GRガレージでVits GRMNと86 GRというめずらしいクルマに乗ることができました。
忘れないうちに備忘録として印象を箇条書き。
【Vits GRMN】
まず最初に150台限定のクルマに試乗車を用意していることに驚き。さすがはトヨタ。
1.運転環境
・ステアリングとシート、ペダルの位置関係が今一歩。またステアリングとシートがオフセットしているのも気になるが、Bセグ車であることも考慮すれば運転環境はぎりぎりで許容範囲内。
・シートは取付剛性が低いのが気になる。
2.ブレーキ
・ブレーキのタッチは、ストロークに依存せず踏力でコントロールできる。タッチもカッチリとしており、しっかりと標準車から改良の手が入っている様子。
3.ボディ剛性感
・剛性感も高く、17インチのタイヤを履きこなしている印象。あのヴィッツがベースとは思えない出来。
4.シフト関係
・クラッチの繋がるポイントが手前すぎるため、微妙なコントロールを阻害する。ここはベース車両のまま手を入れなかったようで残念。あとクラッチは私の986ボクスターと比べてもかなり重い。
・シフトフィールは、ストロークは切り詰めてあり、シフトレバーの遊びも少ないものの、1番肝心の各ゲートに入れるときの感触が実用車的で、またザラザラとした感触が手に伝わるため、私の知る限り最良のフィールを持つ、ホンダのタイプR的な精緻な感触にはほど遠い。
5.ステアリングフィール
・よく出来た油圧式の水準には達していないものの、軽すぎたりモーター感が露骨に手に伝わることはなくEPSとしては悪くない出来。この点も基準車に対してチューニングの手が入っていると思われる。
欠点はいろいろとあるものの、総じて、全体的に特別なクルマに乗っている感じがうまく演出されている。そのため、86よりもむしろ楽しく乗っていられるクルマ。
【86 GR】
1.運転環境
・シートとステアリングの位置関係が崩壊している。2階から運転しているみたいで違和感のある出来。標準車ではここまで運転環境に違和感が無かった記憶。
・ステアリングコラムの位置が低すぎることに加え、シートの位置が高すぎる。更にはチルト、テレスコとも調整幅が僅かなので補正もできない。
この運転環境だけでこのクルマを買わない理由になり得るレベル。
・性能に関係無い部分だが、インパネのデザイン、品質感ともに低すぎる。
2.シフト関係
・クラッチもシフトも軽すぎるだけでなく、肝心のフィールまで消されてしまっている。
特にクラッチは軽いだけでなく、反力が弱いため踏み応えが無くスカスカ。クラッチペダルを切った後、繋いでいく時にクラッチが繋がる感触を感じとれないため、微妙なコントロールができない。
3.ブレーキ
・ブレーキからは所謂「レンガタッチ」感の感じられる出来。しっかりと踏力でコントロールができる。
・装着タイヤはミシュランのPS4。これはしっとりとした手触りを伝えてくれるいいタイヤ。
4.ボディ剛性感
・構造的な異音が出たりは全く無く、剛性感に不足は無いものの、何故か骨太な感触が希薄。
以上のようにほぼ500万のクルマとしては微妙な出来で、さらに何故か20分程度の試乗でもう飽きてしまった。
遊びのクルマに500万円出せるなら、86GRではなく981ボクスターの中古を買った方が満足度は絶対に高い。
Posted at 2018/05/05 21:46:06 | |
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