あっという間に10月です。
やっと日本政府の渡航規制が緩和されるので、今月末にほぼ3年ぶりに東京と沖縄です。と言っても観光に行く訳でもなく、色々用事を済ませるのが目的なので大忙しになりそうです。
那覇に帰るのは大抵遅い便で、何時も使う宿の交通の利便性が余り良くなく、チェックイン門限追う為、たまにタクシを使いますが、那覇市はタクシー料金が意外と安めなので助かります。タクシーに乗ると、運ちゃんとユンタクするのが樂しみで、相手も此方が観光客じゃ無いと分かると堰を切ったように色々な情報を教えてくれます。あの古いニッサン・クルーがバリバリの現役で走っているのも驚きですが矢張り、トヨタの(クラウン)コンフォートが評判いいですね。香港で何時もお世話になるこの箱型車(死語?)、数年前までロングホイールベースとショートホイールベース、長さが2種類あるのを知りませんでした。5人乗りと6人乗りの違いなんですね。
長胴と短胴、前照灯横の車幅灯の色がオレンジか透明かで判るらしい。。。
そう、一昔前までは前席ベンチシートってごく普通に見かけられ、お墓参りに家族で行った際、帰りのにわか雨でタクシーをやっと拾い前の座席にぎゅうぎゅう詰め込まれ電車の駅まで乗せていってもらったもんでした。そのベンチシート、最近北米でもめっきり見なくなったと思えば、今では殆ど全滅。昔の自動車は納車までの時間を覚悟すれば星の数ほどあるオプション注文装備を選べて自分だけの仕様を作る事は朝飯前だったのですが、現在それが出来るのはピックアップトラックやらの専門商業車だけになっちゃって、その ”職業車” でも近頃はベンチシートも既に選べず、その代わり、40/20/40 と呼ばれる、一応3人並んで乗れるセパレートシートしか選べません。この数字は座面の横幅の比率を意味していて、中央座席は普通、幅広の背もたれを前に倒し大きめの机、肘掛けなどに使い、3人乗せるときは背もたれを元に戻して座席として使うと言う物で、足を置く場所が必要になるので中央のフロアコンソールがありません。
最近のピックアップトラックは専門職仕様に限って3人、横に乗れる仕様が選べます。
でも殆どはこの状態で中央席倒して、2座で使われてます。
当時、6人乗りと言う言葉は大型車、または室内の広い車両だと言う事を意味してました。一般的に言って6座のベンチシート車はミッドサイズが最低限。だからコムパクト車が6人乗れると宣伝すると室内の広さ、結構説得力はあったみたいです。これはカワユイ初期型のフォード・ファルコン。
安くて6人乗りの大型車、でもミッドサイズのトリーノ。6人乗りが強調されてます
最後に6人乗りのセダーン車があったのが、2年前に生産終了されたシェヴォレイのフルサイズ車のインパーラ。でもその頃の6人乗り車にはベンチシートはもはや無く、スプリットシートとでも言いましょうか、上記のピックアップトラックと同じような形式で、一応中央席に座席ベルトはありますし、衝突時のエヤバッグ展開も配慮されて設計はされていますが、ぼくに言わせればありゃ余り6人乗りの資格はあったとは思えません。
ベンチシートと言えば矢張り廉価車に付いてたアレです。座面も背面も一体なので、ぼくのようなチビがペダルに足を合わせると横に乗る同乗者は膝が大変ですが(最近のペダルが電動で前後に調整できる車種はデージ具合がいい)それより一つ格の上がった、スプリットベンチシートはデカダン過ぎていけません。一時期はエヤバッグの装備義務でベンチシートが無くなったのかと思えばそうでもなく、今じゃ4人以上人を動かすならほぼ確実に小型の三列席のSUV車が使われるようです。なんか寂しい世の中ですなあ。。。
これですよ、コレ。背もたれと座面一体の。これが最後まで用意されたのは多分シェヴォレイのフルサイズだけだったんじゃ無いでしょうか。他社のフルサイズ車が廉価版を見捨てて豪華仕様に突っ走ったも、シェヴォレイは庶民仕様を忘れませんでした。でもフルサイズとなると廉価版でも結構な値段だったので、個人は豪華版、廉価版は社用車や公民需要が主でしたがね。宇宙船みたいなカッコになった1991年からはスプリットベンチシートとセパレートシートだけに。残念。
