基本的に、Go Toキャンペーンは利用する立場として有り難いと思っています。
しかも、それで感染対策をした上で積極的な営業が出来るならば観光業界としても何とかそれを利用して生き残りを図りたいでしょう。
小生も、8月下旬と9月下旬の連休にそれを利用し、前者は伊香保へ、そして後者では地元千葉県の九十九里海岸の温泉宿に泊まりに行きました。
実は小生7月以降あれやこれやで疲れ果て、二度とも温泉目当てで、しかもGo Toを利用して安めの宿を更に安く泊まるという手で気晴らしに行った訳です。
さて、本題の九十九里…5月初頭に埼玉から千葉に引っ越して来ましたが、地元千葉県にも温泉は無いかと探したらあった訳です。しかも宿泊費も実にお手頃。
同じ県内で近いと言っても、距離にしてざっと50キロはあります。
まあ、ドライヴで行くには、近過ぎず遠過ぎず、という感じでしょうか。(運転を充分に堪能するほどでは無いにしても。)
5月頃と違い、高速道路は一部渋滞区間もあるなど、休日はそれなりに外出する人もいる模様。
宿泊地は白子町の中里海岸そばのホテル。同地には実は大学時代の友人も住んでいて、彼に会うのも目的の一つでした。愚妻は小生の気晴らしが必要と理解してくれた事と、一人でのんびりしたいという事もあり、8月の伊香保行きと続いて今回も小生の一人旅。
同地はテニス合宿やゴルフ客向けの宿が多く、そのためか、豪華なホテルというのは見当たらず、ビジネスホテル的な宿を多く見ました。
コロナ禍さえ無ければ通常は合宿の学生やゴルフ客で賑わっていたようで、東京・神奈川方面からゴルフ客向けの送迎バスも出ていたと、友人から聞きました。
これがその宿。
海水浴やマリンスポーツ客向けに、玄関の横に学校のプール横みたいなシャワー室がありました。当然ながら玄関を入ると消毒液が設置されていて、フロントも透明アクリル板で仕切られており、宿としてもコロナ禍を乗り切るためにその辺はぬかりありません。
部屋は格安の、本来は観光バスの乗務員向けの宿泊部屋だったそうですが、充分充分。文句無しです。部屋にトイレが無いのは不便ではありましたが、値段を考えれば文句は言えません。
この辺りの宿にオーシャンビューは無いらしいですが、小生が泊まった部屋は四階だったせいか、何とか海が見えました。これは嬉しかった。
美味しいコーヒーを飲みながら、しばし歓談出来ました。
え? 海の幸ではないのかって? 友人によれば、いわゆる漁師めしを食べさせるような店は、大方潰れてしまったとの事でした。いわゆる温泉街ではないので、飲食店も少なめ。
しかしこういう時期だからか、需要に供給が追い付いていないという事は無さそうでした。
さて、カレーも美味しかったのですが、それより地元産の野菜を使ったサラダが美味しかった! サラダを食べて、野菜そのものを「あ、これは美味い」と思ったのも久しぶりでした。
さて、宿に戻って風呂。
小さな浴場で、露天も軒下の半露天でしたが、充分充分。
ちょっとぬるめでしたが、長く浸かるにはいいように思えます。
さて、小生は宿でのマッサージも大好き。以前は、出張の際にもビジネスホテルでマッサージを頼んだりしていました。(当然ながら私費でw)
そうしたら、来てくれたマッサージ師さんが大当たり!
