「911GT3RSトリビュートtoカレラRSパッケージ」を発表
ポルシェは自然吸気のフラット6を積む911GT3の最高峰となる「911GT3RS」に、アメリカのみで限定販売が予定される特別仕様車のコンセプト・モデル、「911GT3RSトリビュートtoカレラRSパッケージ」を発表した。恐らく、このままのカタチで市販化されることになるだろう。
◆911カレラRS2.7へのオマージュ
911GT3RSトリビュートtoカレラRSパッケージは、1972年に登場した911初のRSモデルであるカレラRS2.7のデビュー50周年を記念したモデル。ボディ・カラーはホワイトで、ドア・ミラーやサイド・デカールなどがパイソングリーンで彩られる。この色の組み合わせは同じく白と緑を用いたカレラRS2.7へのオマージュだ。リア・ウイングの翼端板にもグリーンでRSのロゴが入る。
◆ホイールもグリーンで再現
鍛造アルミホイールもパイソングリーンで塗装され、リムのエッジにはホワイトのピンストライプが加えられる。ヘッドライトもホワイトの装飾リングが施される専用品だ。リア・フェンダーのエアインテークはベース車のブラックからボディ同色のホワイトに変更され、1972年型カレラRSのフラットなボディ・パネルにイメージを寄せている。
インテリアもエクステリアと同じテーマの配色で、ホワイトのパネルやグリーンのステッチを採用。シフト・セレクター後方の車名バッジも白地に緑のレタリングで、センター・アームレストにはRSのロゴがエンボス加工されている。ロールケージはグリーン、シートはハーネスを通す部分がホワイトで、サイドシル・プレートには「Tribute to Carrera RS」の文字が記される。
525ps/465Nmを発生する4.0リッター水平対向6気筒など、メカニズムに関する変更には言及されていない。発売時期なども公表されていないが、現時点ではアメリカ市場のみでの販売が検討されている模様だ。
エアロダイナミクスを最適化したレンジトッパー
新型ポルシェ911 GT3 RSが発表された。モータースポーツにインスパイアされたハードコアなレンジトップモデルであり、ポルシェによれば、911史上「最もサーキットにフォーカスし、エアロダイナミクスを最適化」したモデルであるという。
911にGT3 RSが設定されるのは、2018年以来となる。搭載されるパワートレインは、自然吸気4.0Lフラット6エンジン。最高出力525ps(386kW)を発生し、0-100km/h加速3.2秒、最高速度296km/hに達する。
全車に装備される7速PDKは、全体的なギア比が911 GT3よりも短くなっている。ドライブモードは「ノーマル」、「スポーツ」、「トラック」の3種類を用意。
レーシングカー並の空力モンスター誕生
パフォーマンスとエアロダイナミクスを向上させるため、メカニカル面ではカスタマーレースカーである911 GT3 Rからインスピレーションを得ている。ダウンフォースは991.2世代の2倍、既存の911 GT3の3倍に達し、200km/hでは409kg、285km/hでは860kgを発生させる。
ラジエーターも大きく変更されており、従来の911でラゲッジルームがあるノーズに、大型のラジエーターを集中配置。これにより、両サイドにできたスペースを活用してアクティブ・エアロダイナミクスを拡大することが出来た。このラジエーター配置は、ル・マンを制した911 RSRで初めて採用され、その後911 GT3 Rにも導入されたものだ。
リアエンドには、公道向けの911としては最大の「スワンネック」ウィングが採用され、幅は約180cm、上端はルーフより高い位置に設定されている。その他の空力対策としては、新しいサイドブレード、フロントホイール後方のインレット、リアスプリッターなどがある。
さらに、ポルシェの市販車としては初めてドラッグ・リダクション・システム(DRS)を搭載している点も大きな特徴だ。ウィングをフラットにして空気抵抗を減らし、直進速度を上げるとともに、空力による減速効果を狙ったエアブレーキ機能も備えている。
フロントには、対向6ピストンのアルミニウム製モノブロック固定キャリパーと直径408mmのブレーキディスクを採用。ピストン径32mm、厚さ36mmと、911 GT3よりも大型化した。車両重量は、先代のGT3 RSが1430kgであったのに対し、新型では1450kgとなっている。
