• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

JetBoyのブログ一覧

2020年11月25日 イイね!

収穫感謝祭 メルセデスとチャーリーブラウン

収穫感謝祭 メルセデスとチャーリーブラウン















明日は収穫感謝祭、米合衆国で一番賑やかな祝日で、一年の内で一番、人々が旅をする日です。世界で人口が沢山移動する行事、イスラム教の巡礼のハッジが約2,500,000人、米収穫感謝祭は約50,000,000人、でも中國の春節の2,500,000,000人には遥かに及びません(この数字ホント?)。

サウジアラビアで行われる巡礼のハッジ。ぼくもお手伝いさせてもらいました。


以前は毎年帰っていた実家の香港は銅鑼灣、春節の夜市。懐かしい。。。。


全50州の文化はそれぞれ違うと書きましたが収穫感謝祭はほぼ共通で、皆、長旅を経て親や親戚の家に集まり、あのパサパサした美味しくもない七面鳥を焼いてグレイヴィーをかけ、他に定番のクランベリーの甘煮、スタッフィング、クール・ホイップを載せたパンプキン・パイなどをたらふく食べた後、電視で恒例のニュウヨウクはマンハッタンで開催される百貨店メイシーズ提供の大パレードを見たあと、フットボールの中継をみて、夜は毎年同じのチャーリーブラウンの収穫感謝祭特別番組を見るのがしきたりとなっています。

メイシーズのパレード。


アメリカン・フットボール試合の観戦。


そしてチャーリーブラウンの収穫感謝祭特集。友人らを誘っておばあちゃんの家に大ご馳走を食べに行く想定、もう何十年も変わりません。当時子供はステーションワゴンのサードシートに座らされるのが常でした。



チャーリーブラウンの原作者、チャールズMシュルツ氏、もう随分前に他界しましたが、北キャリフォーニアはサンフランシスコ郊外、ワインで有名なサンタローザに長い事お住みでした。



彼が1972年に欧州を訪れた際、メルセデス・ベンツは泣く子も黙る600の、それも長大なプルマン型を発注、それに真っ赤な色で!(長胴型プルマンで赤色はこれっきりだったそうです)直ぐに車両はレッド・バロンと命名。スヌーピーが第二次世界大戦の戦闘機のパイロットを演じいつも戦う敵相手、独國の名戦闘機乗りのあだ名ががレッド・バロンでそこから来ている訳です。(このプルマンも赤色、独國製)シュルツ氏はその車両で欧州を旅して周り、車両はキャリフォーニアに持ち帰り暫く乗るも、売りに出されます。次に買ったのはヒルトン・ホテル創業者、コンラッド・ヒルトンの息子のバロン・ヒルトン!(レッド・バロンが本当のバロンに売られると言うのが面白い、彼は去年他界)。その後、15年間、この赤いプルマンはラスヴェイガスのヒルトンホテルで、世界中の有名な宿泊客の送迎などに使われ、数回売られた後、2000年に本格的なレストアを受けたそうです。。。そう言えばメルセデス600型はトランクを閉じるのにも油圧を使ってるんですが、その閉じ様がバーンとまるでギロチンそっくりの勢いで作動し、あれに身体の一部を挟まれた人、何人いるのか、心配したくなります。




1970年代のメルセデスのラインアップ、我が国では未だ一般受けする高級車ではなく、機械的信頼性は低く、販売店の数は少なく、それに内装も殆どヴァイナルか硬く極めて無愛想な革張りで同時期の高級車の比較にならない程事務的、簡素で、その代わり販売のキャタログには延々と側窓の雨樋に工夫が凝らされていて豪雨走行時でも雨水が側窓に垂れず視界が保たれ高速走行が可能になるとか、後尾灯のレンズに深い溝が切ってありこれは走行時に気流を計算して設計されていて泥などが付着しても一定の輝光を保つので後方認知が何フィートまで認識できますとか、技術的な事を延々と解説されていて、そう言う事を理解できる人たちが顧客でした。今のメルセデスとは全く違う客層です。

