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クルマの運転の魅力に獲り憑くかれて20年、真剣に勉強し始めて14年!ダートラメインに転向して2年!
今年は、ドライビングについては大きな気づきを得て
シリーズチャンピオン獲得の年となりました。
このブログ(前編)でお約束した
運転上達10の気づきです(^^
1.力の向きと大きさの管理に意識を集中するようになった。
以前は「クルマの向き」をどうするかに神経を使っていたんですけど、今は、「力の向きと大きさ」だけを意識するようになりました。どの位置でどのGが出ていたら理想なのか、もの凄く鮮明にイメージしながら走ってます。
極端な話、Gの大きささえ目減りしないのなら、減速区間はクルマが反対を向いていてもイイ・・・ってくらい。(実際に反対向いてたら目減りする可能性が高いけどw)
ダートラは抵抗さえ積極動作の「減速G入力」に活かせる。最初はこれに戸惑いましたが、ひとたび入力と結果の関係について感覚が身についてしまえば、クルマの向き・抵抗もGコントロールの道具。進入速度の管理と併せ、ライン取り選択の自由度が格段に向上しました。
(昔からご指導いただいていたコトなのですが、「感じ取り方」をだいぶ勘違いしていたことに気づいたのです。向きに惑わされないコントロールについては、いまから4年位前に、某2012全日本チャンピオンS氏からトレーニングを受けてましたが、本当に自分のモノになったといえるのは最近です(^^;)深い!)
2.動いてからの大胆な入力よりも、動かし始める瞬間の微細さ・繊細さこそが、連続してコントロールを掴み続ける肝だと心底わかった。
アクセルコントロール、ステアコントロールについての気づきは
「クルマの動かし方を知る勉強会」をご覧ください。この日の勉強会で飛躍的に自己成長しました。(某O先輩(元全日本ドライバー))のアドバイスにピーン!!とキタのです(^^ 本当に良い体験をし大切な気づきを得ました。
(昔からご指導いただいていたコトなのですが、これほどまでに感度よく自分が体感できたことはなかった。アタマの中の理論的イメージと実動がピタっ!と一致した瞬間。)
3.視覚的なコースの形状に惑わされず、実際に歩いて確認した「有効な路面を繋ぐコースの形・幅」をイメージしてライン取りを考えるようになった。
幅が広いコースでも、実際に走って良い路面は以外にも狭いんです。しかも路面の浮き砂利のハケ具合によって刻々と変化します。
以前は、視覚的なコース形状(いわゆるコース図)から舗装競技のように走るべき理想のラインを置いて、走れないところを避けるように実走行ラインを変えていたのだけど、
今は、慣熟歩行から、その日の「本当のコースの形」が鮮明にイメージできるようになりました。だからたとえ同じ会場(ダートラ場)であっても、都度、違うコース図を頭に描いてます。弾力性のある1本のワイヤーでスタートからゴールまでを描くイメージ。そしてどこか1箇所をいじると全体の線が影響を受けますがトータルの最大値は保たれるのです。そんな変幻自在かつ1つしかない(意味通じますかねぇ?)ライン取りがダートラの楽しさかも。
(昔からご指導いただいていたコトなのですが、見極める目がなかった。初めてダートラの練習会に参加した頃、地区戦U選手から一番初めに教わったことです。)
4.ダートラ競技は、常に予知と予測補正の連続で、その予測精度を競う競技なのかな?と思うようになった。
「今起こっている状態」は、だいぶ手前に行った自分の操作の結果。だから起こってから反応して対処しているのでは、良いタイムは望めない。
それよりは、「これから先に対して」今、どうクルマを導き始めるか。スタートからゴールまで、常に予知操作で繋がり続けるのがダートラの楽しさかな・・・なんて思っています。
先に見える路面は、必ずしも慣熟歩行のときと同じではない。常に視覚から得られる先の路面の状況を判断して、通りたいところを通すように、かなり手前から連続してライン補正していく。
厳密には舗装でも同じなのでしょうけど、ダートは予測区間の距離と時間軸が長い。
