
真っ白なシビックのハッチバックからはじまった、庵のカーライフ。
所有や借り物など、ホントにいろんなクルマに乗ってきましたね。
別にクルマが趣味というわけでもなかったから、ほとんどのクルマは写真すら残っていないのだけれど。
昔は「車歴が10年超えたら1年車検」という制度があって、超低空飛行で浮世の景気を渡っている当庵では短期の入替とならざるを得なかった事情もありました。
もっとも、「残存価値があるのに手放す」ことになったクルマは少数派で、やっぱり車検のタイミングで、今後の必要経費やその時々のニーズにあっているかどうかを家族で議論して随時見直しをかけてきた結果なんだけどね。
だから世評なんか関係なく。
ジャンルすらも無関係で乗ってきたね。
気に入っていたクルマ、性能はものすごいのにどうしても好きになれなくてさっさと手放しちゃったクルマ…

初めて軽の1BOX(アトレーターボ)
を買ったときや、セダン(81マークⅡ)を買った刻は、間違いなく「事件」でしたね。家族みんなで興奮しまくったねぇ…(^^) 成田山までお札を買いにゆく旅に出たのが初ドライブとか(笑)
こと、クルマに関しては当庵は経験主義であり、実証主義です。
メディアやカタログのそれはそれとして。
やっぱり、実際に乗ってみないとわからないじゃないですか。
批判を恐れずに言えば、世の中にはスペックがものすごくても「ダメ」なクルマなんて掃いて捨てるほどある。たとえばSOHCより使い勝手の悪いツインカム、といえばわかりやすいかな? ものすごく回転あげないとトルクの出ないクルマなんてのは、その最右翼でしょう。
反面、当庵初の軽自動車であった 550レックスコンビなんて、実燃費が41.0km/Lで、5速MT。回せば回すほど楽しいクルマで、ラテンの実用車に通じるところがありましたね。内装はひどかったし、遮音もクソもなかったけどね!(^^; こんなのは、「ウチのクルマはしょぼいけど、良く走るんです!」なんてコトをメーカーがカタログに書かない限り、乗ってみなくちゃわかりっこない。そしてそんなこと、書くワケがない(笑)
だから、「書を捨てよ、街へ出よう!」 というのは言い得て妙だな、と思います。
だってそれは肌で感じるものであって、知識で得てもしかたがないから…
早朝のスポーツ走行の後、朝陽を眺めながら汗をかわかしたり。
旧車に乗ると、優しい気持ちになったりね。
海辺に出ると、感じのよい老夫婦が 「昔乗ってたんだよ…」 なんて、目元をゆるませながら話しかけてくれるとホントにうれしくなるし、ボードをかついだ若いコが、「コレ、どこのメーカーのクルマですか!?」 なんて目をキラキラさせながら話しかけてくると、一緒にラーメン食いながらちょっぴり先輩風をふかして教えてあげたりもする。
田舎のローカル駅で偶然出会った、素人風景写真家のご夫妻は、庵主のキャブコンに招じ入れてケーキを食いながら風景談義とか楽しんだこともあります。そういうのが好きなんです。A地点からB地点まで移動するばかりがクルマじゃない。だからカローラが似合う中高年夫婦というのはすごくステキだと思うし、農協帽にくわえタバコで泥だらけの30年物の軽トラ転がしてるおじいちゃんもアリだな、と思う。
その一方で、若い頃にあこがれた旧車のスポーツカーに乗ってるおじさまは、その困難を知るだけにイキだと思うし、アニメのキャラクターを派手にペイントしてスポーツカーに乗っている若いコも、十分アリだろうと思う。
だってそれが千差万別の価値観であり、個性であり。
総じてそれが 「カーライフ」 …なんだからね。
宗教じゃあるまいし、死ぬまで乗り続けるばかりが正義じゃない。一所懸命、それはそれで大いに結構。カローラで倹約重ねてマークX、素晴らしいじゃないか! しかし新たな出会いを求め続ける、それもまた旅なんです。
なにしろ人生は一回コッキリなんだから!(^O^)/
300万のクルマを一回買うなら、50万のクルマに6回乗りたいぞ!
ルノアールを愛する吾輩が、ハンス・ベルメールに感動を感じたらおかしいかい? ハイドンの「皇帝」に胸を打たれるこの耳で、オジー・オズボーンの Ozzmosis の時代超越性に感動したら…?
すべての価値観は相対的なものであり、故にその押しつけは、犯罪的な退屈さでしかないと思います。
あの”シャーロック・ホームズ”で、コナン・ドイルはこんなことを言わせています。
「私(ホームズ)にとって、心惹かれた異性は6人を毒殺し断頭台に送られた女であり、一番嫌なヤツと思ったのは大慈善家で表彰された男だ」
そんな吾輩にとって。
一番タイクツで嫌いな人種は、「これ、いくら位するの?」 って声をかけてくる御仁かな。
もちろん、「オレもこういうのいいなと思ってるんだけどさ、どのくらい予算みればいいかな?」 とか聞いてくる御仁はまったく別ですよ? わかる限りのことを教えてあげる。だって、吾輩もそうだったからね(^^) キャブコン選定で迷っていた刻、何度バーベキューをご馳走してもらったことか(笑) みんな、笑顔で教えてくれたもんです… だから、名も知らぬ誰かにその感謝を返してあげたいと思う。
あの雲は、どこまで流れてゆくのかな。
この道は、どこまで続いてゆくのかな。
そして、「今、この刻を生きる」 我がカーライフは。
この先どこまでゆくのやら…
Posted at 2013/09/16 09:26:50 | |
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