オートバーンで事実上性能の限界は高馬力のエンジンやらではなく、もっと基本的なタイヤの性能、ウィンドシールドワイパーやら灯火類の性能で決ります。。。。。。でも最近のメルセデスは俗化一本槍で、流行やら欧州の営業企画が好む言葉、”ライフスタイル”、販売台数、シェア数、利益に株価の方が重要な企業になっちゃいました。。。まあメルセデスだけに限られませんが、近頃は。










極めて簡素な内装、これでも最高級の450SEL。やっとクルーズコントロールが装備されれば電気増幅器がぶっ壊れ、電動窓はモーターが壊れ、高価なベッカー製のラジオも壊れ、HVACの制御はサーヴォ弁にヒビが入り壊れ、座席裏のネットは緩んで垂れ下がり。。。でも車体設計は凄かったです。






そのメルセデス、600型の顧客の一人にフランシス・コッポラが居ました。あのゴッドファーザーを作った有名な映画監督です。制作前、パラマウント配給のゴッドファーザーはヒットするかしないか判らなかったんですが、自信満々のコッポラ氏は、絶対商業成功する、そうしたらヴァチカンでポープの乗るような一番でっかいメルセデスを買ってくれと契約に入れてたとかで、勿論、ゴッドファーザーは大ヒットになりパラマウントはコッポラ氏にメルセデス600を献上したとか。そのコッポラ氏のメルセデスは、同氏監督の1974年、ジーン・ハックマン主演の作品、TheConversation に出てきます。

パラマウントから ”配給” されたコッポラ氏のメルセデス600。



ぼくの大好きな影視、東京を舞台にしたビル・マレーとスカーレット・ジョハンセン主演の Lost In Translation を作り出したのがフランシス・コッポラの娘さん、ソフィア・コッポラさんです。。。

Lost In Translation 最後の場面、西新宿でビル・マレーがジョハンセンの耳元で何を囁いたか。。。永遠の謎です。


同じ場所に立って見ました。笑。


スカーレット・ジョハンセンも既に結婚2回目。東京で撮影時彼女はまだ18だか19歳、飾りっ気の無いまだ無い、彼女の素の姿が素敵でした。


今日の掘り出し物。廃業した自動車屋から発掘された1976年型フォード・サンダーバード。走行距離14マイル。未登録。と言うか、未だ納車整備もされていない。。。こう言うのがたまーに出てくるの、面白いですね。因みにこのサンダーバード、ホーンボタンはステアリングのリム内側に走る細いゴム線を押すんです。日本で登録された時、当然運輸省は首を縦に振らなかったでしょうね。。。どう改善したか。。




おお、価値の判る御人!これは結構豪華仕様ですが、昔のメルセデスって豪華装備のカケラも付いていない、タクシー仕様より簡素な貧相なスタンダード型が一番面白かったんです。概して車両評価は装備が一番少なく、エンジンの一番非力なモデルで全ての判断がし易いのが経験から覚えました。


過給機の付いたモンテ・カーロも珍しいし、この形状の車輪も超希少ですが、一番珍しいのはコーナーリング・ライトを装備している事なんです。。。。
Posted at 2020/11/26 19:47:47 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2020年11月22日 イイね!

ラクロスくん、忠誠心、格付けと収穫感謝祭。

ラクロスくん、忠誠心、格付けと収穫感謝祭。









何かの拍子で先日、将軍様の傘下で辛うじて生き残っているビュイックのセダン型車、内装なんかどうなっているのかしらと思って見てみれば、アリ、全てSUV車だけになっているではないですか!以前のビュイックは御多分に洩れず上からエレクトラ、ルセイバー、センチュリー・リーガル・スカイラーク、オメーガ・アポーロでんでんと決まっていたのですが、最近は中共で好評との走りで一番高いの持ってこい!と言えばシェヴォレイの中型車マリブーと同系のラクロスと言う中型車だったんですが、それも去年でひっそり消滅し、この有様ではビュイックのブランド自体が消滅しても何ら不思議じゃない気配になって来ました。

