
少し間が空いてしまったが、博多うどんグランプリ準々決勝最後の組み合わせは以下の通り。
第四戦
・博多うどん ふくべ(木場)
VS
・大衆酒場博多どんたく(亀戸)
最初のお店は東西線木場駅から徒歩5分程の場所にある『博多うどん ふくべ』
このグランプリを企画する際に都内のお店をネットで探し回ったが、最後の最後に見つかったお店である。
それもそのはずこのお店は2020年12月にオープンしたばかりなので、ネットの書き込みも少なかった。
HPのメニューは丁寧に作成されていて、美味しそうなゴボ天うどんをはじめ定番の丸天うどんもラインナップされていた。
更に博多うどんの特徴も上手く表現してあり、グランプリの有力な候補店である。
まずは地下鉄東西線の木場駅からスタートします🚇

都内の地下鉄は殆どが利用したことがあったが、何故か東西線だけは縁がなかった。
地上に出るとここはどこだ?
小さな川が流れていたが大横川でおそらく隅田川に流れる川のはずだ。
木場の街の歴史を調べてみると江戸時代材木商が集まり、貯木場として発展した街だが当時の深川の風景が浮世絵にも描かれている。
昭和44年に東京湾の埋め立てが進み貯木場は新木場に移転した。
永代通りを少し歩いてみます。
大通りから少し入ると昭和レトロなお店が軒を並べていた。
『ホルモン魂』に『りとるまま』と赤系の色使いが何故か新鮮に感じた?

中にはどんなママさんがいるのか思わず扉を開けてみたくなった。
大通り沿いに博多うどんと丸天うどんの幟旗があったので目的のお店に到着したようだ。
お店は少し奥まった場所に建つマンションの1階にあり、ごぼう天の幟旗が風に靡いていた。
縄暖簾をくぐる前にお店の看板の文字は……
久留米風博多うどん?

あまり聞き慣れないうどんだがどんなうどんだろうか?
久留米風博多うどんという文言には少々違和感を感じるが、店頭のメニューを確認すると丸天やごぼ天と博多うどんの王道のメニューがあるので違いは分からない。

メニューの値段を見ると丸天うどん:870円ごぼ天うどん:810円とかなり高い。
かしわ飯は150円とリーズナブルだが、ごぼ天うどんとセットで960円は微妙な値段。
店内に入ると民芸調のカウンターが8席、奥の方に座敷のテーブル席が3卓あった。

厨房にいるのは弟子のようで店主は接客と会計を担当していた。
とりあえず『ごぼ天+かしわ飯』を注文して久留米出身の店主と雑談した。
まず博多うどんと久留米うどんの違いは?
⭐︎入れる具材、うどん麺、出汁はお店により少しの違いはあるが殆ど同じ
⭐︎根本的に違うのは博多うどんは大きな釜で麺を30分から40分ほど『茹でる』のに対して、久留米うどんは麺を鍋で30分程『煮る』のが特徴‼️
なるほど‼️HPの画像を見ると一目瞭然‼️
筑後地方には約180軒ものうどん屋が存在し、この地方の総称は『筑後うどん』だそうです。
関東で筑後うどんは馴染みがない名称なので、久留米風博多うどんにしているそうです。
お店で使用している出汁をとる食材を見せて頂いた。

煮干やムロアジから出汁を引き、久留米の淡口醤油で調味していて、あごは高級食材なのでコスト的に合わないため使っていないそうです。
さて10分程たったところで注文の品が目の前に運ばれてきた。
注文を受けてから更に10分程煮込んで提供するそうで、もくもくと湧き出る湯気がいつまでたっても立ち消えない。
まずは少し色が濃い出汁を一口。店主の話では久留米うどんの出汁は博多うどんに比べると少し濃いめに味付けするそうです。

確かに少し塩っぱい感じがするが、煮干しと九州の甘めの醤油の味のバランスが良く取れていてなかなか上手い。
うどん麺は少し太目だが期待を越えた柔らかさ。
博多うどんを更に柔らかくしたプリンのような食感🍮
これは歯がなくても食えそうで噛まなくても消化しそうな麺‼️