ゴルフでカップインを狙うみたいなコントロールの連続・・・といいますか(ゴルフ大嫌いですけどw)。だから走り終えた後、なんとも清清しい「スカっ!」とした充実感があるんでしょうか。みんな明るいですよね。雰囲気も。
(昔からダートラ特有の「楽しさ」「充実感」の事は聞いてましたが、最近特に、この楽しさを味わうようになりました。)
5.ウェット・ドライ・スーパードライ。タイヤの種類によってこんなにも性質が異なることに驚き感動。摩擦円は真円じゃなかった(^^
物事を理解するために整理された「概念」は、理論を理解するためにわかりやすく示した「モデル」であって、実際は様々な要素が作用してもっと複雑なモノなのです。
自分で概念の殻をつくって、自分が理解している範囲に現実を収めて理解しようとしていたからいけなかった。概念に支配されて現実が理解できなくなったら本末転倒。知識の引き出しは適切に目的に沿って使わなきゃね(^^;)
ダートラ始めたら目から鱗の現象がたくさんありました。
・ タイヤが空転してからも一定の範囲まではGが増す。
・ レブに当たってからも僅かながら加速が続く時間がある。
・ ウェットタイヤの縦Gと横Gのあの格差はいったいなんだ??w
・ ドライタイヤとスーパードライタイヤでは、こんなにも転がり抵抗が違うものなのか。
・ 空気圧によって、こんなにもタイヤの表情が変わってしまうのか。
舗装ではタイヤの評価って、非常に繊細な感覚を要求し、一般的にはわかりにくいものですが、ダートラは、「ハッキリ」と格差があるタイヤを、路面状況との組み合わせから、選択します。タイヤ選択を誤ると上位入賞の可能性が大きく目減りしたりします。
慣熟歩行では、路面の状況からどういうライン取りで、どのようにしてタイヤグリップを活かすかを、考え抜いて(エンジン回転も考慮)、スタートからゴールまでの路面とタイヤ特性によるプラス・マイナス要因を考慮したトータルで「最適解」のタイヤを選択して勝負に臨む。これが実に楽しいのです(^^
(昔からご指導いただいていたコトなのですが、意味を心底理解したのは今年。地区戦本番前夜、酒を呑んでいるときに、自分の主観で御託を並べる私に、地区戦T大先輩が「実際、加速してんのか?」「もっとシンプルに考えればわかることだろ」と絡んでアドバイスいただいて、ハッと気付きました。 全日本と地区戦を掛け持ちしている強靭なK選手からは、タイヤの空気圧について私が悩んだ時、実に単純明快にわかりやすくアドバイスをいただいてます。)
6.集中力を高める・・・とはどういうことなのか、具体的にわかったら、それを造る方法もわかった。
私の場合、良い集中力が引き出せている時というのは
、スタートでクラッチを繋ぐ瞬間「意識が視界の奥深くにあって」「もの凄く楽しい期待感がある」状態のようです。
これまで、「集中する」ってことと、「緊張に押しつぶされる」ということの境目がよくわかってなかった。どちらかというと、「自分を追い込む」ことを「集中だ」と勘違いしてました。
良い集中力の状態が何なのかが具体的にわかったら、その「造り方(心のコントロール)」もわかってきた。うまくいくかは別としてw
(十数年前、私達素人組の間では、「全日本戦の直前2週間はジャマしないように気をつけろ!」的なしきたりがありましたが、本番直前は、集中力をコントロールする上で、とても大切な時間であることを実感して理解できました。)
7.大切な真髄を教わっても、結局は「自分で気づく」を体験しなければ、本当の理解には到達できないことがよくわかった。
「アタマで理解すること」と「実践できること」は、似ているようで質的深さに大きな格差があるのだと思うようになりました。「理解してるけど実践できない状態」は、理解のどこかに誤り・欠如があることを自分の体験から感じました。
他者から聞いただけの知識は「仮説」に過ぎず、自身が「検証」して、自分自身が1から組み立てて同じ結論を自分で発見し、理解に辿り着くまでは、本当の意味で血や肉になっていないことがわかった。
これは大きな気づき。