どうやら去年が最後だったらしいビュイックのラクロスくん。事実上ビュイック、セダーン型車の最高峰でした。車台はミッドサイズでしたが。



壊れたレコード盤が回る様で恐縮なのですが、再度もうすれば米合衆国では、特に昔からの保守派、は昔からのしきたりにこだわる人たちが多く、オイラは代々フォード車に乗っていてXYXフォード店から何十年もファルコンを買ってるんだとか、いや、ウチは開拓時代からシェヴォレイに乗っているんだと、日曜日の教会礼拝の後で昼食でも食べながら火花を散らす討論なんかが微笑ましい、ってのがザラだったんですが、車格の崩壊(伝統の車名を変え始めた頃からだと推測します)特定のブランド離れにハッテンするのですが、いやいや、その昔からのブランドが次々に消滅していくこの世の中、それどころの話じゃ無いのかもしれません。

されどどう言う訳だか、自分は余り特定のブランドに没頭する事は殆どなく、GMでもフォードでも、はたまたクライスラーでも、ああそうですかと取っ替え引っ替え来ては返す貸自動車になんの感情も持たないのですが、まあ、強いて言えば子供の頃運転練習に乗ったシェヴォレイの普通サイズですか、それと自動車整備訓練を受けていた学校が、昔のクライスラーの教材を使っていたので自動変速機やらは将軍様のターボハイドラマチックよりトークフライトの方が親しみを感じていたのかもしれません。昔のクライスラーの整備訓練の教材にはスライドと音声を出すテープだったかしら、を使って場面事に画像に合図がでてボタンを押すと次の画像に移る形式で、最近の日本の社会と似ていて小さな喋る人形、これをミスター・テックと呼ばれていました、が色々解説するんです。ただしこの可愛い人形、音声は60歳位のタバコを吸いすぎた漢字のダミ声で全く画像の印象とは異なるんですが、ぼくたちはああ、そうなんだと、不思議に合点して、やれ点火時期の調整だ、前輪アライメントの方法はと帳面に書き込んでいるのでした。我が国は昔から自動車が発達しているのでその整備訓練も当然力を入れて、やはりその整備する若い人達にも先記したブランドへの忠誠心を植え付けようと、そう言った機械整備を種目とする高等学校に先行投資して整備用車両の新車をあてがったり最新の整備要領を教育科目に提供したりとしています。それらは最近ではGM、フォード、クライスラーに限らず、外国の自動車製造が我が国で本格化して早、40年ですので、地元地域貢献と言う名目で進出して来たトヨータやホンダだけでなくトスカルーサのメルセデスや、スパータンスバーグのBMWなんかも盛んに工場地元の教育機関に整備教育の貢献するのが当然の如きとなっています。

ぼくの通っていた当時の整備学校の様子、実際本当にこんな雰囲気でした。


自動車整備業って言うのも場所によっては格差があり、うちの家族の香港では自動車整備と言えば牢屋から出て来た人の職業と相場が決まっておりあまり良くないらしいんですが、アフリカなどでは神様の様に扱われ、我が国でも以前は花形職業ではなかったんですが、技術の高度化により専門職でも高度な特化した訓練が必要で、今じゃトヨータ屋さんでも技術料が1時間で15,000円の時代、結構肩で風を切る職業に昇格した見たいです。




