クラッチフルード交換
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) 初級 |
作業時間 |
1時間以内 |
1
クラッチフルードの交換をしてやります。
約2年半ぶりの交換になります。
以下は我流の作業要領となります。
参考にされる場合には自己責任にてお願いします。
さて、クラッチフルードのリザーバータンク、クラッチシリンダー(レリーズシリンダー)にアクセスするため、インータークーラーを取り外します。
※作業時間の大半はインタークーラーの脱着です。
画像はインタークーラーの運転席側ですね。
先ずはブローバイのホース(正確にはPVCホース / 2箇所の黄○部分)を切り離します。
続いてブレーキブースターのバキュームホース(緑○部)を切り離します。
切り離しには(けっこうな)力が必要になりますが、ブレーキペダルをベカベカと踏んでやって、ホース内の負圧を抜いてやると(若干ですが)抜け易くなります。
赤○部のボルト(12mm、締付トルク 16N・m)を取り外します。
このボルト、インタークーラーをゴムの座に固定しているものなんですが、ゴムのクッション性を殺してしまうレベルで締め込み過ぎるとインタークーラーの端部にクラックが入ることがあります。
(自分のインタークーラーにはクラックが入っています)
2
続いてインタークーラーの助手席側です。
ブローバイのホース(正確にはPVCホース / 黄○部分)を切り離します。
ブレーキブースターのバキュームホース(緑○部)を切り離します。
紫○部に逆止弁が入っているので、この部分に大きく力をかけないようにします。
赤○部のボルト3箇所(全て12mm、締付トルク 16N・m)を取り外します。
インタークラーの端部を固定しているボルトについては、運転席側と同様で締め込み過ぎ厳禁です(クラックが入ります)。
画像だと分かり難いんですけど、インタークーラーとスロットルボディとを繋ぐホース①のクランプを緩めます。
全く見えていないんですが、インタークーラーとタービン(コンプレッサー)とを繋ぐエルボーホース②のクランプを緩めます。
ちなみに、インタークーラーを装着しなおす際、水色○部のボルト2本(12mm、締付トルク 16N・m)を緩めてやるとインータークーラーが装着しやすくなります。
また、タワーバーを取り外してやるとインータークーラーの脱着が楽になります(特に取り付け時)。
3
ご参考までに取り外したインタークーラーの裏側の画像をのせておきます。
先の画像では分かり難かったインータークーラーとスロットルボディとを繋ぐホースが①。
インータークーラーとタービン(コンプレッサー)とを繋ぐエルボホース(赤ホース)が②になります。
インータークーラーを装着しなおす際、②の赤ホースをタービン(コンプレッサー)に繋ぎ込むのに苦労します。
黄○部の金属部分を助手席側から押し込んでやると(かなり)楽に装着できます。
※過去の整備手帳「インタークーラー脱着PART2」を参照。
ちなみに、インタークーラーをガチガチに固定した為に発生したクラックが水色○部になります。
エアが通過する部分ではないので漏れはないんですけど。
4
インタークーラーを取り外せたら①レリーズシリンダーとご対面です。
ちなみに、私のGVBはプッシュ式のクラッチに換装していて、①レリーズシリンダーも純正品とは異なります(純正クラッチはプル式です)。
レリーズシリンダーの働きについて書いておきます(説明不要とは思うのですが…)。
クラッチをきると、クラッチマスターシリンダーからフルードが押し出されます。
押し出されたフルードは⑤クラッチホースを介し、①レリーズシリンダー内に油圧を発生させます。
発生した油圧によりレリーズシリンダー後部の(見えませんが)④ピストンが後方に押し出され、②のアダプターを後方にスライドさせます。
②アダプターが後方にスライドすることにより、③レリーズレバーの上端が後方に引っ張られます。
