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2020年10月11日 イイね!

再度、スチュードベーカーとメルセデス。

再度、スチュードベーカーとメルセデス。





また同じネタですいません、ご辛抱願いたく。

中年も後半に達しますと、何故か周りの連中が急激に若くなり、どうも話の噛み合いが上手くいかないと、君らは知らないだろうが昔はああだったんだよ、こうだったんだよと直ぐ、昔話に走る自分が情けなくなるんですが、全て機械的に油圧で制御していたシトロエンや、技術者が完全支配していた昔のメルセデス・ベンツやらを知っている者には、今の同ブランドが時代の要求とは言え、昔の栄光とは程遠い自動車になってしまったのが残念です。でも若い人達はその昔を知りませんから、それはそれで良いのかもしれません。。。

その技術屋が先頭を斬っていた昔のメルセデス、異様な特許の一つで扉のラッチがありました。これは扉側に円錐形の金具があり扉を閉めると車体側に付けられている穴にぴったり入り締め付けるもので、車体自重数倍の重量に耐えられ、きっちりと円錐形の形通り360度締め付けるので上下左右の、何と表現して良いのか、食い下がり力がただ事ではなく、鋳鉄のヒンジとも相まって、上手に調節された建て付けの良い昔のメルセデスの扉は何とも表現し難い重圧な感じで開閉したものです。それもW201型辺りから円錐形からウェッジ型に変更され、最近のラッチは何の変哲も無い物にかわっちゃいましたが、こう言う所に頑固たるまで妥協しなかったのが昔のメルセデスでした。

インデイアナ州サウスベンド市にあったスチュードベーカー社、最後のイメージアップを目論見、無い金出して作ったのが高利益をもたらす実用車ではなく、高価な四座のグランドツアラー、アヴァンテイでした。倒産寸前にこれまた非現実的なSMを出したシトロエンと似ています。レイモンド・ロウイーのデザインは豪華絢爛かつ趣味の良い控えめな内装から、繊維補強樹脂で作られた車体外板と、画期的な自動車ではありましたが、当然会社の経営には何の足しにもならず、程なくして会社は倒産。でもアヴァンテイは地元のデイーラーが製造施設全てを買取り、コツコツと長年製造販売が続いていました。そのアヴァンテイ、面白いのは扉のラッチに、このメルセデス特許の円錐形のラッチを使っている事です。何回か書きましたが、当時、スチュードベーカーは高級車パッカードと共にメルセデス・ベンツの合衆国での販売代理店をしており、その関係からかもしれませんが、アヴァンテイの扉はメルセデスと同じラッチでした。しかしそれも経費節約だったのか、1970年代に入ると普通のつまらないラッチ構造に変更になっちゃいました。。。

これがその円錐形のピンが絡む扉ラッチの特許。


特に古い個体で、微調整が完璧だと、絶妙な扉の閉まる感覚を味わえました。


確か最後にこの円錐形のラッチを使ったのはW126じゃなかったかしら。。。


アヴァンテイの宣伝広告にもこの扉のラッチは表記されていました。


アヴァンテイに使われていたメルセデスの扉ラッチ。


後日、経費削減で、そのオリジナルの扉ラッチを隠すプレートで塞がれた下には変更後の普通のラッチ。確か1974年辺りの変更だったかな。。。。


威風堂々ですね。これには安全性を追求した熱意の上に醸し出されたから出せる物でした。当時の宣伝で印象に残っているのが、240型かなんかで、様々な外装の色を表示して、この色が一番事故率が調査結果低い事が判明したのでお勧めする!と、1970年初頭はオレンジ色の欧州車、特にメルセデスが売れました。もう一つ、300型で運転台から見た際、360度水平の死角は何度あり、外部への視認性が向上すれば向上する程運転し易くなるだけでなく、脈拍は下がり疲労も軽度されより安全につながるのですと長々解説が出ていました。それが今じゃワザと後方視界を狭めてセンサーやらの警報に頼り、以前の哲学とは全く逆方向の企業思念で。。。。あっ、やめておきましょう。中年の遠吠え、ごめんなさい。所で背後のヒコーキは短胴型のボーイング727型機。中央エンジン空気取り入れ口が楕円形なので直ぐわかります。(長胴型はそれが真円型)翼内側の前縁クルーガーフラップがだらりと垂れていないのは油圧のAシステムに圧力がかかっている証拠。。。なので変ですねえ。まあエンジン停止して20分くらいはまだ圧力が残っているのでこう写ったのかもしれませんが。。。。(エンジン停止後しばらくするとクルーガーフラップはだらーっと垂れ下がってくる)


この頃のメルセデスは豪華さには程遠く、アポストレーは無愛想な硬い黒いヴァイナルや革だったり、機能一点張りの計器盤だったり、なのでこう言う宣伝を理解できる顧客にとっては幾ら払っても価値のある自動車だったんですね。。。


日本版は丁寧に日本語に訳しているのが凄いです。。。


ライセンスプレートで判る通り、1970年型何でしょうね、280SE。一時期この車体に4,500ccのV8エンジンを積んだ奴がありましたが、あれはとてもバランスが取れていただけではなく力がとてもあり非常に我が国に適した車種でした。


スチュードベーカー・ラークのステーションワゴン。荷室の屋根が開くのが面白いですね。


ずーっと後になってGMCのエンヴォイも同じ構想。でもラークもエンヴォイも売れなかった。。。


スチュードベーカー最後のワゴネアの荷室天井も開きましたが、テールゲートによじ昇る際に便利な展開式の足踏みが何とも便利そう。。。
Posted at 2020/10/12 16:39:03 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

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