シェヴォレイのフルサイズも主役は豪華仕様に傾き、1987年から初めて、革座席表面のブロウハムが始まり、後扉の半分をランダウ・トップで飾る当時の流行りが現れてます。
GM内でも革内装って結構最近に始まった事で、シェヴォレイは特殊なコーヴェットに以前からありましたが、ピックアップトラックも革内装は90年代中旬から。今じゃ珍しくも何でもありませんが。
これが最後の6座車、2020年に生産終了したシェヴォレイ・インパーラ。
フォードは2011年に生産終了したクラウン・ヴィクトリアが最後。これでも前席3人分のシートベルトは装備。でも背もたれは肘掛けを大きくした程度で事実上、3人乗れたか乗れなかったかは。。。ちゃんとダッシュボードは下側が左右に平らで中央席の事を配慮してあります。
フォードもミッドサイズのタウラスとかフェアモントにも6人乗りベンチシート仕様はありましたが、フルサイズのLTDの方がこれを選ぶ人が遥かに多かったはずです。クラウン・ヴィクトリアはLTDの豪華仕様の名称で、1992年に流線形にモデルチェンジした後、LTDの名前が落とされ単に、フォード・クラウンヴィクトリアになりました。そのLTD、本当の背もたれと座面が一体のベンチシートが最後に選べたのは1981年まで。シェヴォレイより9年早くやめちゃった。
LTDのモニカーが落とされ、正式にクラウン・ヴィクトリアの名前になった流線形の新型クラウンヴィック。同じ時期に敵相手のシェヴォレイがカプリースを宇宙船みたいにしちゃったので、その反動でこの新しいオーヴァヘッド・キャムシャフトのV8エンジンに進化したクラウンヴィックはよく売れました。
背もたれ座面一体のベンチシートに変わって用意されたのがこの、フォードで言う ”フライト・ベンチシート” です。 座面は一体ですが、背もたれが分かれていて、注文すればリクラインできると言う物。スプリット・ベンチシートは座面が分かれているので運転者と同乗者の前後の位置が変えられますが、このフライト・ベンチシートはそれより格が一段下です。座面がくっついているから。フォードはこのフライト・ベンチシートがお好きで長い間使った名称でした。これは1987年式LTDのもの。おやっと思う程硬めの座席です。矢張りフォードは何時も欧州調。。
ベンチシートを用意するって言うのは結構大変な事で、エヤバッグの展開性能から座席取り付け側の構造とかややこしく、この90年代中盤のポンテイアック・ボンネヴィルなぞ、ダッシュボードが専用品でした。
セパレートシート仕様車。
ベンチシート仕様車。
コムパクトのシェヴォレイ・サイテーションは前輪駆動の故もあり、3座の前席にする事には実質的にも問題なかったはずですが、生涯2座で通しました。機構が全く同じで寸法的にもほぼ同じサイズのミッドサイズ車、セレブリティーだと6座で前席ベンチシートも3人掛けです。前席2座のサイテーションでも豪華版だと左右一体座面の間に樹脂製のもの置きが付きます。左右一体座面で背もたれだけが独立しているのもありました。しかしフロアシフトの手段変速機でもベンチって言うのは。。。
座席の間が分かれていると言えば、ウチで乗っていたホンダ・エレメントの後席はあれだけドンガラが大きくても何故か4座。それが輸出仕様はちゃんと後ろに3人乗れる5座でした。
後部荷室頭上に天窓があって座席を全てリクラインすれば大きな寝台になり夜空を見ながら寝るなんて、オツな芸当も出来ました。
6人は乗れませんでしたが、トヨータ・コローナも特にステーションワゴンは前席ベンチシートに人気がありました。
ビリー・クリスタルとメグ・ライアン
今日のオマケ、その一。通勤途中目撃した、1970年型ビュイック・リヴィエーラ。あのボートテールになる前夜ですが、それでも結構興奮します。確か標準でもエンジンはビッグブロックだった様な気が。。。
今日のオマケ、その二。日本の航空自衛隊のヒコーキが飛来。ウチと同じ、GE社のエンジン、CF–6-80を使っている模様。中を見たかった。。。
やっぱり3人掛けはカッコえ〜ですね〜。

Posted at 2022/10/03 14:54:48 | |
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