そろそろ事故後の経緯を忘れないうちに書いておこうと思います。
11月17日
出張者を迎えるべくI-85を空港に向かっている時SUVに追突される。追突事故によって合計4台の玉突き事故になったが前車の1台は逃走を図る。警察の到着を待ちながら自分の保険代理店に一応報告。そして警察到着。警察官には事故の順序を詳しく説明し前車が逃げたことも話し事故報告書の引換券を貰う。
11月18日
とりあえず病院に行って診察してもらう。ただ交通事故の場合医療保険は適用されないので実費で払うことに・・・。要は相手の保険屋に医療費を請求してくれということだ。その後日本人が経営している修理工場(以下Yさん)に行ってM5の修理費用の見積をしてもらう。この時あれやこれやYさんに注文を付けたら全部で$7000を超えてしまった。Yさんも「日本だったらこのくらいはイクでしょうねぇ。」とのこと。
11月21日
事故報告書を遠く離れたGA400(ノースジョージアプレミアムアウトレットの近く)沿いまで$5で買いに行く。事故報告書には明らかに後続のSUVが事故の原因であるように書いてあった。
11月25日
相手の保険屋と連絡が取れた。保険屋の指定する板金屋まで出向き、修理に掛かる費用の見積もりをしてもらう。指定された板金屋はなるべく安くしたいので私が「ここも傷がある。これも事故による不具合だ!見積もある!!」と言って$7000の見積を見せたら「全部新品交換じゃん。そんなの認められないよ」と言って聞く耳を持たない。$7000の見積をYさんに作ってもらったのは何だったのだろうか?そして出された見積が$2300。今思えばこの見積で全てが決まったと言っても過言ではない。
11月26日~30日
自分の保険会社代理店に事故報告書を送り今回の事故経緯を連絡。すると・・・逃走した前車がいるし4台の絡む複雑な事故なので代理店で扱える案件ではないとのこと。しかも相手の保険屋は聞いた事がない会社名なので逃げられる可能性もあるから、とにかくこちらとしてもクレーム番号たてて対応しますとのことだった。暫くすると自分の保険屋の事故担当からいきなり携帯に電話が掛かってきて物凄い数の質問攻撃を受ける。警察の作った事故報告書を送ってあるのだからそれを見ろと言いたかったが、1時間以上も質問攻めにされた。しかも保険屋はひとつの事故でも担当がいくつかに分かれているので3人くらいから電話が代わる代わる掛かってきて暫くは電話恐怖症に・・・医療担当から「この事故は業務中ですか?」と尋ねらたので「そうだ」と応えると、「ではあなたの会社に労災申請をして、会社が扱っている保険屋から医療費の支払いを受けて下さい」と言われた。ロウサイ???おいおいである。日本の場合労災認定になるには至極大変だ。こりゃえらいことになったと思ったが、事故直後に病院へ行った診療代を自腹で払うのは悔しいので次の日に会社のHRへ連絡すると特に問題なく引き受けてくれた。その時米人が言ったのは「保険会社も賢いねぇ」みたいな事を言っていた。関心してる場合かよっ!と突っ込みを入れたくなった。社内HRにはアクシデントが起こった際に記入する用紙があってそれに事故の様子を記入し提出する。すると数日後今度は会社の契約している保険屋から電話攻撃!事故の内容を事細かに聞いてくるのである、しかも私の自動車保険と同じ会社!!(爆)
思わず「事故の経緯はあんたち会社が知ってるよ。○○さんに聞いてくれ」と言ったが部署が違うとか何とかで全く聞いてもらえなかった。結局またしても1時間以上の質問攻撃を受けた。その後保険屋から医療費の支払いが小切手であった。流石大手保険会社はレスポンスが良い。医療についてはこれで完了したが肝心の自動車修理の方は私の保険屋が相手の保険屋と交渉するので待つ身であったが、保険屋から一向に連絡が来ない。しかたがないので担当者に連絡すると、相手の保険屋の担当と連絡が取れないので暫く待って欲しいとのこと。そんなこんなで何時になったら修理を始められるんだとイライラが続き、冬休みの旅行計画も手につかない状態であった。
12月1日~5日
ようやく相手の保険屋と連絡がとれたようで、車の修理を始めてもいいとのこと、ただし修理の開始は月曜日からと指定された。金曜日に始めるとレンタカーを金曜日に借りることになるので土日は板金屋も修理しないからレンタカー代が余分に掛かると言うのだ。なんと自分勝手で身勝手な保険屋だ・・・(怒)
