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2019年08月26日

Classic Racing Car Transporterの世界 Part 2(イタリア編その2:Lancia Works)

Classic Racing Car Transporterの世界 Part 2(イタリア編その2:Lancia Works)

Part 1のAlfa Romeo Works(こちら)に引き続き、Part 2ではLancia Worksのトランスポーターやサポートカーを紹介します。
前回登場したミニカーは、私のミニカーネタブログに一回は登場したものがほとんどだったと思いますが、今回のはほとんど初登場のものだと思います。
なお、特記ない限りミニカーのスケールは1/43です。




<1950年代初頭~1955年頃>
Lanciaというと、Fulvia HF、Stratos HFや037 Rally、Delta Integraleといったラリーのイメージが強いですが、1950年代前半~中盤には、D20やD24がTarga FlorioやMille Miglia等のスポーツカーレースで活躍し、1954年からはヴィットリオ・ヤーノ(Vittorio Jano)設計のD50でF1にも参戦しましたが、エースドライバーのアルベルト・アスカリ(Alberto Ascari)の事故死や会社の経営難もあって、翌1955年に全てのスタッフや設備をフェラーリに移管してF1から撤退しました。

その頃のScuderia Lanciaは、Lancia Esatau Pバスのシャシーを利用したトランスポーターを使用していました。

1953年撮影

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1953年 Carrera Panamericana

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1954年撮影

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このミニカーはABC-Brianzaから発売されています。
ランチアブルーと白のシックなツートーンカラーが良く似合う流麗なフォルムのトランスポーターで、個人的にはClassic Racing Car Transporterの中で最も好きな車です。
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アルベルト・アスカリ(Alberto Ascari)のドライブで1954年のMille Migliaを制したD24 #206(heco models製)と1953年のTarga Florioに出場したD20 #24(Techno Model製)と並べてみました。
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1952年のルマン24時間レースで6位に入賞した、Aurelia B20 Corsa #39(Techno Model製)と並べてみました。
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アルベルト・アスカリ(Alberto Ascari)のドライブで1955年のNapoli GPを制したD50 #6(Renaissance製)と並べてみました。
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この時代のD50は、独CMC社から超絶ディテールミニカーの世界Part3(こちら)でご紹介した驚愕の出来の1/18スケールミニカーが発売されています。
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<1960年代中期~1972年頃>
1962年にチェーザレ・フィオリオ(Cesare Fiorio)により設立されたHF Squadra Corseは、ランチアのセミワークスチームを経てワークスチームに昇格し、Fulvia Ralley HFとサンドロ・ムナーリ(Sandro Munari)を擁してラリーで大活躍しました。
この時代のトランスポーターは私の知る限り発売されていないし、どんな車かもよくわからないのですが、この時代のサポートカーと思われるFiat 238 VanがProgetto Kから発売されています。
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1965年のCoupe des Alpesで優勝した、Flavia HF Sport Zagato #82(Tron製)と並べてみました。
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1967年のツール・ド・コルス(Tour de Corse)で見事優勝を遂げた、#87 Sandro Munari /L.Lombardini組のFulvia Ralley 1401 HF(Skid製)と並べてみました。
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1972年のモンテ・カルロ(Monte Carlo)を制した、#14 Sandro Munari/Mario Mannuci組のFulvia Ralley 1.6 HF(IXO製)と並べてみました。
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AUTOart製の1/18スケールFulvia Ralley 1.6 HF #14 1972年モンテ・カルロ優勝車を前景に置いてみました。
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<1973~1974年>
Lanciaは1969年にFiatに買収されて傘下に入りますが、ラリーチームは引き続きチェーザレ・フィオリオ(Cesare Fiorio)が率いました。
当時FulviaやBeta Coupeの強力なライバルとして君臨していたAlpine A110を打ち負かすため、ラリー専用車としてStratosを開発し、1972年のツール・ド・コルス(Tour de Corse)にプロトタイプが試験投入されました。
WRCに本格参戦した1974年にはわずか4戦参戦しただけで3勝を挙げてメイクス・タイトルを獲得し、ストラトス旋風を巻き起こしました。

この時代は、Fiat 673トラックのシャシーを流用したトランスポーターが使用されていました。
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私は所有していませんが、このミニカーはABC-Brianzaから発売されています。
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またこの時代に使用されたFiat 242 Vanのサポートカーのレジンキットが、Arena Modelliから発売されています。私も所有しているのですが、未組み立てのまま棚ざらしになっております(*_*;

