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これ、正式にはシェヴォレイ・PPVと申します。PPVはポリース・パトロール・ヴィヘコルの略で所謂、以前沢山使われていたカプリースの警察版、９C1の後釜ですね。

後輪駆動、エンジンは６リッターのコーヴェットエンジンが載っており勿論、早いです。

しかしこの車、我が国に来ると、弱点があります。

元を正せばこのくるま、カンガルー、ワルツイング・マテイルダ、クワンタス航空の南半球、オーストラリヤで生産されていたホールデン・カプリースの北米版なのです。と、言う事はサウス・オーストラリヤで製造された輸入車です。

以前本当のフルサイズ車を失った米GMは、フルサイズ車の需要が高かった中東で、Bボデイー車の代わりにこのホールデンをシェヴォレイ・カプリースとして売っていて、ぼくもクウェートなんかで結構乗せてもらいました。

我が国の連邦政府及び地方自治体は、人民から徴収した税金で購入するものに厳しい規則があり、自治体により車両などは自国製のものじゃないとダメ、と言う決まりが結構あり、お陰でこのシェヴォレイは余り普及しませんでした。

その上本家のホールデンがオーストラリヤ自国での車両製造から去年の秋に撤退したので、根も葉もありません。よってPPVは2017年在庫が最後でした。

現在は高速追跡でもSUV型車両の性能が向上したのでそっちの方が好まれているみたいです。

現在残っているシェヴォレイのセダン型警察車両はマリブーに膨らし粉を入れた様なインパーラをその名も "インパーラ自治体" と言って売ってはいますが、一般車両のフリート版くらいに考えておいた方が良いでしょう。

PPVは警察車両とは言っても中古車から新古車まで流通していて、一般市民でも探せば簡単に購入できます。

フォード、ホールデンGM、トヨタ、日産、これでオーストラリヤから全ての自動車製造業が撤退したことになり、寂しいですね。。。。