかった超ロングスピンナー、トルクレンチが久しぶりに出動。
参考にした動画と同様、TW1001で簡単に緩むと思うので、スピンナーの出番は無さそう。
4
唯一ひび割れの発生している運転席側インナーCV用ブーツ。
まだ貫通してはいないものの、面倒な事になる前に気付けて良かった。
5
今回、デフサイドシールは用意していないが、微妙な汚れはあるものの、まだ大丈夫そうなので作業は続行。
まずはハブナットが緩むか確認。
TW1001で何事も無く緩み一安心。
6
タイロッドエンドは、ロックナットが使われており、52Nmの指定トルクの割には回し辛い。
センターに5mmHEXが刺さるので、組み付け時には回り止めとして利用。
コマンダーアッパーアーム分解用に購入後、倉庫から出る事の無かったプーラーが活躍。
この後、ボールジョイントのボルト2本を外し、ナックル稼働範囲を拡大。
ナックルが動く様になったので、スプラインが抜けるかを確認するために、ナックルを手前に引きながらドラシャ先端をハンマーで軽く打撃。
すると徐々にドラシャが奥に引っ込んだので固着は無い様子。
7
運転席側にはサポートベアリングが取り付けられているので、ボルト3本(25Nm)を取り外す。
パワステポンプファンを外すだけでボルトに工具が届き、E/Gマウントを外さずに済んだ。
これでドラシャがフリーになったので、改めてハブスプラインを抜き、ドラシャを取り出す。
手抜きでスタビリンクロッドは外さなかったので、サポートベアリングボディーを所々で回転させて障害物を交わしつつドラシャを抜き取る。
念の為、デフ下に捨て紙を厚く敷いておいたが、何も垂れてこなかった。
これ以降、沢山のグリースを扱うので、作業スペースは捨て紙で養生。
Amazonから届く梱包材の茶色紙が役に立ちます。
8
画像左がインナーCV用ブーツで、右がアウターCV用ブーツ。
念のため、CVを分解する前に寸法や部材を比較。
9
インナーCVは、ブーツのバンドを切断してブーツをフリーにすればCVが分離し、ニードルベアリングが現れる。
万力でドラシャを保持したら、スナップリングプライヤーでCリングを取り外し。
スプラインを傷付けないよう気を付けつつ、ポンチでベアリングベースを打撃し、抜き取り。
これで、ブーツの抜き取りが可能に。
10
続いてアウターCV側。
バンドを切りブーツを抜き取る。
古いグリースを清掃したら丸山モリブデングリースを充填しブーツを組み付けしてバンドで固定し、アウター側CVは完成。
続けてインナー側組み立て。
小径側バンドとブーツをシャフトに通したら、ニードルベアリングを取り付け。
シャフトスプラインに当たらず、ニードルベアリングにも当たらないサイズのソケット(24mm)を選び、少しずつ叩き込み、ロックリングを取り付け。
11
CV本体にベアリングを嵌めこみ、ブーツを取り付けてバンドで固定し、運転席側ドラシャが完成。
スプラインを傷付けないよう気を付けながら、ドラシャを車体に取り付け。
デフへの差し込みはシャフトの芯があっていればスムーズに入るものの、サポートベアリングを固定するボルト3本を差し込む際は、少々デフ側に押し付ける必要があった。
25Nmで締め付け。
タイロッドエンド、ボールジョイントを組み付け、
12
ハブナットは回り止めが必要。
E/Gを始動して、適当なものでブレーキペダルを踏んだ状態に保持して締め付け。
工具箱がジャストサイズ。
182Nmにセットしてあっけなく終了。
ポンチでカシメて緩み止めをして、運転席側は完了。
8時半に作業を始めて、この時点で12時半。
続いて助手席側を開始したが、予想外にドラシャがデフから抜けないし、ハブベアリングのスプラインも固着状態。
デフ側は抜け止めリングがあるためプライバーで抜く予定だったが手持ちプライバーでは抜けず(650mmプライバーを倉庫から出すのを忘れ、300mmで作業していた事に夜気付いた)。
時間も無いので、早々に抜く事は諦め、インナー側は車載状態で作業する事に。
ハブのスプライン固着は、ラスペネを吹いて1時間程放置し、その間にリアサスのスペーサー交換、キャンバーアーム調整を実施。
その後、ハンマーで強めに打撃したところ、スプラインは無事抜けた。
13
インナーCVのニードルベアリングを運転席側同様に一時撤去し、アウターCVのグリース入替とブーツ交換を完了。
インナーブーツ用小径バンド、ブーツ、ニードルベアリングを取り付けしたドラシャを車体に戻し、組み付け。
スペース的に力が入れ辛いため、ブーツバンドのカシメに苦しんだものの、無事完了。
運転席側と同様な手順で進め、16時に終了しジャッキダウン。
14
が、リアのキャンバーが気になり、再度ジャッキアップしてキャンバーアームを再調整。
面間を275mmから250mmに短縮し、この起き具合。
近所を試走。
ベアリングサポートが無くなった事による軽い操舵感。
直巻きのしっとりとした動き。
ATF交換による変速ショック減少。
ドラシャからの異音なども無く普通。
ほっと一安心。
17時半にボディーカバーを掛けて終了。
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今回の作業のためにクニペックスのホースバンドプライヤーを購入したものの、イマイチ。
16
狭所でも楽にカシメが出来そうな、こちらを注文。
17
今月末には到着するはずの、コマンダー用ハブベアリングとドラシャブーツ。
ドライブシャフト押し出しに必要になりそうなので、こちらも注文。
対応PCD範囲の問題でミニには使えない事が残念。
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