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JetBoyのブログ一覧

2022年10月09日 イイね!

Lee ジーンズ

Lee ジーンズ



一昔前のTVコマーシャルです。最後の最後まで製品の情報は全く出てきません。

実際に行った事ある人以外は分からないと思いますが、小さな渡し船。あきらかにシアートル近郊、ヴァッション島かどっかへ行く場面です。



草臥れたオハイオ州のライセンスプレートを下げた古いVWビートルが乗船します。ルーフラックに荷物満載で、長距離を引っ越してきた様子が伺えます。



ビートルから出てきたのはジーンズを履いた若い美女性。長旅に疲れたのか、伸びをしています。



その渡し船を追いかけて青年が走ってきます。乗ってきたのは1970年代のフォード・ピックアップトラック。



キャデラック・エルドラ-ドをすり抜け、出航直前、渡し船に飛び乗ります。



先程の女性が乗ってきたビートル。



甲板で涼んでいるビートルの女性に近づきます。



振り向く彼女。



白い肌着、短い髪、フラネルのシャーツにジーンズ。いかにも中西部の農場で働いて、トウモロコシとビーフステーキを目一杯食べて育った感の青年。

彼女にこう言います。”失礼ですが、これ、落としましたよ”



差し出す手の中には小さな首から下げるペンダントが。



好青年に声をかけられただけではなく、落としたペンダントを拾ってきてくれて、笑顔の女性、でも少し判らない表情で青年に聞きます。

”でも何処に落ちていたんですか?”



好青年は照れながら恥ずかしそうにただ一言。

”ネブラスカ”



やっと最後に製品のロゴが出ます。Lee Jeans。



解説:

オハイオ州からシアートルまで3,800キロ。運転すれば四日間くらいかかる距離です。途中で通過するネブラスカ州から数えてもシアートルまで2,500キロの距離。

落とし物の持ち主に一目惚れした青年は、彼女を追って2日半トラックを運転して遂に、西の終点シアートルまで来てしまったのです。

その大挙を成し遂げた若者なのに、やはり中西部の人柄か、彼は興奮もせず、はにかんだ、照れた顔で、ただ単に、”ネブラスカ” の一言。(ネブラスカです、とか、ネブラスカで拾いました、とかとは言わず、ただ一言、”ネブラスカ” とやっと発した事に彼の性格を表す重要さが被されているのです)

視聴者にはこの後、この2人の間に、どう言うドラマが展開されるかを想像させてくれる、とてもセンスの良い広告でした。

この30秒の白黒画像のコマーシャルは1995年に放映されました。筋書きを書いたコピーライターはデイーン・バックホーン氏。1980年から1990年にかけて、ジーンズ製造各社、とてもマニアックかつ芸術的な宣伝を展開していて、この白黒のコマーシャルもその一環でした。バックホーンさんはその後も、道や旅に関わる宣伝を幾つか作ったので、これが彼のシグネチャーかもしれません。

最近、こう言った粋な宣伝が無いんですよね。。。と言うより、今の若い人にこのコマーシャル見せても余り理解してもらえないのかもしれません。
Posted at 2022/10/09 18:42:35 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2022年10月08日 イイね!

ステーションワゴンの証明

ステーションワゴンの証明











ご存じ、ステーションワゴン形式の自動車は我が国では早くから普及しましたが、1980年代にミニヴァンと言う車格が登場した後は後退の一途を辿り、そうしたら30年後には今度はミニヴァンがハタと人気が無くなり、現在は今流行りのSUV車がその役割を担いでいるみたいです。

そもそもステーションワゴンと言うのは開拓時代、西へ西へと鉄道が敷かれ国が大きくなっていった頃、鉄道の駅の周辺に出来た街や村に駅から物資などを運ぶ貨客両用の馬車が最初だとされています。なので荷物も積めるし人も運べる。便利ですよね。



戦後あたりは一応ステーションワゴン形式の車両はありましたが、一般家庭に普及し出したのは1950年以降ですね。当時、世界大戦、韓国戦争などから帰ってきた兵隊さんが結婚、家庭を持ち子供が産まれてお家を買い、幸せな人生を築く、と理想像を描いた際、成長する子供を学校へ送迎したり、奥方が買い物に出たり、休暇の際は荷物を載せて遥か彼方まで噂に聞いていたグランドキャニオンとか、デズニーランド、そう言った有名地に何日もかけて繰り出す際に使われる、ステーションワゴンが浸透する様になったわけです。

