
まあ古いと言っても70年代前半は、私ら50代のオジサンにとってはそんなに昔の話じゃないんすけどね。。
またまた出ました、我が哀愁の五代目1971年式フルサイズのシェヴォレイ。Bボデイー。これが出た当時はかなりセンセーショナルな出来事だったらしく、当時米国はヴィエトナム戦争で泥沼化、余り良い話題の無かった時に、どーんと出たのがこのシェヴォレイ・フルサイズ歴史上最大の寸法を誇る ”スタンダード” 車。もう絢爛豪華、やりたい放題、予算無限。凄いです。なんたってたかが2扉のハードトップ車も上屋全体が違う2種類あったり、”消えるテールゲート”の名称で文字通り、テールゲートが床下に消えちゃうからくり仕掛けやったり、廉価版のベルエア、ステーションワゴンのキングスウッド、スポーテイーなインパーラ、最高級モデルのカプリース、ナドナド、4扉セダン・ハードトップ、ステーションワゴン、二種類の2扉ハードトップ、2扉コンヴァーチブル、それらを1年で500,000台以上売ってた時代ですから。。。この頃は未だ手動変速機も2速パワーグライドも選べた。。。
んで全く役に立たない知識の1つで、フルサイズ4代目の後期から採用始めた ”アストロ・ヴェンチレーション” と言いう仕掛けで、室内の換気を強制的に、絶えずファンを回して行い、止まっていても車内は常に換気され爽やかにする新発明です。ですが、五代目のこの強制換気、車が止まれば他車の排気ガスが入る、冷間時は寒いなどなど文句タラタラの槍玉に挙げられて、急遽、1972年型は換気口の出口をトランクリッドからドアジャムに移し改良して乗り切ったのでした。。このトランクにスリットを切ったアストロ・ヴェンチレーションはBボデイーはデヴュー初年の1971年型にしか装備されておらず、トランクにルーヴァーが切ってあるので直ぐ解ります。因みに同じ仕掛けは同時期に出た経済車、シェヴォレイ・ヴェイガやら他の車種にも装備されましたが、当然数年後には通常換気に戻されました。。

この頃のGMの空調は全てニューヨーク州北西、ナイアガラの滝の近くのバッファローにあるハリソン・ラジエータ社が開発・製造しており、僕の経験した上でのHVACシステムでこれ以上の物は無いと言わせる位、素晴らしい物でした。90年代に入ってNDのエヤコンは世界最高なんてどっかに書いてありましたが、ありゃ知らない人の言う事で、デス・ヴァレーの摂氏50度からフェアバンクスのマイナス50度まで、ただ単に温度を出せるだけじゃなく、GMの空調は兎も角、風向、風量、温度管理がもう、人の感性に非常に自然で素晴らしい。。。最善か無かなんて宣伝のどこかの車、90年代にもなって未だ、直ぐ窓は曇るは、オーヴァーヒートはするは、コントロールパネルはぶっ壊れるは。。。。一体過去の技術進歩は何だったのかと思わせる。。
70年代の石油不足時勢に出たシェヴォレイ・ヴェイガ。安い価格で安い自動車を限りなく安く造る。。。これもアルミナム・エンジンのオーヴァーヒートで大失敗の評判が広まり、それから2度と評価が回復しなかった残念な車ですが、Bボデイーと同じく、結構斬新的な機構も取り入れてたんですね〜。これはまた次回にご紹介しなきゃいけないんですが。その1つ。輸送コストを抑える為、ヴェイガは車体を縦にして専用貨物列車で輸送できるんです。

摩訶不思議。。。
その後ニクソン大統領はクビになり、ヴィエトナム戦争が終わり、石油危機が世界を襲い、排気ガス規制が厳しくなり。。。暗黒の時代が始まります。
ステーションワゴン、キングスウッド、アストロ・ヴェンチレーションがある71年型はテールゲートにルーヴァーが。72型以降は消える。このステーションワゴンも凄い凝った物でテールゲートが床下にするりと滑り込み消えて窓は上方にスライドする複雑な設計。おまけに三列目の座席はテールゲートからよっこいしょと座る後ろ向きではなく2列目を倒して後扉から入り前向きに座る形状でした。

ヴェイガも初期型はアストロ・ヴェンチレーションでトランクにスリットが入ってます。後期型は無し。

4代目あたりから始まったらしいんですが、2扉ハードトップの異なる上屋二種類。。。。
スポート・クープは後窓が尋常な形でしたが。。。

カスタム・クープは異様に内側に湾曲して素敵でした。。。。

Posted at 2017/11/29 02:26:09 | |
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