新型GT3 RSでサーキットを走行する場合は、クラブスポーツパッケージをオプション(無料)として追加することができる。消火器、6点式シートベルト、スチール製ロールオーバーバーが含まれている。
ヴァイザッハパッケージ(有料)も用意された。ボンネット、エクステリアミラー、リアウィングにカーボン織り目仕上げが施され、ロールバー、磁気テクノロジーを採り入れたシフトパドル、マグネシウム鍛造ホイールなどが装着される。
新型ポルシェ911 GT3 RSの日本国内向け価格は、3134万円(税込み)。ポルシェジャパンは、全国の正規販売店にて8月18日から予約受注を開始している。
911にも電動化の波 ハイブリッド化を視野
ポルシェはモデルラインの多くを電動化する計画を進めているが、911は当分の間、内燃機関を維持する予定。しかし、近い将来にはハイブリッド化も視野に入れているという。
ポルシェによると、911は2021年、世界販売で過去最高の3万8464台を記録。SUVがトレンドの中心となる中で、非常に高い人気を保っているという。
ポルシェのオリバー・ブルーメCEOは先月、次のように述べている。
「eモビリティは、当社にとって最優先事項です。同時に、最新の内燃機関も作り続けています。911はこれまで以上にお客様から支持されています。今後数年間で、モータースポーツでよく知られている、非常にスポーティなハイブリッド・システムを911に導入します」
「こうした毅然とした気候保護対策は大切です。わたしは、ドイツ政府のオープンなアプローチと、解決策の一部としてeフューエル(合成燃料)を取り入れるという妥協点を支持します。技術の禁止は、イノベーションのブレーキとなってしまいます。ポルシェは、eモビリティとeフューエルという2つの道を歩んでいきます」
ポルシェは8月12日、映画『カーズ』に登場するキャラクターの「サリー・カレラ」を、最新『911』ベースで実車化した1台限りの「911サリー・スペシャル」(Porsche 911 Sally Special)を発表した。
サリー・カレラは、2006年に公開された映画『カーズ』のキャラクターの1台で、2002年型のポルシェ『911カレラ』だった。ロサンゼルスで弁護士の仕事に就いていたが、都会での生活に疲れて、放浪の旅に。ルート66号線沿いの「ラジエーター・スプリングス」を気に入ったサリーは、そこで弁護士として働きながら、さびれた町を再建するために観光客を呼び戻す運動に取り組んだ。サリーはいつも、ラジエーター・スプリングスを支援するために努力する、というキャラクターだった。
「ピクサー・アニメーション・スタジオ」の『カーズ』第1作に登場したサリー・カレラの20周年を記念して、ポルシェはチャリティオークション用にワンオフモデル、911サリー・スペシャルを製作した。オークションの収益は2つの慈善団体に寄付され、そのうちのひとつは、米国のUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)を通じて、ウクライナの難民を支援するためのプログラムに充当される。このオークションは、8月20日に開催される予定だ。
7月30日、ポルシェ・モータースポーツは来年、カスタマーチームとともにグローバル競争に参入する新型GT3マシン『ポルシェ911 GT3 R』を正式発表し、その技術的な詳細を公開した。
最新のポルシェ911 GT3 Rは、992世代の『ポルシェ911』ロードゴーイングモデルがベースとなっている。ドイツのメーカーによると、この新型GT3カーの主要なフォーカスエリアは、“パワーの向上、洗練されたエアロダイナミクス、バランスの最適化”であるという。
ポルシェは先月、スパ・フランコルシャンで今年4月に行われたテスト中に撮影された“タイプ992”GT3マシンの最初の画像を公開し、この週末には同地で開催されている『トタルエナジーズ・スパ24時間』において、初めてこの車両を一般公開している。
新型911 GT3 Rは、2019年型の先代モデルと比べてエンジンの排気量が大きくなっており、“タイプ991.2”の4.0リットルを上回る4.2リットル(4194cc)となった。出力は416kW(565PS)とされている。
エンジンの容量が5%増加したことについて、ポルシェは「異なるBoP分類に対応するために、より大きなリザーブを利用する」という目標を達成することを期待している。また、同ブランドはアマチュアドライバーに「より適した」ものとするため、エンジンの回転域の全体にわたってトルクとパワーのカーブを最適化したと述べている。