各社、1980年頃まではステーションワゴンだけのキャタログを発行していて、シェヴォレイだったら、若い人ならヴェイガのスポーテイーな奴、普通の家族は中型シェヴェル、少し裕福な家族ならインパーラかカプリースのフルサイズ。モーモン教やら大家族なら商業ヴァンを乗用っぽく仕立てた奴か、トレーラ引いて旅に出る家族ならサバーバンと、各社同じような車格が決まってました。



子沢山の家庭ならGヴァンを乗用に飾ったスポートヴァンをどうぞ、と。でもこのG系のヴァンもサバーバンもトラックの骨組みですからこれで長距離の旅に出たり、毎日のお買い物なんかに使うと、乗り心地、取り回しなどで、チト辛い。燃費も一桁に近かったりで。。






大抵ステーションワゴンに装備されているルーフラックは飾りではなく、通常家族全員で長距離休暇で走る際、子供は最後部のサードシートに座らされ荷物を置く場所がなくなるので屋根にやれ自転車やら旅行カバンやら嵩張るものを載せる為にあったのでした。実際に最大積載量は何パウンドとか結構詳しい事が取扱説明書に記されます



一時は非常に大きな市場だったステーションワゴンが廃れ、代わりに普及したミニヴァンも今じゃ見かけなくなりと。。でも一時期はご婦人が乗り回すイメージのステーションワゴンも、若者向けもありますよ、と言った時期がありました。当然全く見向きもされず。



Aボデーはフレームにでんと車体が乗っているだけなので、前部クリップを変えればこんな物も作れちゃえますよ、と言うのがコレ。ちゃんとグランド・ナショナルの凄いエンジンが載っている。。。




豪華さ、大きさを競った乗用車とは一角を別にするステーションワゴン、結局はお財布の紐を握る、決定判断を主にする奥さんタイプは目が肥えてますから、製造各社、あれよこれよと発案して新機構を打ち出します。

その中でも面白かったのがテールゲートの開き方。テールゲートは横にドアとして開くタイプと、パタンと下に倒れる2種類があって、いずれも長所短所があるんですが、それを全て解決したのが2ウェイ・テールゲートです。これは開閉取ってによって、テールゲートが扉式に横に開いたり、パタンと下に倒れる両方をこなす魔術。実際、発明したフォード社はマジックドアゲートと呼んでいました。これさえあれば、車体後方に場所がなくてもテールゲートを倒せば物の出し入れができるし、サードシートに人を載せる際、横に開ければテールゲートを跨ぐ必要がなくなります。

1966年型から登場したこのマジック・ドアゲートはフォードの技術者、ドナルド・フレイさんの発明。彼は東独国レイプジックからの先祖を持つ独系人の技術者で、頭の回転は相当速かったそうで、金属工学の博士号を持ち、英語、ロシア語、フランス語を話し、彼はこのテールゲートの発明より、初代のフォード・マスタングの技術担当をリー・アイアコッカから頼まれ活躍した方が有名でした。(2010年没)

左がアイアコッカ氏、右がフレイ氏。


フレイ氏は晩年まで、オリジナルの1964年型マスタングを愛用していたそうです。


これが1966年に登場した、マジック・ドアゲート。




フォードの新発明に泡を喰った他社、クライスラーは多分特許料を払ったのか、1968年から同じ形式のテールゲートを採用します。例の後窓洗浄装置内蔵のテールゲートが表示されてます。


GMは翌年、1969年にフルサイズとミッドサイズに2ウェイテールゲートを装着します。GMの特徴はバンパの右側に切り欠きがあり、そこに足を掛ければ立ったままサードシートに潜り込めますと言う魂胆。実際殆ど役に立たなかったですが。







ですが、1971年にGMのフルサイズ車が大モデルチェンジをする際、今度は将軍様が他社に泡を吹かせます。新型のフルサイズステーションワゴンは何と、テールゲート自体が床下に消えると言う、名付けてグライドアウェイ・テールゲート。


電動式の後窓を上方、屋根後部に格納し、ノブを捻るとあら不思議、テールゲートを軽く押すとスルスルと床下へ格納されます。


テールゲート自体はスプリングでバランスを取ってあり女子供でも腕力いらず床下から入れたり出したり出来るんですが、欠点は床下に扉が入るのでサードシートを設ける場所がなくなります。しかしこれを逆転発想させ、今まで後ろ向きだったサードシートを前向きに変えて、乗り降りは二列目の座席一部を折りたたむ方法に変えました。後ろ向きのサードシートは乗り物酔いを誘発する弱点があり家族は皆長距離走行時に悩んでいましたが、前向きの座席でこの件は1発で解決。その上後車軸の上にサードシートが来るので高めの座高で前方見晴らしが良い上に、サードシート前向きに座った際の足元が広くなった点もセールスポイントでした。