また、相手の保険屋から$2300の小切手が催促してようやく届く。この金額を超える分は再度見積とうか実車確認が必要とのこと・・・とにかくめんどくさいシステムだアメリカはっ!。
12月9日
修理を開始するためにYさん工場に預け12月23日には修理も終わるだろうとのことだった。そしてこの日からレンタカー通勤が始まった。レンタカーは初めて乗った韓国製の車。通勤には特に支障はないですけど後にYさんちで借りた代車と同じくブレーキが最悪でした。
12月15日~19日
Yさんに進捗を聞いたら、内装を剥がしてバンパー外してみたらとても$2300でやれるような修理ではないとのこと。(そんなに酷いのかな?ちょっと心配)また、板金屋が相手保険屋に連絡したがなかなか担当者が捕まらないらしい。
12月22日
Yさんから修理に時間を要すとの連絡を受ける。
12月31日までには修理も終わるだろうとのこと。
12月23日
韓国製レンタカーを返す。
12月24日~1月1日
家族旅行。
12月29日
Yさんに進捗を旅行先から聞いたが相手の保険屋と連絡がとれず1月9日まで掛かる見込みと言われる。旅行先だったがショックが大きい。
1月2日
Yさんが代車を出してくれるとのことなので引き取りに行く。
1月5日
日本でいうとこの仕事始め?代車で会社まで行ったがとにかくブレーキが酷い。前後が均等でないのである。ある速度まではリアが優先してロックするように効くので直ぐにABSが掛かってしまう。その代わり50マイルくらいのブレーキだと全く効かない。後日Yさんに聞いたらこの車はこんなもんだと言っていた。怖い代車であった。
1月6日
出勤前に板金屋へ出向き車の状態がとても心配だったので確認。板金屋のオヤジの話では「相手の保険屋は今日来ることになってる」。どうやらクリスマス休暇から保険屋と連絡が取れなくなっていたようだ・・・ていうか保険がそんなんでいいの?そんな保険屋じゃ修理期間中のレンタカー代がどんどん膨らんで余計な支払いが増える一方なのに・・・しかも借りるのは月曜日からなんて言っておきながら・・・スマートな保険屋ほど対応が激速いのだ。
さて板金屋のオヤジは「保険屋のOKが出たら修理を始めるよ」と言っていたが、どう見ても2~3日で終わる状態ではなかった。
1月9日
Yさんに進捗を確認。車の修理は最終段階だがまだ少し時間が掛かるとのこと。
1月15日
Yさんに車の状態を聞くと既に修理は終わっているが「相手の保険屋から支払いが無いので車を渡す事ができない」とのこと・・・ なんとかYさんに無理言ってもらい1月16日に引き取りに行けるよう板金屋を説得してもらう。ていうかここまで来て保険屋も出し渋りしてるんですよね。早く支払えば早く解決して余計な出費も抑えられるのに・・・
○○○保険会社は潰れますよそのうち。
1月16日
ようやく納車となりました。暫くぶりのM5は運転するのが怖かった。何しろ代車よ
りもパワーがあるので運転がぎこちない(笑)
1月17日
板金費用の$2300をYさんに払う。
今後は・・・
そしてまだやり残していることは年末に借りたレンタカー(GMの韓国車)の請求が来ていないことです。この請求を一旦立替えて、その後相手の保険屋に請求し小切手を貰って完了。
振り返ってみるとアメリカの保険制度は日本と比べると相手の車を修理するのに必要最小限しか出ないということです。こうなると「車なんて直さなくてもいいや」なんて人も当然いるわけで保険屋から出た小切手で別の物を買ったり食事をしたりする人が普通にいたりする。そうなると車の品質はデタラメなわけで、本気で直す人も少ないから板金屋も適当が多い。この国で車を維持することは日本よりお金が掛からないが、合理的主義が先立ってとにかく車なんて走れば良いという人が結構多い。何しろ保険会社が指定した板金屋の見積には「M5のリアバンパーは中古を使うこと」になっていたのである。そんなの新品に決まってるじゃん!と考えそうだが元に近づけばいいのだから中古で十分だと考えるアメリカ的合理主義であろう。またその板金屋が出した見積に相当な理由が無い限りユーザーはケチを付けられないから、当てられた方は大損である。この合理的主義が良いのか悪いのか分からないが、日本は品質過剰で少しばかり神経質すぎるのかも・・・と、アメリカにいると最近思ってしまうのでありました。
Posted at 2009/01/21 14:00:50 | |
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