と、言っても昔は製造側は各地に整備訓練所を持っていて定期的にデトロイトから派遣される講師を交えて実地で車両をバラして教えていたのが最近は殆どが電網オンラインでの教室になっちゃっていて、整備書一つも昔は分厚い電話帳みたいなのを汚い手で捲っていたんですが今や全て電網経由ですもんね。以前職を失った際、沢山あったメルセデスの整備解説書を売りに出したら非常に高価な値段がついたので驚いたことがありました。でもメルセデスの整備書は非常に質が悪く、独語から英語の翻訳にズレがあるだけでなく、図面が間違っていたり解説写真の露出が悪く細かい所が真っ黒になったりしていて役立たずだったりするのですが、整備書でやはりダントツで優秀だったのは本田ですね。。。解説文が短く、かつ端的で図表示なども素晴らしかった。。。面白いのはルノーの整備書で、古い文献はフランス語・英語が入っているんですけど流石、アフリカやらの植民地で強いブランドなので、ここに注目、って所には目のマークが入っていたり、ここを測るって所には定規の絵が添えてあったり、所謂アルファベットを使わないピクトグラムが至る所で使われていました。そのルノーの整備講師は昔はルノー16だか何だかに工具と教科書満載して街から街へとホテル住まいのドサ周りと共に、壊れるトランスミッションやらブレーキの文句を肌で受付品質管理のお仕事まで任されて可愛そうでした。。。

1980年代までクライスラーの整備訓練となると、このミスター・テックが先生でした。可愛い形相とはかけ離れたダミ声のオッサンの音声が興醒め。


一項目の解説が終わるとポーンと音が鳴りボタンを押すと次の画面に移ります。


オレゴン州ポートランド地区のGMの訓練所はトユアラテインの99号線沿いの丘の上にありました。


90年代後半に撤退、今は私立学校になっていますが、建物の中の広大なるギャラージ部分が当時の用途と連想させるか。。。



先に書いたブランドの忠誠心、これが一番強く出るのは矢張り我が国の心の原点、ピックアップトラックだと思います。以前働いていた職場でもそれがきっぱり別れていて、フォード派のおっさんがたまたま貸し自動車でシェヴォレイなんかのトラックがあてがわれるとムスッとした表情で俺はこれには絶対乗らん、と一人で小型のフォードの経済車を借りて窮屈な格好で一人で仕事場に行ったり、GMのジーゼルのピックアップトラックがエンコでもすれば、ここぞとフォード派の衆はフォードの技術の優秀さを自慢したり、それは凄い熱戦が繰り広げられていました。

自分は好き嫌いありませんでしたが、このフォードのツインターボがシェヴォレイに載ったらいいのにな〜と思ってました。どういう訳か、貸し自動車のピックアップトラックはフォードが幅を利かせてました。。。。



その、はたらくじどうしゃ、は大から小までありますが、公式には車両総重量によって8つに区別されています。車両総重量は製造者が定めた一番重い状態で合法的に走れる重量で、最大貨物搭載量も含まれます。

クラス1小型貨物車。昔でいえばシェヴォレイのラヴ、今で言えば本田のリッジラインやらフォード・レンジャーやらの類い。総重量6,000パウンド以下。

クラス2は積載量中程度までのフルサイズのピックアップトラック。所謂ハーフトン辺りの奴ですね。フォードならF150、シェヴォレイならシルヴァラードの1500やら2500が相当します。総重量10,000パウンドまで(その中で軽、重と二分される)

今じゃ普通の家庭で愛用されるのがこやつ、シェヴォレイのシルヴァラード1500。



クラス3はそれ以上、ゴッツイ大型ピックアップトラックやらいすゞNPRで総重量14,000パウンドまで。シェヴォレイのシルヴァラード3500。ここ辺りまでなら個人で使う上限かしら、牧場でお馬さん載せたトレーラ引くとか。



クラス4になると真剣です。クラス3の強力版って種類で16,000パウンドまで。

クラス5はそれ以上の本格派でフレイトライナーやらピータービルトの小型を含み、総重量19,500パウンドまで。
昔で言うインターナショナル・ハーヴェスタ社はセムアイ・トラックだけではなく農業トラクタやら特殊大型軍用車両の専門軍団で、現在でも大型トラックを作っていますが、この一番小さいやつはクラス6に相当するCVシリーズと申します。。。