スパ・フランコルシャン、ニュルブルクリンク、デイトナでの24時間レースをはじめ、いくつかの主要な耐久イベントで優勝している2019年モデルと同様に、新型GT3カーのエンジンは4バルブテクノロジーと直噴燃料を採用したリヤマウントの水冷フラット6ボクサーが採用された。
しかし、リヤディフューザーのスペースを確保するため、エンジンは前方に5.5度傾けられている。さらに、オルタネーターとエアコン・コンプレッサーを移動させ、エンジンとギアボックスの前方かつ車両の低い位置に配置したという。
搭載されるシーケンシャル6速ギアボックスは、992世代の現行911 GT3カップカーに由来するものだ。
ポルシェ 911 GT3 Rプロジェクトマネージャーのセバスチャン・ゴルツは、「私たちは、先代モデルで、とてつもなく大きな成功を収めた。そのため、後継モデルに対するハードルは高くなった」と語った。
「私たちの課題は新しい911 GT3 Rをさらに速くすることではなかった。BoPによって設定されたパフォーマンス・ウインドウ内での分類が、この利点をすぐに打ち消してしまうからだ」
「我々にとっては顧客がレーシングカーをより長く、速く走らせることができるようにすることが第一だった。そのためには耐久性が必要となる。また、ドライバビリティの向上に重点を置いた」
「これは新しい4.2リットルエンジンの広い使用可能回転域、より安定したエアロダイナミクス、リヤタイヤへの負荷低減に反映されており、その潜在能力をより長く持たせることができるようになっている」
■ポルシェのGT3カーでは初となるスワンネックステーを採用
2023年にデビューする新型ポルシェ911 GT3 Rの特長には、より正確なステアリングとタイヤの摩耗を低減するために設計された、改良型サスペンション・コンポーネントも含まれている。フロントアクスルはダブルウィッシュボーンレイアウトで、リヤアクスルは2019年型のクルマと同様にマルチリンクデザインとなっている。
ホイールベースは、リヤタイヤをより後方に移動させたことにより従来の2459mmから2507mmへとわずかに延長された。
ニューモデルの空力プロファイルは“レースアンダーフロア”のコンセプトの下、ポルシェ911 RSRと同様の高めのアンダーボディを採用し、リヤディフューザーに向けてきれいな空気の流れを作ることを可能としている点が挙げられる。また、ポルシェは同社のGT3カーで初めてリヤウイングに“スワンネック”マウントを導入した。
同様のステーレイアウトは、アウディR8 LMSエボIIや、29日に初公開されたフェラーリ296 GT3にも見ることができる。
コクピット内では、ロールケージ内の人間工学を向上させるためにドライバーポジションを中央に寄せ、FIA国際自動車連盟が新たに開発した側面衝突保護装置を搭載している。
また、ステアリングホイールの周辺には、911 GT3カップの10.3インチディスプレイや、GTE仕様の911 RSR-19に採用されたクラスター型マルチスイッチコンセプトなど、他のポルシェのレーシングカーに由来する要素が盛り込まれた。
ポルシェのカスタマーチームは、2024年からGT3ベースのマシンを受け入れるWEC世界耐久選手権やル・マン24時間レースをはじめ、グローバルフォーミュラを採用する幅広いシリーズでこの新型GT3マシンを走らせることが可能となる。
ポルシェは、この2023年モデルの価格を51万1000ユーロ(約6960万円)プラス消費税と発表。新型ポルシェ911 GT3 Rは今年後半にはノンホモロゲート仕様でレースデビューを果たす予定となっている。
今夏、アメリカ・カリフォルニア州モントレーで開催される「モントレー・カーウィーク」と併せて、RMサザビーズがオークションを開催する。具体的にはモントレー・カンファレンスセンターという施設で8月17日に下見会、18日から20日にかけて総勢175台(台数未確定)がオークションで競りにかけられる。
出品車両リストには興味深い、ポルシェが掲載されていた。なんと…、ポルシェ初のオフロードカーだ。ポルシェが現在ラインナップしているオフロードカーといえば、カイエンとマカンが思い浮かぶ。ちなみに昨年、ポルシェの総生産台数のうち約半分をこの2モデルが占めている事実、ご存じだっただろうか?
