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2020年10月06日 イイね!

そうだ、四輪操舵

そうだ、四輪操舵




あっと言う間に中秋節も終わり、今年はこの様な現状なので満月を見ながら提灯下げて歩く訳でも無し、月餅も譲渡せず物足りない秋の始まりでした。

大体毎年この時期になると、運送貨物業は収穫感謝祭、クリスマス、西暦新年の祝日をまとめてピークシーズンと呼び忙しくなります。収穫感謝祭直後に黒い金曜日と言うクリスマスプレゼントの安売り日が有名ですが、その頃に贈答品などの商品を店頭に並べるには商品の流通が今頃から始めなければならず、香港、上海などからの増便がワンやワンやと出るのが慣しですが、今年は一体どうなる事やら。まあ、店舗に出向かず、巷はなんでも電網で注文して郵便で受け取る時代、航空貨物は案外また忙しくなるかも知れません。

ぼくが飛んでいた時分、古いヒコーキは荷物満載にすると最大離陸重量に引っかかって燃料満タンにできないので大抵、札幌新千歳、名古屋のセントレア、以前は極東ロシヤのハヴァロスクかどっかで燃料補給した後、経由地のアラスカ州はアンカレッジまで飛ぶのですが、洋上で万が一、エンジンがぶっ壊れた際、一番最寄りの空港に降りる事を想定して飛行計画を出すことが義務付けられているのですが、その一つがアラスカ州アリューシャン列島端漁業の村、コールドベイでした。但しあそこも難癖があって、滑走路長は十分長く、滑走路の構造も747の重量を支えられる強度を持っていたのですが、滑走路の幅がチト狭く、まあ、法律上では問題ないのですがいざ、横風時に降りなければならない時は結構恐ろしい場所で、着陸後、滑走路端で180度転回して駐機場に行くのですが、747の後方操舵装置、そうです、747は首輪が片方70度まで操舵するのですが、一番うしろの2脚、胴体から生えているのでボデーギヤと呼びます(もう二本は翼から生えているのでウィングギヤー)が地上で急旋回時にタイヤを横から擦るので首輪が20度以上左右に切るとボデーギヤーは逆相位で回り、最大13度左右に操舵してくれます。これは低速時誘導路で使うだけの機構なので、旧型は頭上に電源を入れるスイッチがあり、新型は時速20ノット以下になると自動的に作動します。このボデーギヤの操舵が壊れていても一応出発は出来るんですが、万が一、コールドベイに緊急で着陸した場合、180度地上で回転できる幅が通常の153フィートより大幅に増加し、170フィートになるので事実上、コールドベイには降りらず、他の、もっと遠いい所を緊急着陸場所として選ばなければならず、当然その分要搭載燃料も増えるので、結果として有償貨物を減らさなけらばならず、難儀難儀で整備と運行管理でヤンやヤンやの揉め事になるのでした。。。(経験者は語る)。

一番後ろ、胴体から生えている二脚がボデーギヤ。逆相位に操舵します。


ボデーギヤ(向かって左)はウィングギヤよりかなり後方にあるのが判ります。



旧型は頭上のこのスイッチでボデーギヤの電源を入れます。



その四輪操舵、2002年から将軍様の傘下、デルファイ電気部門がクワドラステアと言う商標でC/K型のトラック(とサバーバン)に採用した事がありました。これは後車軸に取り付けられた操舵ラックを電動のピニオンで駆動し、最大15度まで操舵され、運転台のスイッチにより、通常操舵、四輪操舵と牽引操舵に切り替えられ、四輪操舵時は舵取角度、よーセンサー、速度センサーなどの信号を演算し、同相違、逆相違と自動的に切り替わり、劇的な小回りが可能になった他、牽引時の横風、後退が非常に簡単になる、大型のC/Kシリーズには鬼に金棒の頗る良い仕掛けだったのですが、注文装備時の価格がなんと60万円!余にも高額過ぎて次第に値段は下がりましたが、結局3年間で16,500台だけ売ってやめちゃったんですが、ぼくの昔の上司がこの、GMCのKシリーズ高級版のデナーリに乗っておりこのクアドラステアが付いていて随分運転させてもらいましたが、もうどうなっちゃったのかしらと言うぐらいあのバカでかい図体の車両がくるっと回り慣れると面白い程愉快に操れるのを経験させてもらいました。残念なことに彼の車両、数年前、テキサス州ラボックの高速道路で鹿と衝突し全損扱いで手放しました。先日、古着屋に面白いものは無いかと行く途中、ふと見るとアリ、GMCのデナーリ、それも四輪操舵の珍しい奴、おまけに上司が以前乗っていたのと同色の個体が路上駐車しているではありませんか!この珍しいクワドラステアその上彼のと全く同じ色と仕様。珍しい事もあるもんじゃ、と写真を撮っておいたのですが、それから数日後。比嘉さんのお味噌工場の横を走っていたら、あきさみよー、これまたGMCのデナーリ、四輪操舵仕様、おまけに同じ色のがほぼ廃車で放置されているではありませんか!この狭い島の中で同色、同仕様の珍しい車両を二回も目撃するなんて。。。因みにこのクワドラステア車、なんでも本格的なオフロードを走る連中が狭い林道やら悪路でスイスイ走れるとの事で最近は中古車市場でも高価な値段が付いているとか。場所があったらこの二台買い取って再生したいですな〜。。。

古着屋の近くに止まっていたデナーリ。


後輪が恐ろしい角度で切れる。


比嘉さん工場の近くに放置されていたデナーリ。


もと上司が長い間愛用していたGMCのデナーリ。


今日のそっくりさん。コスモはあの飾り窓を死守している所がエライ。
Posted at 2020/10/07 16:58:06 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記

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