何を隠そう、このCVシリーズはシェヴォレイ・シルヴァラード4500、5500、6500のOEM供給版なのです。



クラス6はシェヴォレイ系でも最大型で総重量26,000パウンド、この26,000と言う数字が非常に重要でして、通常これ以上の重さの車両は営業運転免許が必要になります。総重量が26,000パウンド以下でも定員が15人以上の車両は営業運転免許、まあバスになりますね、が必要になります。
いすゞのFTRがクラス6に値します。



クラス7は総重量が33,000パウンドまでの大型トラック。

クラス8は総重量が33,000パウンド以上の大型トラック。


ついでにRV, 娯楽車両、要するにキャンピングカーですね、も大雑把にA, B、Cと別れており。。。

クラスAは大型の40フィートを越す、大型バスからの派生したモーターホームの類い。。


クラスBはコンヴァージョン・ヴァンみたいな小型の奴。


クラスCは一般的な普通のキャンピングカー。


今週は早くも収穫感謝祭の週。ニュウヨウク州北部の田舎で子供の頃生活していた自分はこの頃になるとこれを思い出します。校長先生の愛用していたフォードのモデルA。場所はキャスタイルと言う鄙びた村。ここは米国大陸横断競争キャノンボールランで有名になったブロック・イェイツ氏が住んでた場所です。イェイツ氏は2016年没。


ここは昔からあるサイダーミルと言う工場です。


ここで何をするかと言いますと、ぼくたち子供が森林で拾い集めた林檎を箱に詰めて持参すると、木製のベルト・コンヴェイヤーで運ばれ上から落下しすり鉢みたいな機械にかけられ林檎が潰されます。その泥状化した林檎を麻の袋に詰め平にし木版を載せ、その上にまた麻袋に擦った林檎を詰めまた木版を敷いてと何段も重ねていきます。最後にその上からベルトで駆動された押し棒で上からぎゅっぎゅっと押していくと麻の袋の隅から林檎ジュウスが絞り出されます。それを掬って容器に入れたものが僕らが言うアップル・サイダー。これが秋の飲み物なんですね。。。添加物一切無し。。美味しいんです。寒い地方でしたから家の外に置いておくと少しは保存が効くので寒い夜にシナモンの棒を入れて温めて飲むのが子供の頃の思い出です。悪ガキはこのアップルサイダーを地下のボイラー室の様なあったかい所に隠しておき数週間すると発酵してほろ酔いする、”ハード” サイダーなんかを隠して作ってました。。。ハワイのパイナップル畑でも広大な畑の隅で同じような果物酒を秘密で作り、午後作業に隠れていっぱい、なんてしてた話、聞きました。

麻袋に入れられた擦った林檎の上に木の板をはさみ重ねていきます。


それを上からぎゅーっと。キャスタイルの機械はこれよりずっと古い記憶です。


アップル・サイダーは殺菌されておらず色んなもの含んでいるので保存が利かないんですが、最近ではどうしたわけですか、超級市場でも見かけます。どす黒い色ですが美味しいんですよ。

Posted at 2020/11/23 07:21:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2020年11月02日 イイね!

明日は大統領選挙。

明日は大統領選挙。













大統領選挙、ぼくらは既に郵便投票済ませたので、あとは明日がどうなるか見守るだけになりました。。。。。

11月に入りデイライトセイヴィングスタイム、いわゆる夏時間が終わりました。とは言っても全米50州中、ハワイ州は夏時間を行わないので僕たちは時計の針を調整したりしなくても良いのですが、仕事場で一日中ある本土との電話会議はアラスカ時間を基準に行われるので、我々は電話会議の時間が1時間伸びるのでサマータイムの終わりを感じ取ります。

ハワイ州の他にアリゾナ州もサマータイムをやらないので夏場は西海岸と同じ時間で、サマータイムが終わると1時間の差が発生します。以前ヒコーキ飛ばしていた営業所はコロラド川を隔てアリゾナ州とネヴァダ州の境の近くにあり、事務所はアリゾナ側、泊まるのはカジノのある安い酒店のネヴァーダ側で、約束の時間によく遅刻しました。