遡ること約半世紀、実はポルシェには「タイプ597」と呼ばれるオフロードカーが存在した。タイプ597の通称である「ヤークトヴァーゲン」はドイツ語で“狩猟車両”のような意味合いをもつ言葉である。
1953年1月、ドイツ軍が軍用車両の公共調達情報を掲示しポルシェが手を挙げた。ポルシェとしては初めての軍用車だがポルシェの創業者、フェルディナント・ポルシェはVWの軍用車、タイプ82キューベルヴァーゲンやタイプ86シュヴィムヴァーゲンの開発に直接関与していたアドバンテージを有していた。
なお、公共入札に参加したのはポルシェ、アウトウニオン(アウディ前身)、ボルグヴァルドグループ(1961年に倒産し、中国資本で2010年にブランド名が復活するも2022年4月に倒産)であった。なぜ、VWが入札に参加していなかったのかはミステリーだ。
タイプ597は、軍用車であるにもかかわらず軽量でパワフル、空冷リアエンジンという、ほぼすべての面でポルシェらしい設計に仕上がっていた。高いボディ剛性を持つスチール製モノコックに、ショックアブソーバーを備えた完全独立型のトーションバー・サスペンションを搭載。1.5l水平対向4気筒エンジンと4速MTはポルシェ356のものを流用し、フロントアクスルカップリングによりセレクタブル4輪駆動機構も持つ。
最低地上高が高めになっているのは、登坂性能を確保するため。そして、サイドシルが高めなのは、浮航性・水陸両用性を持たせるためだった。左リアのブレーキランプ上部にエグゾーストパイプが配されているのは、水陸両用車ならでは。
1954年初頭から356カレラや550スパイダーと並行して、ポルシェの工場で22台のプロトタイプが製作された。そして、少なくとも最初のプロトタイプ2台は、究極の水陸両用機能を実現するためにプロペラとオールまで装備されていた、と言われている。
ポルシェはタイプ597で競合他社よりも優れたテスト結果を残したものの、ドイツ軍による採用には至らなかった。開発コストの高さに起因する1台あたりの価格、生産に要する時間、スペアパーツの流通難などが不採用の理由だった。
ドイツ軍が採用せずともドイツ国内のスポーツ選手や海外の軍隊向けに売れるかもしれない、と淡い期待でタイプ597は市販されることに。とは言っても、さほど売れることはなく1956年から60年にかけてプロトタイプ含め合計71台(プロトタイプはポルシェで、そのほかはカルマンで)が生産された。ポルシェクラブ・ヤークトヴァーゲン・レジストリ―によると、現存台数は50台ほどだそう。そういう意味では、最も参加人数が少ないポルシェのオーナーズ・クラブかもしれない。
RMサザビーズに出品されているタイプ597は、1954年1月から1955年12月にかけてポルシェが生産したプロトタイプの5号車、車体番号0005である。ほかのプロトタイプ同様、生産後しばらくポルシェの工場に保管され、ドイツ軍や海外の軍隊への展示会に用いられた、と思われる。1956年4月下旬、ドイツのコブレンツにあるポルシェ・フォルクスワーゲンのディーラー、レア・アンド・ベッカー社に売却されたことがファクトリー・カーデックスの写しから判明している。
フルレストアされた当該車両、どの写真を見てもまるで新車。参考までにオークションデータを漁ってみると2016年に1957年式が17万5100ポンド(ボナムズ主催)、1958年式が33万ドル(グッディング主催)で落札されている。いずれも市販モデルで、車体番号0005のプロトタイプがどのように評価されるのか、気になるところだ。【Yahoo!ニュースより】
【追記 2022.8.29】
2022年8月にアメリカ・カリフォルニアでRMサザビーズが開催したオークション「MONTEREY」では、このポルシェ597のシャシーナンバー「0005」のプロトタイプが登場。66万5000ドル(約9110万円、2022年8月26日のレート=1ドル137円で換算)で落札された。
ポルシェの歴史のなかでも特異点のような存在であり、この姿を見て「ポルシェだ」と認識できる人はほとんどいないだろう。そんな博物館級の超レアモデルだけに、クラシック・ポルシェの相場が高騰して久しい現在、9000万円というプライスは決して高くはないと思われるが、いかがだろうか。
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