博多うどんは出汁が少しずつ麺にしみるが、これは鍋で長時間煮ることにより、最初から麺に出汁の味がしみて上手い。
食べていると超柔らかい麺が切れてしまうが、煮込んでいかに柔らかい麺かが分かる。
ごぼ天は短冊状に切った物が五切れ。少し硬めの野生的な食感で、いかにもごぼうを食べている感じがする。
店主から勧められたのが自家製の柚子胡椒。これが思ったより辛くて汗をかいてしまった😓
かしわ飯を忘れていた。おにぎりサイズでランチのお供には丁度良い🍙
出汁も美味しかったので最後の一滴まで完飲。
ふくべさんご馳走さまでした。
二店目のお店は大衆酒場博多どんたく(亀戸)でしたが……
ランチの営業が土日しかやっていなかった。

このため急遽お店を変更します。
お店探しの時に渋谷に久留米うどんのお店があることは把握していた。
最近移転し場所が分からなかったので候補から外していたが、駅から少し離れた閑静な住宅街にあるのが分かった。
このため久留米うどん同士のバトルに変更します。
第四戦
・博多うどん ふくべ(木場)
VS
・久留米うどん(渋谷)
紛らわしいですが久留米うどんは店名です。
まずは東口の渋谷スクランブルスクエアからスタートします。
高速道路沿いを少し歩いて路地に入ると……

小さな神社があった⛩
この神社は金王八幡宮なのでお店はすぐ近く。
閑静な住宅街の一画を歩いていると👣

ぽつんと筑後うどんの幟旗が風に靡いていた🏴
マンションではなくオフィスビルの1階が店舗になっていて……

夜は串焼きのお店になるようです。
洒落たデザインの暖簾をくぐると……
広々とした店内はとても綺麗で、カウンター8席とテーブル席が8席あり、ゆっくりとくつろげる感じ。
メニューが少し分かりにくいが、ベースのかけうどん(550円)にトッピングを追加で注文する形になっていた。

きつね・月見(110円)ごぼ天・丸天(130円)肉(280円)で意外とリーズナブル。ごぼ天+丸天の組み合わせもできる。
今回はかけうどん+ごぼ天+かしわ飯(120円)を注文した(計800円)
厨房で接客するのがまだ若そうな店主だが少し雑談すると……

東京出身で博多明太子のやまやで営業を担当した時に久留米うどんに魅せられて、現地で修行してこのお店を開業したそうです。
うどん麺についても確認したが、前日に30分程煮た後一晩寝かせて、当日注文を受けた後更にまた煮込んで提供しているそうです。
ふくべと同じように10分程で注文したごぼ天うどんが目の前に運ばれてきた。
まずは出汁を一口。店主に確認したところ煮干やムロアジそしてアゴから出汁をとっているそうです。

確かに少し苦味があるのがアゴ出汁の特徴だが九州名物の甘めの醤油と絶妙にマッチしている🆗
久留米から取り寄せたと言われたうどん麺は少し細めだが柔らかくふんわりとした食感。

やはりじっくりと煮込んでいるので出汁の味が麺に良くしみていて上手い🆗
ごぼ天は少し柔らかく棒状よりこういう短冊状の方が食が進む🆗
かしわ飯も具材がてんこ盛りで出汁の味も良く美味しかった。
出汁も美味しかったので最後の一滴まで完飲。
久留米うどんさんご馳走様でした。
さて準々決勝第四戦のバトルの結果は如何に?
⭐︎博多うどん ふくべ
謎が多かった久留米うどん。初めて食べる味だったが、麺に特徴がありご当地うどんのレベルの高さに驚いた。
最後の最後に見つかったお店だが残り物には福があった。
ただし値段が高くランチタイムのセットメニューがあると良いかなあ。
⭐︎久留米うどん
ピンチヒッターで登場したお店だがやはりご当地グルメのレベルの高さに驚いた。
新しいお店で店内も綺麗で都会的な感じが気に入った。
このあたりは渋谷の高級住宅街の一等地のはずだが、値段も精一杯頑張った設定でコスパもまずまず。
今回は無理矢理久留米うどん同士にした結果、どちらも甲乙つけがたい。
強いて言えば全く同じごぼ天うどん+かしわ飯のセットで、ふくべ960円に対して久留米うどん800円。
やはりランチタイムでこの差は大きく久留米うどんの勝利🏆
今回の準々決勝の結果、勝ち残った4チームの準決勝の組み合わせは以下の通り。
準決勝第一戦
・博多うどん イチカバチカ(恵比寿)
VS
・博多うどん酒場 官兵衛(浜松町)
準決勝第ニ戦
・はせがわ酒店(日本橋)
VS
・久留米うどん(渋谷)
次回のバトルは『丸天うどん』