何故かぼくは昔からアリゾナ州に行く用事がいつもあり、南西部、特にフィーニクスからツーソンに強かったんですが、あの辺り一帯は昔から自動車の試験場が数件あり、よく試作車を目撃してたので、結局それが夏の副業になっちゃった訳です。今はなきGMのメーサ試験場とは逆に、VW、日産、トヨータは大試験場を建設し、お金がある会社はいいんですが、財政的にも貧弱な外国勢、特にその当時青息吐息だったジャギュアがフィーニクスに試験拠点を一億ドル以上かけて建設した時は驚きました。フィーニクス近郊、デイアヴァレー飛行場の直ぐ横、何の変哲もない商業地域に塀で囲まれた建物、勿論看板類は全くありませんが、アリゾナ州は特に砂漠地帯に行くと未だに余り知られたくない業種の建物が結構あるのでジャギュアの施設も目立たないんですが、唯一、流石英国人の茶目っけですか、建物上部に緑色の帯をズンと一回り書かれていたのが唯一のジャギュアとの関わりでしょうか。この施設は1986年に発表されたXJ40の開発の為に作られた物で偽装パネル抱えたXJ40がここから出動していました。英国病、特に電気系の問題に悩まされたジャギュア車。英国人はどうしてあったかいビーヤを飲むのか?それは彼らの冷蔵庫がルーカス製だからです、と言われるほど信頼性が低く、このXJ40は大英帝国の名誉にかけても電気系統のバグを潰すと鳴り物入りの開発で挑戦したものの、結局数年経つと故障に故障、それも些細な問題が多数発生し、例えば電球の球切れの警告装置は何と電流を測定して球切れを判断していて、印刷された回路盤がコレまたいつもの調子で漏れる雨水のお陰でショート、発熱、反り返り接触不良を起こし、ブレーキを踏んだり方向指示器をつけるたびに球切れ表示が出たりと。。。英国物は何でも漏れます。エイヴォン・タイヤは空気が漏れる。サンルーフからは雨水が漏れる。ルーカスの点火コイルは漏電する。そして政府のMI5は軍事機密を漏らす。そう言えばショーン・コネリーが亡くなりましたね。彼はイギリス人と思ってる人もいますが、実際はれっきとしたスコットランド人です。通称大英帝国は、イギリス、スコットランド、ウェールズと北アイルランドから成り立っており、各国、異なった言葉、文化、宗教で成り立っており、喧嘩すると北アイルランド紛争なんて有名ですが、日本ではこういう事がっこで習うのかしら。。。昔、スコットランドのプレストウィックと言う場所を雇い主が拠点としていた時期があり、ぼくも結構出入りしていたのですが、参るのは言葉が全然通じなかったんです。。。ぼくの英語は彼らには判るらしいんですが、スコットランド訛りの英語が非常に独特で、変な話で航空管制で一番てこずったのもスコットランドで、幸いウチにイギリス人(イギリスね)がいて彼がスコットランド訛りの英語を米語に訳してくれてぼくらはツーカーやっていて、恥ずかしいやら、難しいやらの時期がありました。

ジャギュアはその後フォードに買収され試験場をその、デイアヴァレーから程遠くない、第二次世界大戦時に使われた空軍の訓練飛行場跡に作られたフォード・ヴォルヴォ・ジャギュア共同の試験場に移ります。が、フォードはヴォルヴォもジャギュアも数年後に売り飛ばしたので今、ジャギュアもあそこで試験してるかは知りませんが、ヴォルヴォはフォードとまだ施設を供用しているはずです。

コレが80年代中盤に建てられたジャギュアの施設。塀の上部の緑の帯がジャギュアの唯一の証し。


XJ40特集組んだ英国のCARマガジンの取材時。


現在の状況。


なんか土建屋さんになっちゃったみたいです。


本当は今晩、四輪駆動ピックアップの先駆者、NAPCOの話を書こうと思ってたんですが、寝不足です。その代わりお見せするのは先日目撃したシェヴォレイのシックスパック。3+3と書いてあるのでちゃんと後席のある奴、色からして政府の払い下げって言う感じ。。。