そのステーションワゴン、ずっと長い間に使われていた荷室の単位に、4X8、フォー・バイ・エイト と言う言葉が以前は必ず出てきました。この4x8とは4フィート・バイ・8フィート。これは木製合板のサイズです。一番一般的で普及している合板がこれ。これがステーションワゴンに積めるか、積めないかが大きな話題になるのでした。乗用車に6人乗れるか、乗れないか、同じ様な感覚です。

この4X8は、木製の柱なら2x4、ツー・バイ・フォーと同じような意味です(でも2X4はインチ単位)。合板とは、薄く削いだ木の板を互い違いに繊維線をズラして強度を持たせ接着剤で張り合わせたもので、プライウッドとも呼ばれます。我が国では成人男性、女性、普通ちょっとした家の修理とかは大抵自分でする事が多く、4X8さえ一枚あれば、屋根の補修、壁の補修、犬小屋を作ったり2X4の木柱と2x8の木板さえあれば何でも作れちゃうと言う、ごく当たり前の物なのです。なので金物屋などに行けば莫大な種類の合板、木柱が揃えてあり、それを普通に家に持ち帰る際、ステーションワゴンに収まるかが大問題になるのです。

これは2X4の木柱。


4X8の合板。様々な種類が取り揃えられています。


屋根を貼ったり壁を作ったり、様々な用途に応える万能の合板プライウッド。一家に一枚?いや、長屋住まいの我が家には無いです。



木といえば、昔からあるモーガン・プラスも今だに木枠を使っている様子。。。


昔のDKWも車体一部、木製でしたっけ。戦前で西・東断絶する前の、東側の工場で作られた奴、後のトラヴァント工場。断面図、赤い部分が木製。



4X8が積めますか?


しつこい程、必ずこ4X8が引き合いに出されます。


ダウンサイズしてもちゃんと4X8が積めますと言う図。






米製ステーションワゴンが全て無くなった今日、最後に4X8の合板が載せられたのが、シェヴォレイ・カプリースのステーションワゴン。この図は樹脂製のハブキャップが付いているのでこの型初年度1991年型。コレ、形状が悪くすぐすっ飛んで無くしてしまうので、1992年型からは金属製の違う形状に変更。




PROコード、1A2を選ぶとフリート・警察仕様です。消費者向けでもエンジンコードLT1を選べば、基本的にコーヴェットと同じスモールブロック350CDIのV8を選択すれば凄い性能のステーションワゴンが選べられました。Bボデーを作っていたテキサス州・アーリントン工場がSUVとピックアップトラックに生産を移行した1996年が最後。残念無念。


ステーションワゴンに代わるミニヴァン、でも4X8の合板が平らに載せられる車両は意外と少なく、どうも幅より長さが問題になるようで。近年のクライスラーのミニヴァンはすっぽり入るそうで、あとは大型SUVなら何とかなるみたいです。

最近生産終了した元祖ミニヴァンのダッジ・キャラヴァン。


その後釜的地位のクライスラー・パシフィカもなんとか。


と言う事で、Never Give Up の叫びも虚しく、消えたステーションワゴンの証明は4x8の合板を積めるか、積めないかに関わってくるハナシ。

カドカワさん、しっかりしてよん。。。。


冒頭の写真はビュイック・リーガル・トアーX。米会社最後のステーションワゴン。と言っても中身はオペル・インシグニア・カウントリー・トアラー。当然独国オペル製の輸入車。2020年ビュイックが乗用車から撤退時に販売終了。たったの2年しか売らなかった。

人気沸騰のフォード・ブロンコ、同僚が2年前に発注した車両が漸く納車されました。幸いな事に2年前価格上昇前に契約したので、現在のような非現実的な販売価格にはならなかったとの事。


彼は古いマスタングやらオリジナルのブロンコを持っていて、そのブロンコが今年、ミュージック・ヴィデオに出るよ、と言っていたので、脇役でちょっと出てくるのかと思ひきや、主役でびっくり。

https://www.youtube.com/watch?v=bLzUmfLckEw


Posted at 2022/10/09 08:26:57 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記
2022年10月02日 イイね!

