
ここ数日はひと段落ついたので、今のうちにブログを更新しておきたいと思います。
その1、
その2につづいて今日はトルク特性をみてみましょう。(例によって勝手に書きますので、間違いがあればご指摘ください。すみませんが、画像はその1からの使い回しです。)
MGF1.8VVCの
カタログ・スペックは
最大トルク(kgm/rpm) 17.7 / 4500
計測の結果は
最大トルク(kgm/rpm) 17.7 / 4750
でほぼ同じでした。
これだけなら「あー、カタログ値でてたねぇ。ヨシヨシ。」で終わりなんですが、グラフを見て
ビックリしました。
ベースはFF車の実用エンジンですし、中間トルクが豊富なのは英国製エンジンの美点なので期待はしていましたが、まあ
グラフの
2枚目を追ってみてください。
コレだけフラットに伸びているとはね!!
予想以上です。
最大トルクの90パーセントに当たる16kgm以上のトルクを
2700rpm-6800rpmの幅広い回転域で出しています。
立ち上がりから見ていくと、
2100rpmで15kgmに達すると、なんと
レブにあたるまでこれ以上のトルクが持続します。
素晴らしくフラットなトルク特性で、ホレ直しました(笑)
15kgmという数値自体は今のハイパワースペックからすれば微々たるものですが、
MAX値の約85パーセントにあたるんですから、立派なものです。街乗りが楽で、渋滞でも案外クラッチ操作が気にならないのは体感していますが、この
豊かなトルクバンドの恩恵だった訳です。
VVCが働き始める5000rpmより上を見てみると、4750rpmのピークを過ぎてカーブが下降し始めた後で持ち直しています。その後は再び緩やかに下がっていきますが、5500rpm-6500rpmでフラットな部分を形成しているのはVVCによるものでしょうね。
2000rpm超えればどこでも実用域、おまけに上まで回してもトルクが細くならないなんて
K型エンジン、エライ!
(
グラフの他に
回転数ごとの表も載せましたので、興味のある方は合わせて見てください。)
<まとめ>
英国車のエンジンというと上までぶん回すより、
太い中間トルクを活かして走らせるというイメージでした。k型エンジンはその伝統を受け継ぎながら、
VVC機構によって高回転までそれを持続させているわけで、図らずも
カタログの能書きを実証する結果となりました。
馬力、トルク共にVVCの効果はハッキリと出ていて、本来なら実用エンジンのK型を高回転まで使えるようにしているということがよーく納得できました。クレーム対象になったVVCユニットですが、こうしてみると「いいエンジン」なのではないかと感じます。
K型を搭載したエリーゼが、信頼性では勝る
トヨタエンジン搭載モデルより人気があるのはこの辺りに真相があるのかもしれませんよ。
Posted at 2006/10/03 18:25:27 | |
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