Part 1のAlfa Romeo Works(こちら)に引き続き、Part 2ではLancia Worksのトランスポーターやサポートカーを紹介します。
前回登場したミニカーは、私のミニカーネタブログに一回は登場したものがほとんどだったと思いますが、今回のはほとんど初登場のものだと思います。
なお、特記ない限りミニカーのスケールは1/43です。
<1950年代初頭~1955年頃>
Lanciaというと、Fulvia HF、Stratos HFや037 Rally、Delta Integraleといったラリーのイメージが強いですが、1950年代前半~中盤には、D20やD24がTarga FlorioやMille Miglia等のスポーツカーレースで活躍し、1954年からはヴィットリオ・ヤーノ(Vittorio Jano)設計のD50でF1にも参戦しましたが、エースドライバーのアルベルト・アスカリ(Alberto Ascari)の事故死や会社の経営難もあって、翌1955年に全てのスタッフや設備をフェラーリに移管してF1から撤退しました。
その頃のScuderia Lanciaは、Lancia Esatau Pバスのシャシーを利用したトランスポーターを使用していました。
1953年撮影
1953年 Carrera Panamericana
1954年撮影
アルベルト・アスカリ(Alberto Ascari)のドライブで1954年のMille Migliaを制したD24 #206(heco models製)と1953年のTarga Florioに出場したD20 #24(Techno Model製)と並べてみました。
1952年のルマン24時間レースで6位に入賞した、Aurelia B20 Corsa #39(Techno Model製)と並べてみました。
アルベルト・アスカリ(Alberto Ascari)のドライブで1955年のNapoli GPを制したD50 #6(Renaissance製)と並べてみました。
この時代のD50は、独CMC社から超絶ディテールミニカーの世界Part3(こちら)でご紹介した驚愕の出来の1/18スケールミニカーが発売されています。
<1960年代中期~1972年頃>
1962年にチェーザレ・フィオリオ(Cesare Fiorio)により設立されたHF Squadra Corseは、ランチアのセミワークスチームを経てワークスチームに昇格し、Fulvia Ralley HFとサンドロ・ムナーリ(Sandro Munari)を擁してラリーで大活躍しました。
この時代のトランスポーターは私の知る限り発売されていないし、どんな車かもよくわからないのですが、この時代のサポートカーと思われるFiat 238 VanがProgetto Kから発売されています。
1965年のCoupe des Alpesで優勝した、Flavia HF Sport Zagato #82(Tron製)と並べてみました。
1967年のツール・ド・コルス(Tour de Corse)で見事優勝を遂げた、#87 Sandro Munari /L.Lombardini組のFulvia Ralley 1401 HF(Skid製)と並べてみました。
1972年のモンテ・カルロ(Monte Carlo)を制した、#14 Sandro Munari/Mario Mannuci組のFulvia Ralley 1.6 HF(IXO製)と並べてみました。
AUTOart製の1/18スケールFulvia Ralley 1.6 HF #14 1972年モンテ・カルロ優勝車を前景に置いてみました。
<1973~1974年>
Lanciaは1969年にFiatに買収されて傘下に入りますが、ラリーチームは引き続きチェーザレ・フィオリオ(Cesare Fiorio)が率いました。
当時FulviaやBeta Coupeの強力なライバルとして君臨していたAlpine A110を打ち負かすため、ラリー専用車としてStratosを開発し、1972年のツール・ド・コルス(Tour de Corse)にプロトタイプが試験投入されました。
WRCに本格参戦した1974年にはわずか4戦参戦しただけで3勝を挙げてメイクス・タイトルを獲得し、ストラトス旋風を巻き起こしました。
この時代は、Fiat 673トラックのシャシーを流用したトランスポーターが使用されていました。
私は所有していませんが、このミニカーはABC-Brianzaから発売されています。
またこの時代に使用されたFiat 242 Vanのサポートカーのレジンキットが、Arena Modelliから発売されています。私も所有しているのですが、未組み立てのまま棚ざらしになっております(*_*;
同時代のFiat 238 Vanのサポートカーのミニカーも、Progetto Kから発売されています。
1973年のタルガ・フローリオ(Targa Florio)で2位に入った、#4 Sandro Munari/Jean-Claude Andruet組のStratos HF Prototipo(Reve Collection製)と並べてみました。
Stratos HFがWRC初勝利を挙げた、1974年のサンレモ・ラリー(Rallye Sanremo)優勝車 #2 Sandro Munari/Mario Mannucci組(hpi racing製、向かって右側)と、同年のツール・ド・コルス(Tour de Corse)優勝車 #2 Jean-Claude Andruet/ 'Biche' (Michèle Espinosi-Petit )組のStoratos HF(hpi racing製、向かって左側)と並べてみました。
当時のLancia BetaサポートカーもPegoから発売されています。
<1975年>
1975年からメインスポンサーがMarlboroからAlitaliaに変わりました。
この年もStratosはWRCで強さを発揮し、4勝を挙げてメイクス・タイトルを連破しました。
この年のトランスポーターは、前年の赤塗装のままスポンサーロゴだけを変更したものが使われていたようです。
私は所有していませんが、このミニカーもABC-Brianzaから発売されています。
アリタリアカラーに変更されたLancia BetaのサポートカーもPegoから発売されています。
1975年のサファリ・ラリー(Safari Rally)で2位に入った#3 Sandro Munari/ Lofty Drews組と3位の#8 Björn Waldegård/Hans Thorszelius組のStratos HFと並べてみました。