6人のカウボーイ

6人のカウボーイ







あっという間に10月です。

やっと日本政府の渡航規制が緩和されるので、今月末にほぼ3年ぶりに東京と沖縄です。と言っても観光に行く訳でもなく、色々用事を済ませるのが目的なので大忙しになりそうです。

那覇に帰るのは大抵遅い便で、何時も使う宿の交通の利便性が余り良くなく、チェックイン門限追う為、たまにタクシを使いますが、那覇市はタクシー料金が意外と安めなので助かります。タクシーに乗ると、運ちゃんとユンタクするのが樂しみで、相手も此方が観光客じゃ無いと分かると堰を切ったように色々な情報を教えてくれます。あの古いニッサン・クルーがバリバリの現役で走っているのも驚きですが矢張り、トヨタの(クラウン)コンフォートが評判いいですね。香港で何時もお世話になるこの箱型車(死語?)、数年前までロングホイールベースとショートホイールベース、長さが2種類あるのを知りませんでした。5人乗りと6人乗りの違いなんですね。

長胴と短胴、前照灯横の車幅灯の色がオレンジか透明かで判るらしい。。。





そう、一昔前までは前席ベンチシートってごく普通に見かけられ、お墓参りに家族で行った際、帰りのにわか雨でタクシーをやっと拾い前の座席にぎゅうぎゅう詰め込まれ電車の駅まで乗せていってもらったもんでした。そのベンチシート、最近北米でもめっきり見なくなったと思えば、今では殆ど全滅。昔の自動車は納車までの時間を覚悟すれば星の数ほどあるオプション注文装備を選べて自分だけの仕様を作る事は朝飯前だったのですが、現在それが出来るのはピックアップトラックやらの専門商業車だけになっちゃって、その ”職業車” でも近頃はベンチシートも既に選べず、その代わり、40/20/40 と呼ばれる、一応3人並んで乗れるセパレートシートしか選べません。この数字は座面の横幅の比率を意味していて、中央座席は普通、幅広の背もたれを前に倒し大きめの机、肘掛けなどに使い、3人乗せるときは背もたれを元に戻して座席として使うと言う物で、足を置く場所が必要になるので中央のフロアコンソールがありません。

最近のピックアップトラックは専門職仕様に限って3人、横に乗れる仕様が選べます。



でも殆どはこの状態で中央席倒して、2座で使われてます。



当時、6人乗りと言う言葉は大型車、または室内の広い車両だと言う事を意味してました。一般的に言って6座のベンチシート車はミッドサイズが最低限。だからコムパクト車が6人乗れると宣伝すると室内の広さ、結構説得力はあったみたいです。これはカワユイ初期型のフォード・ファルコン。



安くて6人乗りの大型車、でもミッドサイズのトリーノ。6人乗りが強調されてます



最後に6人乗りのセダーン車があったのが、2年前に生産終了されたシェヴォレイのフルサイズ車のインパーラ。でもその頃の6人乗り車にはベンチシートはもはや無く、スプリットシートとでも言いましょうか、上記のピックアップトラックと同じような形式で、一応中央席に座席ベルトはありますし、衝突時のエヤバッグ展開も配慮されて設計はされていますが、ぼくに言わせればありゃ余り6人乗りの資格はあったとは思えません。

ベンチシートと言えば矢張り廉価車に付いてたアレです。座面も背面も一体なので、ぼくのようなチビがペダルに足を合わせると横に乗る同乗者は膝が大変ですが(最近のペダルが電動で前後に調整できる車種はデージ具合がいい)それより一つ格の上がった、スプリットベンチシートはデカダン過ぎていけません。一時期はエヤバッグの装備義務でベンチシートが無くなったのかと思えばそうでもなく、今じゃ4人以上人を動かすならほぼ確実に小型の三列席のSUV車が使われるようです。なんか寂しい世の中ですなあ。。。

これですよ、コレ。背もたれと座面一体の。これが最後まで用意されたのは多分シェヴォレイのフルサイズだけだったんじゃ無いでしょうか。他社のフルサイズ車が廉価版を見捨てて豪華仕様に突っ走ったも、シェヴォレイは庶民仕様を忘れませんでした。でもフルサイズとなると廉価版でも結構な値段だったので、個人は豪華版、廉価版は社用車や公民需要が主でしたがね。宇宙船みたいなカッコになった1991年からはスプリットベンチシートとセパレートシートだけに。残念。