昔の米国車は星の数ほどある注文装備を選べて、自分だけの車を発注できたのですが、最近は無くなっちゃいましたね。外観は飾りの全く無いスタンダード仕様なのに減速比が高く高性能エンジンを積んだ、ぼくらが言うスリーパー仕様を定年控えた静かな御婦人が注文した車。。。なんて都市伝説的な車両がたまに出てくるのを見ると懐かしいです。でも、ハタと思えば、今でもそう言う事できるんですよ!自分だけの理想の自動車注文するのが。。。

そうです、ピックアップトラックなのです。流石プロ用の自動車となると、選べる注文装備の種類も半端じゃありません。強力冷却装置、強力吸気清浄装置、選べる排気システム、排気パイプ先端の飾りから発電機の容量、それも民生型ではなく商業用になると選択も広がり価格も下がります。未だに生産されている短い運転台のスタンダード型、二輪駆動の廉価版だと260万円からあります。コレ、何と窓の昇降が手動なんです!最後に手動窓を見たのは日産の廉価車、ヴァーサだったと記憶していたんですが、シェヴォレイではまだあるのです!このストイックさ。こう言うのにシビレるぼくは少し異常なのかもしれません。。。。

コレがシェヴォレイのコマーシャル用途のシルヴァラード、その名もWT(WorkTruck)  望めば廉価版でもラジエータグリルをクローム仕様にしたりもできます。


見よ!窓の昇降クランク取手を。


全く意味も関係も無い画像。コレは20年くらい前、頻繁に下りていた新千歳空港。雪国なので非常に珍しく滑走路やら誘導路のペイントが黄色で書かれています。北から着陸する際、天候が良い時は滑走路に対して左にオフセットした角度で進入します。コレは千歳市を避けて騒音撒き散らさない為で、天候悪化すると計器着陸になり滑走路へ真っ直ぐ下りるので騒音は多少高くなりますが、着陸時もっと低く下りられます。


冒頭の画像はぼくが子供の頃流行った宇宙少年ソラン。この原作者は福本和也さんと言いまして、予科練上がりのバリバリのパイロットで、一生小型機で通したと言う空飛ぶゴルゴみたいなストイックな印象の方で、ソランの後は航空物の推理小説を沢山お書きになり一時期は有名でしたが、90年代でしたかお亡くなりになりました。いつも黒い色眼鏡をかけてて怖い印象だったんですが、調布飛行場のプレハブ小屋の飯場みたいな飛行(非行?)クラブに週末は顔を出されていて頻繁に遊びに行く子供のぼくなんか優しく可愛がってもらいました。右の色眼鏡の方が福本さん。左は桜井さん。1975年頃の写真です。
Posted at 2020/11/03 17:16:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「合衆国のVW文化、その4 http://cvw.jp/b/1945280/48458481/
何シテル?   05/30 15:26
I'm JetBoy. Nice to meet you. 実家は西キャナダ、住むのは米ハワイ州オアフ島、家族は香港と日本の、日系アメリカ人です。多分...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2020/11 >>

1 234567
891011121314
15161718192021
222324 25262728
2930     

愛車一覧

トヨタ プリウスPHV トヨタ プリウスPHV
税金控除。駐車代無料。充電免費。貧乏家族の頼り者。
トヨタ プリウス トヨタ プリウス
家に置いてある自動車、でも出稼ぎ生活なので殆ど使用していません。走行距離が11年で590 ...
プジョー 505 プジョー 505
矢張り安物ルノー車を毎日修理していると、”いつかはプジョー” と言う流れに溺れて、最後の ...
ルノー その他 ルノー その他
シカーゴで姉貴の乗っていたマズダRX-5 (コスモ) が珍しく動いていたので中古車屋に乗 ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation