e-manage ultimate 取り付け その2
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前回の記事でE36 318ti M44エンジンにeマネを燃料補正でのみ使う取り付けをしましたが、今回は点火補正も含めて配線をしていきます。
また、前回の記事で書いたようにeマネはM44のクランク角センサーに対応していません。
M42とM44のクランクパルスプレートの歯数は60-2枚で、eマネのパラメーターの車種にはこれに該当する歯数のクランクバルスプレートを持つものがないため設定できません。
eマネの設定を片っ端から選んでみて動きませんでした。
さらに、片っ端からヤフオクでクランクシャフトの画像を漁りまくって確認しましたが、どの車種でも60-2枚のものは見つけられませんでした。
なので、どうにかしてeマネが読み取ることのできるクランクパルスプレートをM44にこさえなければなりません。
それに加えM44のDMEはイグナイター内蔵タイプです。
eマネにはイグナイターが入っていないので、DMEから点火信号を貰ってくるのはいいものの、eマネから点火コイルまでの間にどこかで別途イグナイターを噛ませなければなりません。
カプチーノなどは純正ECUのイグナイターをそのまま使うことが多いようですね。
DMEから点火信号を持ってくるにあたり、基盤から信号線を引っ張ってこなければなりません。
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イグナイターは日産のS14系のパワトラを持ってくることにしました。
パワトラのカプラーは定番の、
·住友電装090型62防水シリーズEタイプ4極Fコネクタ
·住友電装090型62防水シリーズEタイプ5極Fコネクタ
を使いました。
パワトラ本体の矢印の向き側にコイルが付きます。
3
クランクパルスプレートですが、今回はトヨタ系の36-2枚を採用しました。
困ったときは安心と信頼のトヨタです。
問題はどうやって設置するか。
色々考えましたが、クランクプーリーについているエアコンベルトプーリーに溝を作って、それをトヨタ用センサーに読ませることで対応することにしました。
ということで現物切削。
溝の形状はAE86などの社外クランクプーリーを参考にしました。
削り過ぎるとエアコンベルトの耐久性に難がありそうだったので、V溝に影響が出ない程度の深さにしておきました。
4
また、クランク角センサーを取り付けるステー……というかブラケットですね、これも製作しなければなりません。
今回切削で作りましたが、この形状だとほとんど切り粉でゴミになってしまうので、普通にプレス機と溶接で作った方が賢かった思います。
センサーとのクリアランスは1mm〜1.5mmとしました。
最終的に使用したセンサーはパッソのカム角センサーで、2ピンのタイプでした。
(品番:90919-05024)
画像のセンサーはレクサス等の3ピンタイプで、うまく動かすことができませんでした。
増設したクランク角センサーの信号側をeマネのクランク角入力に、センサーのアースはボディに落とせばOKです。
eマネはこのクランク角センサーからの信号だけで回転数を認識できるので、前回の燃料補正のみの運用時に繋げた回転信号は切断しました。
動きとしては、あくまで純正DMEは純正のクランク角センサーで動き、eマネはこの増設したクランク角センサーからの角度を読んで、その値に相対的に補正をかけるという感じになります。
増設されたクランク角センサーはクランク軸と同期さえしていればどの角度でついていても問題ないです。
絶対値は常にDMEが決めてくれるので、eマネ側からするとBTDC何度で入ってきたということになっても、それに補正値をかけて出力する値は変わらないということですね。
困るのはロガーの点火時期表示ですが、黒マネにはロガーの角度オフセット機能がついているので、DME診断機などで点火時期をストリーミングしながら同じ値に校正すれば大丈夫です。
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DMEの加工はこんな感じです。
6発用と共通なのか、トランジスタが6つあるので、そのうちの4つがそれぞれ1〜4番シリンダー用のイグナイターとなっています。
詳しい位置などは書きませんが、DMEからコイルへ行く配線の色はクランクプーリー側から
1番(白色)
2番(水色)
3番(赤色)
4番(黄色)
でした。
あとは基板上で導通取っていけばトランジスタの位置が調べられます。
M44の点火順序は標準通り1-3-4-2ですので、eマネの点火CH1〜CH4の接続は
CH1:1番
CH2:3番
CH3:4番
CH4:2番
となります。
あくまで点火順序に沿っての結線となるので、この点注意が必要です。
ここで注意点ですが、DMEがカムポジションセンサーのエラーを吐いている場合、この車は同時点火で制御されるようにプログラムされているらしく、このエラーを消さないことにはeマネでの制御は絶対にできません。
単純な同時点火で動いてくれればいいのですが、同時点火と独立点火を行ったり来たりすることがあるらしく、これに対応する設定がeマネ側に無いためです。
(同時点火の配線をしてエンジンを切るまで問題なく動いていたが、再始動時にDMEが独立点火の制御をしようとしてeマネ側が、「点火信号の順序が違うよ」とエラーを吐き再始動できず不動になるなど)
eマネを4連にして1気筒1個で動かせば出来ますがフルコンが買えてしまいます。
また、カムポジションセンサーをカプラーから引っこ抜いての動作を確認したのですが、その場合は完全に同時点火で動くことが確認できました。
しかし、DMEがセーフモードに入り高負荷時の点火時期を遅角をします。
さらにノックセンサーによる点火リタード制御が無効になってしまいます。
素直に直しましょう。
ちなみに前回記事でも書きましたが、M44のカムポジションセンサーの信号線をeマネのカム角センサー入力端子に分岐させて接続した場合、DME側が何故かエラーを吐きます。
eマネにカム角センサーは繋がなくても動くので絶対に接続しないようにしましょう。
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パラメーター設定はこんな感じです。
ちなみにこのeマネのソフトウェアですが、要所要所にバグが散りばめられていて、特によく発生するのが、『eマネと通信したあとにものすごいアイドリングが不安定になる』または『ロガーの点火時期がバグる』です。
タイミングが謎ですが、なんかしらパラメーターをいじったり、本体にデータを送信したタイミングで発生することが多いです。
発生した場合は、
一旦エンジンを切る
↓
キーオンでパソコンとリアルタイム通信をしている状態で、パラメーター設定の『点火』項目の中の『Pull-UP』のチェックボックスをON
↓
OK
↓
パラメーター設定をもう一度開き、さっき入れた『Pull-UP』を外す
↓
OK
これでだいたい普通に動くようになります。
ろくでもないですね。
これでようやくメカチューンのお膳立てが済んだので、次のステップに進みましょう。
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参考までに純正点火時期はこんな感じ。
↗スロットル開度、↖回転数、↑点火時期(BTDC)です。
全開時に最大BTDC27度とびっくりするくらい進角してます。
純正カムだと高回転時は吸気制限がかかったようになってて負荷が軽くなってるんでしょうか。
まさか320を超えないためにわざと……?
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