拙宅近隣の〇ら〇るのようなチェーン店なんて話にならない。肘を使って背中をぐりぐりと押してもらったら、これが効くの何のって。
これぐらいでなきゃ、やってもらった意味が無い。
代金を払うとき、せいぜい数百円でしたが、お釣りはチップとして取ってもらうなど、小生としては大満足。
さて、宿近くのコンビニで買ってきた缶ビールを二本ほど空けて寝て、朝食。
朝食は普通のバイキングでしたが、変わったところとしてはアジの開きを自分の目の前で固形燃料で焼けるところw
これは…確かに美味しかった。しかし、朝の割とバタバタしている時間帯に、アジの開きをのんびり焼いているヒマがあるかと問われればこれは疑問w
ええ、美味しかったですよ、味は。
それから、朝ボケっとしてマスクをし忘れて食堂に入ったら、スタッフさんに注意されてマスクを渡されました。これには恐縮しました(^▽^;)
マスクが貴重だった時期ならとんでもない事でした。(あの頃は営業自粛が基本でしたが。)
さらに、薄い使い捨てビニール袋も渡され、それで客が各自で食事を取り分ける方法。これも徹底していました。
思うに、こういう対策は、感染予防は言うに及ばず、それだけの姿勢を見せる事での宿生き残りのための根性をアピールする事にもなると思います。(一般企業も同様。)
余談ながら、今年の1、2月頃、既にコロナウイルスが蔓延し始めていたのに、特に中共からの観光客を春節客目当てだったのか、受け入れストップしなかったのは、個人的には日本政府の大失態だったと思ってはおります。
その点、台湾はSAAS騒動で学んだのか、対策も万全でした。あそこまで水際立った対策を取れた国が羨ましかった。
まず、使い捨てマスクは、マイナンバーで一人一日あたりの購入可能枚数がきっちり制限されていたのは素晴らしかった。
これを配給だ、国家による統制だと喚くか、それとも、これぞ国民に対する国家の責任の果たし方だと評価するか。小生は後者です。
思うに、このコロナ禍を脱した後でも、日本は同じような統制は出来ないと思います。で、転売ヤーがまた暗躍する、と。
まあ、日本も洗って使えるタイプのマスクが普及したから、さすがに全く同じ騒動は起きないとは思いますが。(まあそれについては、今年に入ってからの仕事上何を小生がやってきたか等、いずれ書く事もあるかも知れませんが、今はこの辺で。)
さて、宿をチェックアウトして、まずはすぐそばの中里海岸へ。
車をあまり潮風に当てないように、短めで撤収w
白子町を後にし、次の目的地は、九十九里有料道路を北へ14キロほど進んだ九十九里町。ここは地元の物産と、それから二階の食堂では海鮮料理も出していましたが、昼近くなのに朝食がまだドッカリと腹の中に残っていたので食欲が湧かず、何も食べず。(後で少し後悔しました(^▽^;))
これが、日本で唯一の青い郵便ポスト、なのだそうです。
さて、九十九里方面で最後の目的地。これは超地味であり、しかも超マニアック。
バスの車庫・停留所です。
バス停名は、「片貝駅(かたかいえき)」と言います。バスなのに「駅」?
さて、その由来は…このバス会社、社名を「九十九里鉄道」と言います。その名の通り、昔、それも小生が生まれる前の話ですが、鉄道路線を持っていた訳です。
国鉄(現JR)東金線の東金駅から、このバス車庫が今ある旧「上総片貝駅」までの9キロ程度の路線ですが、確かにそれは存在した(リンク)。 軌間も762ミリの軽便鉄道で、小さな客車の片側に自動車のガソリンエンジンを取り付けた「短端式」という可愛らしい鉄道。だから、運転台は当然片側にあり、終点ではターンテーブルに乗せて方向転換。
しかし結局バスの小回りの良さには敵わず、同社もバス路線だけにして鉄道を廃止しました。
しかし、社名は「九十九里鉄道」のまま。そこがまたイイんです(^o^)
と言っても、見るべき遺構みたいなものがここにあるわけでもなく、一度見てみたかっただけなのと、道が狭くていつまでも車を停められないので早々に退散。
そしてJR東金駅の小さく古めかしい駅舎の写真も撮ろうとしましたが、携帯が寿命で電池切れ、撮影が叶わず!
そして、下道で特に迷子にもならずに帰途に就けました。
何だかんだ言って、ユルく楽しい小旅行となりました(^o^)