忙中閑あり?の続きです。
試乗したのはRX350の
バージョンSです。RXのなかでは最もスポーツ指向に振ったモデルでしょう。
乗り込んでみると座面の高さやアイポイントはX3とほぼ同じ。座り心地は断然良いですが、この柔らかさ長距離ではどう感じるか、使ってみないと判らない部分です。
ボンネットのデザインは先端が丸く、見切りはあまり良くないと感じました。それを補ってくれるのがサイドビューカメラ、
車の左側面すべてを上から俯瞰するようにカバーします。前後バンパーまで写っているのは驚きました。低速走行時には自動切り替えで写すこともできるとのことで、狭い道など歩行者の確認に威力を発揮しそうです。リアビューカメラとあわせれば、誰でも車庫入れなど問題なくできるでしょう。
走って最初に感じたことは
こりゃあ、静かだなぁ。
エンジン音がほとんど聞こえません。聞こえるのはロードノイズばかり。
室内の遮音性は完璧といってよいでしょう。カーゴルームを持つ車では、後ろからの音を遮断するのは結構大変なはずなので、この静粛性には感心しました。
試乗車は
19インチと聞いてさらにビックリ。タイヤを見てくるのを忘れてしまいましたが、突き上げも感じずサラーと走っていきます。
高速道路に入って少々踏んでみましたがエンジンやマフラー音の咆吼などとは無縁。
ルルルー
という抑えられた機関音で加速していきます。V6/3500ccは充分パワフルなはずが、そう感じさせない。踏んだ分だけ加速はするもの
パワー感はなくスムーズ感が全面に出てきます。
高速走行でも風切音よりもロードノイズの方が大きく、室内は後ろであくびしてもわかるぐらい静かです。
ああ、これはサルーンなのね…
なぜか納得。
形はSUVでもRXは「レクサス」なんです。
このクルマに求められるのは
ラグジュアリーであって、そこに4WDの走破性を足したものなんだということが体感できました。快適に移動するための空間を提供するのがサルーンの基本なので、
RXもレクサスの一員として王道を行っている訳です。
スカイラインでさえSUV化する時代ですから、フォレスターを先駆けとするデザインコンセプトとしてクロスオーバーなるジャンルがマーケットに形成されたと見るべきなんでしょうね。そこでCCVの走破性を引き合いにだすのは野暮というものです。
わずかな試乗でRXをどうこう言うことは出来ないのですが、
まぎれもなくサルーン並の乗り心地
でありました。
FFらしさは試乗程度では全然わかりませんし、4WDにも切り替わってないようです。普通に乗っているとエコモードに入ったままで、静かに走って静かに停まりますネ。形はSUVですが快適な移動空間としての出来はセダンと変わりません。
ブレーキは初期タッチが強めに効くタイプ、パワステは軽目ですが過剰に感じるほどの不自然なアシストではありません。
乗り心地が良くて、目線が高くて運転しやすい。1
9インチとは思えない滑らかさ。
サスストロークも大きい割にきれいに収束するので不快感なし。
ダンパーが上手く効いてるようです。
エンジンの振動など皆無。
ブッシュなんかも気を使ってつくられている感じでした。
普通すぎて何もわからん
というのが正直な印象です。
ドライバーに
主張や押付けをしないように躾けられている感じを持ちました。
ちなみに「レクサス」を
トヨタ車の焼き直しでぼったくり
という意見がありますが、自分はそうは思いません。
車単体で見れば「見えるところだけ綺麗にして、高い値段をつけた」なんて考えもあるでしょうが、
レクサスの最大の魅力はサポート体制にあると思っています。文字通り、至れり尽くせりの充実サポートです。メルセデス・ケアもサービスフリーウェイも一蹴です。圧倒的な内容でこれこそトヨタでなければ不可能なことだろうとな、と感心しました。
日本で乗るからこそ世界最高のサポートを享受できる
GPSを駆使した数々のサポートに値段をつける人なら「レクサス価格」は高いと感じないでしょう。
5年のサポートサービス期間を1日あたり100円として180万、オプションで30万ほど入ってますので、引き算するとベースグレードで400万ー450万です。
あとは[
L]に幾らつけるかですが、家族を乗せるには一番安心できる車であることは確かですョ。
(クルマとしての魅力はまた別ですがねぇ…)
競合車はX3とQ5、MLといったところでしょうが、方向性が違うので値段以外に競合する要素があるのかな?と思いました。
もし、この中で迷うという人なら
RXにしたほうが幸せになれる
と思います。
Posted at 2009/06/03 18:21:38 | |
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