レリーズレバーはクラッチ後方のレリーズベアリングを介してクラッチカバーのダイヤフラムスプリングを押し込み、クラッチがきれることになります。
ちなみに、プル式の純正クラッチの場合、①レリーズシリンダーの前方にピストンがあって、そのピストンがレリーズレバーを直接前方に押し出す構造になっています。
プッシュ式とは逆方向にレリーズレバーが動き、レリーズベアリングがクラッチカバーのダイヤフラムスプリングを引っ張り出すことでクラッチがきれることになります。
あぁ、文章にすると(とても)分かり難いですね。。。
さて…
クラッチフルードの交換ですが、基本的にはブレーキフルード交換と同じ要領で行います。
黄○部がブリーダースクリュー(8mm、締付トルク 7.8N・m)です。
ここにワンウェイバルブ付のホースを繋ぎ込んでおいてスクリューを緩め、クラッチを踏めば古いフルードが出てきます。
5
画像はクラッチフルードのリザーバータンク(&マスターシリンダー)です。
フルードが鉛色になってタンク内部もかなり汚れていますね。
前述のブリーダースクリューから古いフルードを出すと、(当然ですが)その分だけタンク内のフルードが減っていきます。
減った分だけ新しいフルードをタンクに注ぎ、またクラッチを踏んで古いフルードを出す… これを繰り返していけばフルード交換ができます。
とまれ、タンク内が汚れ過ぎているので、先ずはウエスでタンク内部をキレイにしつつエアを噛まない程度に古いフルードを抜き取ります。
その後、新しいフルードをいっぱいに注いでから交換作業に入ります。
6
ブリーダースクリュー(黄○部、締付トルク 7.8N・m)に8mmのメガネをセット、ワンウェイバルブ付きのホースを繋ぎ込んだら、じわっとブリーダースクリューを緩めます。
今回はブレーキフルード交換用のホース&タンクを使っていますが、ホースの内径が少し太過ぎる感じでエアを噛まない様にするのが大変でした。。
一般的なブレーキフルード交換用のホースよりも2mmほど内径が細いものを使った方が良さそうです。
リザーバータンク(水色○部)に新しいフルードをいっぱいに注いだら、クラッチペダルを踏み込み&戻しを繰り返してやります。
どんどん古いフルードが押し出されて新しいフルードに置換されていきます。
ちなみに、ブリーダースクリューを緩めた状態だとクラッチペダルは(踏み込んでも)戻ってこなくなります。
ペダルを踏み込んでは引っ張り戻し、また踏み込んでは引っ張り戻し… を繰り返してやります。
リザーバータンクが満杯の状態でクラッチペダルを10回踏み込むと、だいたいタンク内の液位が半分くらいになります。
10~15回くらいクラッチを踏み込んでは新しいフルードを満杯まで注ぎ足して… って感じで作業していくとよいです。
なお、クラッチシステム内の全フルード容量は約80cc程度です。
200~250ccも新フルードを押し込んでやれば全量置換に近い状況になると思います。
また、今回使用したのは画像にあるスバル純正のフルード(※)です。
(※)スバル純正ブレーキフルード(DOT3)
品番 K0571Y0000、500cc缶/1,100円
7
最後に… 踏み込んでも戻ってこないクラッチペダルの画像をのせておきます。
満足するまで(?)新フルードを押し込んだら、ブリーダースクリューを締め込みます。
言わずもがなブリーダースクリューは締め過ぎ厳禁です。
規定締付トルクは僅か7.8N・mなんですが、締め込み過ぎると簡単にブリーダースクリューが捻じ切れます。
(若しくは、レリーズシリンダー側の雌ネジが逝っちゃってフルードが漏れ漏れ状態になります)
リザーバータンク内の液位を「MAX」近くに調整したら、クラッチペダルの踏み応えを確認(ちゃんとペダルが戻ってくるかも要確認)。
レリーズシリンダー周りにフルードの漏れが無いことも確認、インタークーラーを装着してエンジンをかけた状態で問題なくクラッチがきれる事もチェックします。
異常が無ければウマから下ろして作業完了です。
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