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同時代のFiat 238 Vanのサポートカーのミニカーも、Progetto Kから発売されています。
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1973年のタルガ・フローリオ(Targa Florio)で2位に入った、#4 Sandro Munari/Jean-Claude Andruet組のStratos HF Prototipo(Reve Collection製)と並べてみました。
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Stratos HFがWRC初勝利を挙げた、1974年のサンレモ・ラリー(Rallye Sanremo)優勝車 #2 Sandro Munari/Mario Mannucci組(hpi racing製、向かって右側)と、同年のツール・ド・コルス(Tour de Corse)優勝車 #2 Jean-Claude Andruet/ 'Biche' (Michèle Espinosi-Petit )組のStoratos HF(hpi racing製、向かって左側)と並べてみました。
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当時のLancia BetaサポートカーもPegoから発売されています。
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<1975年>
1975年からメインスポンサーがMarlboroからAlitaliaに変わりました。
この年もStratosはWRCで強さを発揮し、4勝を挙げてメイクス・タイトルを連破しました。
この年のトランスポーターは、前年の赤塗装のままスポンサーロゴだけを変更したものが使われていたようです。
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私は所有していませんが、このミニカーもABC-Brianzaから発売されています。
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アリタリアカラーに変更されたLancia BetaのサポートカーもPegoから発売されています。
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1975年のサファリ・ラリー(Safari Rally)で2位に入った#3 Sandro Munari/ Lofty Drews組と3位の#8 Björn Waldegård/Hans Thorszelius組のStratos HFと並べてみました。
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1975年のサンレモ・ラリー(Rallye Sanremo)優勝車 #11 Björn Waldegård/Hans Thorszelius組のStratos HF(hpi racing製)と並べてみました。
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<1976~1977年>
1976年もStoratos HFが席巻したシーズンで、4勝を挙げてメイクス・タイトルの3連覇を達成し、このままいけば翌年も4連覇が濃厚と思われましたが、1976年のシーズンオフにFiatとLanciaのモータースポーツ部門の統合が行われ、今後はFiat 131 Abarthの方に力を入れる決定がなされたために、1977年のWRCはFiatがメイクス・タイトルを獲得し、Lanciaは5位に沈みました。

1976年から、我々がStratosというとイメージするアリタリアカラーのマーキングに変更されていますが、トランスポーターもアリタリアカラーに変更されています。
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このカラーリングのミニカーもABC-Brianzaから発売されています。
積載している上段のStratos HFは、1976年のモンテ・カルロ(Monte Carlo)優勝車の#10 Sandro Munari/Silvio Majga組、と2位のB#6 jörn Waldegård/Hans Thorszelius組の車(いずれもhpi racing製)です。
下段は翌1977年のモンテ優勝車#1 Sandro Munari/Silvio Majga組の車(Minichamps製)です。
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後述するFiat 238 High Roof Vanのサポートカーと並べてみました。
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1976年のサファリでリタイアに終わった、#6 Sandro Munari/Silvio Majga組の車(hpi racing製)と並べてみました。
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Kyosho製の1/18スケール1976年モンテ優勝車を前景に置いてみました。
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この時代のFiat 242 Vanのサポートカーのレジンキットが、Arena Modelliから発売されています。
これは私がそのキットを組んだものです。
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トレーラー上の#1は1977年のモンテ優勝車(hpi racing製)、手前の#539は、Sandro Munariのドライブで1977年のGiro d' Italiaを制したStratos Turbo Gr. 5(Arena Modelli製)です。
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Progetto KのFiat 238 High Roof Vanをベースにして、この時代のLanciaのサポートカーに改造するトランスキットがArena Modelliから発売されており、これを利用して私が改造したものです。
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1977年のサファリで3位に入った、#7 Sandro Munari /Piero Sodano組の車(hpi racing製)と並べてみました。
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<1978年>
この年は完全にワークス活動がFiat 131 Abarthの方に移されたために、メイクス・タイトルはFiatが獲得し、Lanciaは7位に沈みました。
AlitaliaがFiatの方のスポンサーに移ったために、この年のLanciaはRirelliカラーを纏って戦いました。


この時代に使用されたFiat 242 Vanのサポートカーのレジンキットが、Arena Modelliから発売されています。私も所有しているのですが、これも未組み立てのまま棚ざらしになっております(*_*;
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この時代のFiat 238 Vanサポートカーのハイルーフバージョンとノーマルルーフバージョンが、Progetto Kから発売されています。
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ワークス ストラトス最後の勝利を飾った、1978年のサンレモ・ラリー(Rallye Sanremo)優勝車 #4 Markku Alén/Ilkka Kivimäki組の車と、同年のRally Hunrsuckに出場した#1 Walter Rohrl/Christian Geistdorfer組の車(いずれもhpi racing製)と並べてみました。


