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2018年11月11日 イイね!

冴えない彼女の育て方 レクサスES

冴えない彼女の育て方 レクサスES※タイトルクリックで詳細版にいけます。

「静粛」「LSっぽい」「燃費が良い」「広い」「リアシート快適」「レクサス」という各種記号の集大成が、ESの本体だ。


「乗り出し価格で、だいたい750万円ほどを見ていただければよろしいかと」

「それは安い、レクサスは値引きもないし、ではすぐに契約・・・」

いやいや、ちょっと待て。750万円出せば、他社でもクルマは買えるんじゃなかったっけ。 確かにレクサスの中だけでクルマ選びをすると、他のセダンはみんな古いし、SUVは値付けが少し高く感じるし、ESならば、1300万円のLSのVersionLの半額で、見た目も静粛性も、リアシートも有効なESのVersionLが買えるけれど、一歩レクサスの外に行けば、他にもクルマを売ってるところがあるわけだ。

「メルセデスのE220Dがー」なんて言わずとも、クラウンにマルチステージハイブリッドを搭載した、最高グレードである、3.5 G-Executiveは、7,187,400円だ。乗り出し価格は同等の750万円で、どちらが幸せなカーライフを楽しめるかと考えると、簡単に結論が出ているのではないだろうか。


クラウン3.5 G-Executiveの内装。
それなりに頑張って作ってある。


レクサスは、車両価格698万円という値付けを簡単に考えすぎていると思う。カムリやアテンザのほぼ2倍の価格のクルマなのだから、それはさぞかし素晴らしいのだろうとみんな期待している。ESのいいところは、まさにレクサスのセダンらしいところだ。スタイリッシュで、燃費がよく、静かで、乗り心地がフラットで、シートも快適なクルマなわけだ。 でも、アテンザだって同じような目的を持って開発されているので、ESだけの独壇場ではない。 ESの方がかけているコストも高いし、設計年次も新しいから少しづつESの方が優れているのは当然であり、特別称賛されることではない。

非常に厳しい問題は、「レクサスのいいところ」を認めている人が、そのいいところ「だけ」を持ったクルマに対して、購入対象から外してしまうことだ。それは、価格と無関係ではない。多くの人にとって、750万円のクルマは、そう何台も買えない買い物だから、本当に自分が欲しいのかどうか、自問自答し、「いや、ESでなくてもいいかも」という答えに行き着いてしまうのだ。


レクサスES300h VersionL

A地点からB地点へ安全に確実に移動したいだけなら、750万円のESよりずっと安いクルマでも実現できるのに、高い代金を払ってでも手に入れたいと思うのは、そこに、そのクルマしか持たない何かがあるからだ。

アテンザの評価の時に、「クルマのできはいいけど、現在のお客様に訴える何かを、今のアテンザから感じづらいから、売れ行きは伸びるまい。」と厳しいことを書いた。(やはり、カワイイは正義なのか 参照)このモヤモヤした感情は、一体どこからくるのかと、カタログをめくっていて気がついた。 カタログの中にも何も書いてないのだ。 確かに、トヨタの技術者が、一つ一つの項目について、ESに採用した技術をどう頑張って実用化したかは書いてあるが、ESが欲しくなるような説明は何も書いてないのだ。

このクルマは、一体何のために存在しているのか、どういう人がどう使えば楽しくなるのか、それは私の人生をどのように楽しくしてくれるのか。何も書かれてていない。 カッコいい写真はたくさん貼ってある。でも、中身が何もないのだ。 ああ、そうだ。それがESになぜ750万円払わないといけないのか、わからない理由だ。

例えば、フォレスターのカタログはカッコよくない。でも、愚直に「心奮わす、冒険へ」とか、ありふれているけど、わかりやすい写真と言葉で、人生の何の役に立つのかを別冊まで作って書きまくってる。プレゼンは素敵ではないけど、フォレスターを買うとどのくらい幸せになれそうかは、よく理解ができる。

ESは、レクサスの最大量販車種であり、変な方向には進めさせられない箱入り娘である。既に、トップモデルは売れ行きが伸びず、イメージリーダのクーペは、ポルシェに全く歯が立たない中、量販車種として、バランスの取れた○にならないといけないと、箱入り娘を強制されすぎている。 

もちろん、2.5HVのパフォーマンスがそれほどでもないとか、ブレーキが手前でがっくんと効いて制御しにくいとか、淡々と走るのでドラマチックさがないとか、新デジタルデバイスが役立たずだとか、そういう機械的なネガはあるけれど、それがESの問題の本質ではないのだ。 トヨタ車の主査に比べて、レクサス車の主査は、技術的な冒険には取り組むけれど、クルマの思想に対する思い切りがよくないように感じる。

レクサス ES300h F-sports

ESとは、良いところはいっぱい持ってるので、世界各国で一定数売れはするだろう。しかし、他の美人に比べると、「冴えない彼女」とでも表現すべきか。ある日、街で出会った彼女は、なんとなく整った顔はしているけど何もかもが控えめで、その魅力が伝わってこない、そんな「冴えない彼女」をどうしていくかが、ESの最大の課題であろう。 これがラノベの世界なら、無敵の主人公様が、様々な手で彼女をヒロインにしてくれるのだけれど、レクサスは、ESの白馬の王子様たりえるのか。 今はそれが心配だ

どんなに、美人の部品ばかり集めたって、”中条あやみにはならない。”

今後のレクサスが、ESや新ISをどう育てていくのか注目していきたい。
Posted at 2018/11/11 23:10:22 | コメント(2) | 試乗記 | クルマレビュー

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「RFの後任のND2のNRA-Aが来ました。

マツダ製チューニングカーとでもいうのか、色々なところが改善されて、走らせていて楽しいです。特にステアリングの反力がしっかり計算されてアシストされていて、ステアリングフィールがとても良くなってます。」
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