また、これはその人の性質(資質・性格・視野・経験値)によって目的から入った方がよい場合と手段から入った方がよい場合がありそうかな?と思うようになりました。
(昔からご指導いただいていたコトなのですが、自分で実現できたとき、「あー!、アレはそういう意味だったのか!!」と、ご指導の真意、教えていただいたことの深さに、あらためて感動する場面が多々ありました(^^; 教えてくれた方がどんな思いで自分を見ていたかも・・・)
8.今年、私が気づいたことは、すべて過去に師匠・先輩方からアドバイスいただいていたことだと気付いた(^^;)
師匠、関係者の皆様方に謝罪会見を開きたい気分です(^-^;
(私は本当に恵まれた環境に居るので、これで成長しなければバチがあたる。。。)
9.うちのクルマは、実はそんなに遅くないことがわかったw
クルマを疑う前に、まず、自分の操縦にのりしろが無いか考えねばね(^-^; 私の場合はタイム差の殆どの原因が私の運転にあった。
(15インチ仕様だから遅い・・・ MIVECがうまく作動しないから遅い・・・ それ以前にもっともーっと大きなのりしろがドライバーにあった(^^; )
10.クルマの操縦って、なんて奥が深くて楽しいのだろう!!ますます面白く、興味津々になった!!
知れば知るほど、自分が知っている領域の小ささに気づき、全体像だと思っていたことが、実は、ほんの入り口の部分だった・・・と気づくのでした。だからドライビングの追究は面白い!!
(自分が理解するほど謙虚になります。わかっていないうちは、知ったことをスグ他者に教えたくなるけど、深層を理解してくると、人に正しく教えることはとても難しく思えます。 「他者の悩みに共感して一緒に解決策を考える」ことならできるぞ!経験者としてw。)
以上
、2013JAF関東ダートトライアル選手権シリーズ 全10戦 参戦で得たことの報告でした(^^)
勉強し始めてから十数年経ちましたけど、今年はようやくワンノッチクリアできた気がします。そして次のステージの始まりだぁ~(^^ 一生涯の修行です!
こんな風に、週末を「人間らしく」思いっきり感動できる気持ちにスイッチできることは、ビジネスでの自分の役割をしっかり果たしていく上でも、とても役に立っています。マネージメントは人の心を動かし自発的にたどり着かせる仕事ですからね(^^)人として忘れちゃいけない大切なことを沢山思い出させてくれる。
それに、ダートラは、雰囲気がとても明るくてイイですね!!イイひとばっかりだ(^^)
日本の運転免許教育(教習所)では教えてくれない大切なこと
クルマの運転は、免許取得前に教習所で学びますが、
安全にクルマを走らせるために必ず付き合わなきゃいけない「物理の法則」については、「スピードを出してはいけない」「速度を落とす」という、「クルマを走らせない方向」で
フタをする教育しか得られないのが現実です。
ありとあらゆる大数の人を対象に統計的に事故を起こさせないためには、
難しい本質を教えずに「飛ばさせない(道具を使わせない)」ことを教育するのは、合理的なのかもしれません。クルマを利用しない人にとっては、これで充分です。
しかし、実際にクルマの性能をそれなりに活かして(雨の日も雪の日も法定速度で走らせて)生活をしていく人にとっては、
安全にスムーズに走らせるために必要な、最低限の
物理現象の理解は必要。
まして、サーキット走行やクローズドコースで、ハイスピードドライビングを楽しむ人にとっては、クルマにかかる様々な力(特に「慣性」)を理解して、導き活かす技術は必須だと思います。
そして、これを習得するためには、
自ら求めていくしかありません。
ダートラは、クルマを動かすためにドライバーが管理しなければならない要素を、わかりやすく(大きく)感じ、必要な技術を習得・向上するキッカケをたくさん与えてくれるステージだと思います。
運転が好きな人には、ぜひ、ダートラを経験してみることを、私自身の経験からおススメします!
ハシルヨロコビ って、こういうことなんだろな。楽しいョ!
さて、こんな文字だらけのブログを最後まで読んだアナタ! 相当、運転が好きですね!ダートラやりませんか?(笑)