1975年のサンレモ・ラリー(Rallye Sanremo)優勝車 #11 Björn Waldegård/Hans Thorszelius組のStratos HF(hpi racing製)と並べてみました。
<1976~1977年>
1976年もStoratos HFが席巻したシーズンで、4勝を挙げてメイクス・タイトルの3連覇を達成し、このままいけば翌年も4連覇が濃厚と思われましたが、1976年のシーズンオフにFiatとLanciaのモータースポーツ部門の統合が行われ、今後はFiat 131 Abarthの方に力を入れる決定がなされたために、1977年のWRCはFiatがメイクス・タイトルを獲得し、Lanciaは5位に沈みました。
1976年から、我々がStratosというとイメージするアリタリアカラーのマーキングに変更されていますが、トランスポーターもアリタリアカラーに変更されています。
このカラーリングのミニカーもABC-Brianzaから発売されています。
積載している上段のStratos HFは、1976年のモンテ・カルロ(Monte Carlo)優勝車の#10 Sandro Munari/Silvio Majga組、と2位のB#6 jörn Waldegård/Hans Thorszelius組の車(いずれもhpi racing製)です。
下段は翌1977年のモンテ優勝車#1 Sandro Munari/Silvio Majga組の車(Minichamps製)です。
後述するFiat 238 High Roof Vanのサポートカーと並べてみました。
1976年のサファリでリタイアに終わった、#6 Sandro Munari/Silvio Majga組の車(hpi racing製)と並べてみました。
Kyosho製の1/18スケール1976年モンテ優勝車を前景に置いてみました。
この時代のFiat 242 Vanのサポートカーのレジンキットが、Arena Modelliから発売されています。
これは私がそのキットを組んだものです。
トレーラー上の#1は1977年のモンテ優勝車(hpi racing製)、手前の#539は、Sandro Munariのドライブで1977年のGiro d' Italiaを制したStratos Turbo Gr. 5(Arena Modelli製)です。
Progetto KのFiat 238 High Roof Vanをベースにして、この時代のLanciaのサポートカーに改造するトランスキットがArena Modelliから発売されており、これを利用して私が改造したものです。
1977年のサファリで3位に入った、#7 Sandro Munari /Piero Sodano組の車(hpi racing製)と並べてみました。
<1978年>
この年は完全にワークス活動がFiat 131 Abarthの方に移されたために、メイクス・タイトルはFiatが獲得し、Lanciaは7位に沈みました。
AlitaliaがFiatの方のスポンサーに移ったために、この年のLanciaはRirelliカラーを纏って戦いました。
この時代に使用されたFiat 242 Vanのサポートカーのレジンキットが、Arena Modelliから発売されています。私も所有しているのですが、これも未組み立てのまま棚ざらしになっております(*_*;
この時代のFiat 238 Vanサポートカーのハイルーフバージョンとノーマルルーフバージョンが、Progetto Kから発売されています。
ワークス ストラトス最後の勝利を飾った、1978年のサンレモ・ラリー(Rallye Sanremo)優勝車 #4 Markku Alén/Ilkka Kivimäki組の車と、同年のRally Hunrsuckに出場した#1 Walter Rohrl/Christian Geistdorfer組の車(いずれもhpi racing製)と並べてみました。
番外編として、アリタリアカラーを纏ってこの年のメイクス・タイトルを獲得した、FiatワークスチームのFiat 242 Vanサポートカーの1/18スケールミニカーがIXOから発売されていますので、1978年のポルトガルラリー優勝車の#4 Markku Alén/ Ilkka Kivimäki組のFiat 131 Abarth(Kyosho製)を載せてご紹介します。
さすがに1/18はデカいのでえらく場所を取ります。1/18のトランポは日本の住宅事情には合ってないですね(笑)
<1983年>
1983年からWRCのトップカテゴリーはグループB車両で争われることになりました。
当時はフルタイム四駆とターボエンジンを武器にAudi Quattroが台頭して来ていましたが、当時のLanciaには四輪駆動車に対する技術的蓄積が乏しく、開発予算や期間も限られていることから、Stratosの長所を生かしつつ欠点をつぶしたMR車 037 Rallyで勝負を挑みました。
1983年シーズンは5勝を挙げたLanciaが見事メイクス・タイトルを獲得しましたが、ドライバーズ・タイトルはAudiのハンヌ・ミッコラ(Hannu Mikkola)にさらわれました。
この年のFiat 242E Vanのサポートカーが、Mini Racingから発売されています。
1983年の1000湖ラリー(1000 Lakes Rally)で3位に入った、#2 Markku Alén/ Ilkka Kivimäki組の037 Rally(hpi racing製)と並べてみました。
1983年のモンテ優勝車 #1 Walter Rohrl/ Christian Geistdorfer組の1/18ミニカー(Kyosho製)を前景に置いてみました。
<1984年>
Audi Quattroの熟成がさらに進み、ドライバーズ・タイトルはAudiのスティグ・ブロンクビスト(Stig Blonqvist)が、メイクス・タイトルも5勝したAudiが獲得し、1勝にとどまったLanciaは2位に終わりました。
この年のFiat DucatoサービスカーはIXOから発売されています。
1984年のツール・ド・コルス優勝車 #5 Markku Alen/ Ilkka Kivimaki組の車と、1000湖ラリー3位の#10 Henri Toivonen/ Juha Piironen組の車(hpi racing製)と並べてみました。
1984年のサファリ4位 #7と1986年のサファリ3位 #3(いずれもMarkku Alén/ Ilkka Kivimäki組)の車(hpi racing製)と並べてみました。
次回はMaseratiかAbarthをお届けする予定ですので、乞うご期待!!
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