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番外編として、アリタリアカラーを纏ってこの年のメイクス・タイトルを獲得した、FiatワークスチームのFiat 242 Vanサポートカーの1/18スケールミニカーがIXOから発売されていますので、1978年のポルトガルラリー優勝車の#4 Markku Alén/ Ilkka Kivimäki組のFiat 131 Abarth(Kyosho製)を載せてご紹介します。
さすがに1/18はデカいのでえらく場所を取ります。1/18のトランポは日本の住宅事情には合ってないですね(笑)
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<1983年>
1983年からWRCのトップカテゴリーはグループB車両で争われることになりました。
当時はフルタイム四駆とターボエンジンを武器にAudi Quattroが台頭して来ていましたが、当時のLanciaには四輪駆動車に対する技術的蓄積が乏しく、開発予算や期間も限られていることから、Stratosの長所を生かしつつ欠点をつぶしたMR車 037 Rallyで勝負を挑みました。
1983年シーズンは5勝を挙げたLanciaが見事メイクス・タイトルを獲得しましたが、ドライバーズ・タイトルはAudiのハンヌ・ミッコラ(Hannu Mikkola)にさらわれました。


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この年のFiat 242E Vanのサポートカーが、Mini Racingから発売されています。
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1983年の1000湖ラリー(1000 Lakes Rally)で3位に入った、#2 Markku Alén/ Ilkka Kivimäki組の037 Rally(hpi racing製)と並べてみました。
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1983年のモンテ優勝車 #1 Walter Rohrl/ Christian Geistdorfer組の1/18ミニカー(Kyosho製)を前景に置いてみました。
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<1984年>
Audi Quattroの熟成がさらに進み、ドライバーズ・タイトルはAudiのスティグ・ブロンクビスト(Stig Blonqvist)が、メイクス・タイトルも5勝したAudiが獲得し、1勝にとどまったLanciaは2位に終わりました。

この年のFiat DucatoサービスカーはIXOから発売されています。
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1984年のツール・ド・コルス優勝車 #5 Markku Alen/ Ilkka Kivimaki組の車と、1000湖ラリー3位の#10 Henri Toivonen/ Juha Piironen組の車(hpi racing製)と並べてみました。
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1984年のサファリ4位 #7と1986年のサファリ3位 #3(いずれもMarkku Alén/ Ilkka Kivimäki組)の車(hpi racing製)と並べてみました。
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1985年のRACラリー2位の#3 Markku Alén/ Ilkka Kivimäki組のDelta S4と並べてみました。
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次回はMaseratiかAbarthをお届けする予定ですので、乞うご期待!!


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この記事へのコメント

2019年8月27日 13:41
こんにちは、
トータルで揃えられて素敵なコレクションですね。トランスポーターやサポーターカーあってのレーシングチームですものね😄
コメントへの返答
2019年8月27日 14:43
レーシングカーだけでなく、その時代のトランポやサポートカーと一緒にディスプレイすると、その時代のパドックの情景が思い浮かぶような素敵なコレクションになりますね。
とは言っても、私のように先にトランポやサポートカーありきで、それに合わせてレーシングカーを買っているような人は余り居ないとは思いますが…(笑)
2019年8月27日 13:54
トレーラーとのコラボは、素敵過ぎます!
ミクロマンになって、Rosso Alfaさんのコレクションホールを堪能したいで〜す!(笑)
コメントへの返答
2019年8月27日 14:48
変態臭一杯のコレクションルームですよ(笑)

イタリア編だけでもあと5〜6回は必要ですし、その後も日本編、イギリス編、ドイツ編、フランス編、アメリカ編、スイス編などが控えていますので、長い目でお付き合い下さい。
2019年8月29日 21:16
いつの日か、私達の『ミニカーオフ』にご参加、お待ちしています。
コメントへの返答
2019年8月29日 22:23
銕三郎さんのミニカーオフのブログ記事を拝見する度に一度参加したいと思うのですが、軽井沢は遠い…(^^;;

プロフィール

「@hikaru1322さん、お気遣いありがとうございます😊 無事岡山Dに到着しましたが、車を降ろしたらミッション警告灯が消えていました(アルファあるある)😓 ギアポジションセンサー異常のエラー履歴が残っていたので、このセンサーがお亡くなりかけているのかな?😰」
何シテル?   06/08 16:08
セクシーな赤いイタリア娘をこよなく愛するRosso Alfaです。 ちょっと古めのレーシングカーとそのサポートカー、トランスポーターのミニカー収集も趣味の一つ...
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