ル・マン２４時間耐久レースは、こんな感じだったみたい

　世界三大レースのひとつ、世界でもっとも有名なレース、第85回ル・マン24時間耐久レースは6月17日現地時間15時（日本時間夜10時）、4つのクラス全60台で決勝レースがスタートした。まずは7号車トヨタTS050ハイブリッドがリードを奪い、1号車ポルシェ919ハイブリッド、8号車トヨタ、2号車ポルシェと続く。


　スタート直後、LMP1クラスのもう1台NISMOエンジンを積む4号車バイコレスがコースアウトしフロントを破損。早くも戦線離脱。4号車バイコレスから落ちたパーツで9号車トヨタはフロントの右側ヘッドライトを破損、最初のピット時に車体前部の交換するまでダウンフォースがなくなり遅れをとる。




　18時30分頃2号車ポルシェにトラブル発生。白煙が上がり緊急ピットイン。原因はフロントアクスルドライブのトラブルのため、1時間にも及ぶ長い修復作業が続き18周遅れ、56番手でなんとか復帰。スタートから4時間の時点で、7号車トヨタが首位。1号車ポルシェ、8号車トヨタ、9号車トヨタと続いている。




　ナイトセッションに入りトヨタにトラブルが次々と襲いかかる。22時47分、まずは2番手につけていた8号車トヨタにトラブルが発生、緊急ピットイン。フロント部分から白煙が上がり消火器で消し止めるほどのものだった。フロントモーターの修復作業が続く。


　0時10分、LM-GTEプロクラスの66号車フォードGTがインディアナポリスでコースアウト。コースに復帰した際にコース上に砂利が出てしまったため、その清掃のためセーフティカーが導入された。セーフティカー導入中の0時33分、7号車トヨタが給油のためピットイン。小林可夢偉が2回目のスティントに乗り込んだ。しかしセーフティカーが解除された0時43分、コントロールラインを通過し加速しようとしたが加速できずスローダウン。なんとかピットにマシンを戻そうとしたがポルシェカーブ入口あたりで完全に停止、リタイアとなった。



　8号車トヨタはコースに復帰したものの、モーターとバッテリーの交換で1時間59分の修復時間を要し、トップの1号車ポルシェから29周遅れ、総合54番手にまで順位を落としてしまった。その直後の1時13分、今度は2番手につけ1周差で1号車ポルシェを追う存在になっていた9号車トヨタにまたしてもアクシデントが。1コーナーでLMP2車両と接触。これにより左リヤタイヤがバーストしてしまった。ピットにマシンを戻そうとしたが切れたタイヤがマシンを叩き、リヤエンドから出火。アルナージュ立ち上がりで一度ストップ。何度か再起動させたがピットまであとわずかというところでリタイアとなった。



　これでノートラブルの1号車ポルシェが独走状態となり2位以下のLMP2クラスに14周以上の大差をつけ快調に飛ばす。10時間以上もレースをリードしていたが残り4時間を切った11時10分、1コーナーに差しかかったところでスローダウン。エンジンが停止しバッテリーの残量を計算しながらモーターだけでゆるゆると走っていったがミュルサンヌまでも進むことができず、11時23分そのままリタイアとなった。


　LMP1クラス全車にトラブル発生、総合トップを走るのはLMP2クラスジャッキー・チェンDCレーシングの38号車オレカ。レース序盤フロントアクスルドライブのトラブルで1時間05分もピットに収まっていた2号車ポルシェは復帰後猛追をみせ3周差の4位まで追い上げていたが、残り3時間半もし3周差をひっくり返すことができなかった場合LMP2クラスが総合優勝ということになる。ポルシェの意地をかけLMP1クラスが逆転優勝できるのかというまさかの展開となった。






　結果、長時間にわたるピットでの修復などがあっても諦めなかった2号車ポルシェ919ハイブリッドが総合優勝を飾り、ポルシェLMPチームが2015、2016年に続くル・マン3連覇を達成した。総合2位はLMP2クラスのジャッキー・チェンDCレーシングの38号車オレカ07・ギブソン。総合3位は同じくLMP2クラスで地元フランスの人気コミック『ミシェル・ヴァイヨン』とタッグを組んだヴァイヨン・レベリオンの13号車オレカ07・ギブソンが入った。

ジャッキー・チェンDCレーシングは38号車、37号車2台並んでのデイトナフィニッシュ！！目立ち捲りですわ。


5メーカーが同一周回でトップを争い続けたGTEプロクラスは97号車アストンマーチンが最終周に逆転で優勝。


ミドシップ化して挑んだ911RSRでしたが・・・・・・91号車がクラス4位、92号車リタイア。


【追記】レース後、総合3位獲得のヴァイヨン・レベリオンに失格裁定。レースリザルトから抹消されました。


37号車が3位に繰り上がり、デイトナフィニッシュを決めたジャッキー・チェンDCレーシングが2位3位ですわ。


【AUTO SPORT web 2017年ル・マン24時間まとめより抜粋】