
私の4Cのエンジンは低・中回転域は非常にパワフルでめっちゃ速いのですが、それに比べて高回転域の伸びが少々不満だったので、より高回転重視のセッティングにECUを書き換える(
こちら)とともに、これまで手を付けていなかった排気系に手を入れることにしました。
4Cの排気系のネックは、かなり無理がある設計のために排気抵抗の大きいダウンパイプ一体の触媒周りなので、もっと効率的なダウンパイプとスポーツ触媒への換装を試みました。
4C用のスポーツ触媒としては、SCARA73(
こちら)、Orque(
こちら)、Supersprint(
こちら)、Capristo(
こちら)などから市販されていますが、私が選んだのは、ECU Tuneと同じメーカーGMS(Galemotorsport)の3“ Modular Exhaust System(
こちら、
こちら、
こちら、
こちら)です。
これは他のメーカーのような一体型ではなく、ダウンパイプ、スポーツ触媒 or 触媒レスパイプ、中間パイプをVバンドで結合して構成するモジュール方式の商品です。
GMSのダウンパイプです。
14分割したT304ステンレススチール製のパイをTIG溶接したものですが、溶接の仕上がりも大変美しく、スロベニア人も中々イイ仕事しています。
GMSのスポーツ触媒です。
TIG溶接したT304ステンレススチール製のケースの中に200セルのスポーツ触媒が収められています。
触媒の断面です。純正触媒(800セル?) と比べて目が粗く排気抵抗が少なそうです。
GMSの中間パイプです。
これもTIG溶接したT304ステンレススチール製です。
GMSにはセンター出しのリアマフラーも用意されていますが、リアマフラーを交換しても音が変わるだけであまりパフォーマンスには影響しないようなので、リアマフラーは純正マフラー変換アダプター(下の写真)を使用して純正スポーツエキゾーストをそのまま流用しました。
O2センサーは今のところ特に不具合はないのですが、10万km使用したセンサーは何時お亡くなりになってもおかしくないので、安心のために新品に交換しました。
ダウンパイプ側のO2センサーです。
中間パイプ側のO2センサーです。
取付前に、遮熱のためにバンテージングを施してやりました。
使用したのは、Billionのスーパーサーモバンテージ100(
こちら)です。
一般的なガラス繊維ではなくシリカ繊維を使用しているので、しなやかでチクチクも無く抜群の耐熱性(1650℃)を誇る優れものです。
バンテージングを施したダウンパイプ。
同じくスポーツ触媒。
25mm幅x10mあれば十分と思っていましたが、全然足りませんでした。
中間パイプは次回入庫した時に施工します。
やっと準備が整ったので、既存の中間パイプ、遮熱板、ダウンパイプ一体触媒を取り外します。
取り外された純正中間パイプです。
遮熱板とダウンパイプ一体触媒はエンジンとリアバルクヘッドの間の狭い空間に押し込められているので、めちゃめちゃアクセス性が悪く取り外すのに一苦労です。
取り外された遮熱板です。
ダウンパイプ一体触媒と取付けブラケットです。
純正品は、ターボから排出された排気がすぐに直角に曲げられて触媒に導かれるという、あまりエレガントとは言えない設計になっています。
触媒の出口側を覗いてみると・・・・、
あれれ??? 触媒の側面が見える~!!!
本来はこうなっていないといけないので、どうも触媒全体が下にずれて出口を少し塞ぐ状態になっている様です。
高回転域の伸びがイマイチだったのは、どうもこいつが有力犯人のようですね。
以前サーキットも走るみん友さんの4Cが同じ症状になっているので(こちら)、私だけの話ではないようです。 みん友さんの場合はエンジンチェック警告が出て発見されたようですが、私の場合は全く警告の類は出ていないので開けるまで分かりませんでした。
がんがんエンジンを回すオーナーさんで、どうも最近高回転の伸びがイマイチと感じられている方は、一度触媒をチェックされるとイイかもです。
GMSのようなモジュール方式の場合は、フランジやVバンドがあるのでSCARA73のような一体型と比べて重量的に不利ですが、それでも下記のように純正品に比べて1.2kg軽量です。
純正ダウンパイプ一体触媒 4.2kg
取付ブラケット 0.6kg
純正中間パイプ 2.2kg
合計 7.0kg
GMSダウンパイプ 1.0kg
GMSスポーツ触媒 1.4kg
GMS中間パイプ 1.8kg
GMS純正マフラー変換アダプター 0.8kg
Vバンド(3個) 0.8kg
合計 5.8kg
ダウンパイプを取り付けた状態です。
取付け完了状態です。
製品精度は大変良好で、干渉や位置合わせの苦労等はありませんでした。
比較の基準が棚落ちしかかった純正触媒なのであまり適切な比較になっていないかもしれませんが、取付け後走り出してすぐに感じるくらい全域に渡ってレスポンスが向上し、車が100kgくらい軽くなった感じがします。
高回転域の伸びも明らかに向上し、レブリミットまで気持ちよく回ります。
高回転域重視セッティングのECUなので、中低回転域がこれまでより落ち込むのではないかと懸念していましたが、こちらも十分パワフルです。
GMSの測定結果では、GMS Stage1 ECU Tune+SCARA73 Intercooler+GMS 3” Moduler Exhaust(触媒レス)+GMS試作品のエアインテークシステムの条件で、334HPと423Nmのパワー、トルク(純正状態は246HP、345Nm)を記録しているので、私の4Cもこれより少し劣る程度の性能になっていると思いますが、あまりドッカンターボ的ではないので公道でも特に持て余すことはないです。
これまでは、テールパイプの内側に何時もべったり黒い煤が付着していて、ちょっと燃料リッチ気味になっているかなと気になっていましたが、全く煤が付着しなくなり、きれいな燃焼が行われているのが伺えます。
排気音は、元々うるさい4Cが更にうるさくなります(笑)
特にアイドルが落ち着くまでの始動直後はかなりの爆音なので、少々ご近所迷惑かも・・・・。
10万km走って今が一番絶好調かも・・・(#^.^#)
Posted at 2022/06/08 18:09:15 | |
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