シェヴォレイのフルサイズも主役は豪華仕様に傾き、1987年から初めて、革座席表面のブロウハムが始まり、後扉の半分をランダウ・トップで飾る当時の流行りが現れてます。



GM内でも革内装って結構最近に始まった事で、シェヴォレイは特殊なコーヴェットに以前からありましたが、ピックアップトラックも革内装は90年代中旬から。今じゃ珍しくも何でもありませんが。



これが最後の6座車、2020年に生産終了したシェヴォレイ・インパーラ。



フォードは2011年に生産終了したクラウン・ヴィクトリアが最後。これでも前席3人分のシートベルトは装備。でも背もたれは肘掛けを大きくした程度で事実上、3人乗れたか乗れなかったかは。。。ちゃんとダッシュボードは下側が左右に平らで中央席の事を配慮してあります。



フォードもミッドサイズのタウラスとかフェアモントにも6人乗りベンチシート仕様はありましたが、フルサイズのLTDの方がこれを選ぶ人が遥かに多かったはずです。クラウン・ヴィクトリアはLTDの豪華仕様の名称で、1992年に流線形にモデルチェンジした後、LTDの名前が落とされ単に、フォード・クラウンヴィクトリアになりました。そのLTD、本当の背もたれと座面が一体のベンチシートが最後に選べたのは1981年まで。シェヴォレイより9年早くやめちゃった。



LTDのモニカーが落とされ、正式にクラウン・ヴィクトリアの名前になった流線形の新型クラウンヴィック。同じ時期に敵相手のシェヴォレイがカプリースを宇宙船みたいにしちゃったので、その反動でこの新しいオーヴァヘッド・キャムシャフトのV8エンジンに進化したクラウンヴィックはよく売れました。



背もたれ座面一体のベンチシートに変わって用意されたのがこの、フォードで言う ”フライト・ベンチシート” です。 座面は一体ですが、背もたれが分かれていて、注文すればリクラインできると言う物。スプリット・ベンチシートは座面が分かれているので運転者と同乗者の前後の位置が変えられますが、このフライト・ベンチシートはそれより格が一段下です。座面がくっついているから。フォードはこのフライト・ベンチシートがお好きで長い間使った名称でした。これは1987年式LTDのもの。おやっと思う程硬めの座席です。矢張りフォードは何時も欧州調。。



ベンチシートを用意するって言うのは結構大変な事で、エヤバッグの展開性能から座席取り付け側の構造とかややこしく、この90年代中盤のポンテイアック・ボンネヴィルなぞ、ダッシュボードが専用品でした。

セパレートシート仕様車。


ベンチシート仕様車。


コムパクトのシェヴォレイ・サイテーションは前輪駆動の故もあり、3座の前席にする事には実質的にも問題なかったはずですが、生涯2座で通しました。機構が全く同じで寸法的にもほぼ同じサイズのミッドサイズ車、セレブリティーだと6座で前席ベンチシートも3人掛けです。前席2座のサイテーションでも豪華版だと左右一体座面の間に樹脂製のもの置きが付きます。左右一体座面で背もたれだけが独立しているのもありました。しかしフロアシフトの手段変速機でもベンチって言うのは。。。





座席の間が分かれていると言えば、ウチで乗っていたホンダ・エレメントの後席はあれだけドンガラが大きくても何故か4座。それが輸出仕様はちゃんと後ろに3人乗れる5座でした。



後部荷室頭上に天窓があって座席を全てリクラインすれば大きな寝台になり夜空を見ながら寝るなんて、オツな芸当も出来ました。



6人は乗れませんでしたが、トヨータ・コローナも特にステーションワゴンは前席ベンチシートに人気がありました。


ビリー・クリスタルとメグ・ライアン


今日のオマケ、その一。通勤途中目撃した、1970年型ビュイック・リヴィエーラ。あのボートテールになる前夜ですが、それでも結構興奮します。確か標準でもエンジンはビッグブロックだった様な気が。。。



今日のオマケ、その二。日本の航空自衛隊のヒコーキが飛来。ウチと同じ、GE社のエンジン、CF–6-80を使っている模様。中を見たかった。。。



やっぱり3人掛けはカッコえ〜ですね〜。
Posted at 2022/10/03 14:54:48 | コメント(1) | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「合衆国のVW文化、その4 http://cvw.jp/b/1945280/48458481/
何シテル?   05/30 15:26
I'm JetBoy. Nice to meet you. 実家は西キャナダ、住むのは米ハワイ州オアフ島、家族は香港と日本の、日系アメリカ人です。多分...
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