AM5時半、フライシートが風でバタつく音で目を覚まし外の様子を見てみると、メイストームの名残りなのか時折強い風が吹いていました。そのまま二度寝を決め込もうかと思いましたが、何だか目が冴えてしまったので明るくなり始めた周囲を軽く散歩。朝食もそこそこに幕を撤収し、フロントカウルやヘッドライトにこびりついた虫アタックを拭き取ります。ボディも綺麗にしておこうかと思いましたが、泥だらけの足元周りは極力見なかったことにし、チェーンに油を注しV4エンジンに火を点けました。
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阿蘇の外輪
グランド・ツーリング6日目の最初の目的地は阿蘇。国道10号・502号はやや単調ではあるものの、眠気も吹き飛ぶ程の爆走路であり、ペースは快調そのものです。日が高くなるにつれて体感温度も上昇し、豊肥本線とクロスしながら県道135号線で熊本県に突入する頃には汗ばむ陽気になってきました。
竹田市に入ったところからは、等高線をなぞるように幾つもの道を梯子していくと、徐々にアップダウンの頻度が高まり時折広大な阿蘇の景色が垣間見えるようになってきます。巨大なカルデラの麓を一気にトラバースし、牧場地帯の合間を縫って北側に回り込んだ後は、県道11号線やまなみハイウェイ・県道45号線ミルクロードへとノーズを転換。緑の絨毯の中に引かれた高原道路は均整の取れた姿を誇っており、その高低差が織りなす圧倒的な広がりのあるダイナミックな景観美は唯一無二と言えるでしょう。カルスト台地で出会った北九州のライダー曰く、阿蘇は交通量が多く白バイも頻繁に出るのでスピードは抑えめになると言っていましたが、スロットルを開けてしまうのがもったいないと思わせてくれる道は早々ないものである。
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草千里
ここでしか味わえない至高のシークエンスを謳歌した後は、大観峰を経由し国道212号線でカルデラ内に降りて、皐月晴れの空の下、田植えが行われた田園地帯を繋いでいきます。巨大な凹地のカルデラ内に広がる田畑や牧草地は、ここが火山のど真ん中である事を忘れさせる風景であり、自然が生み出す荘厳な雰囲気に何度訪れても圧倒されます。
阿蘇駅で休憩を挟んだのち、県道111号線阿蘇パノラマラインに乗り換え、再び標高を稼いでいくことに。新緑眩しい円錐状の米塚はアイコニックな表情をしており、その均整の取れた美しい装いはジオパークの中でも際立ったものと言えるでしょう。中岳の火口に近づいていくと、標高1,100mに位置する草千里がお出迎え。中岳第一火口からは噴煙が上がっており、火山活動は未だ小康状態である事が窺えます。
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Fabulous Road
昨年のGTの時は通行止めであった県道111号線はどうやら走行可能となっているようなので、南麓の斜面を駆け下るダウンヒルに興じることに。威風堂々と構える標高1,337mの烏帽子岳をバイザー越しに眺めながら、息を呑むほどの圧倒的な高低差に五感が震えます。時折地震の被害が残る部分も見られますが、ロードコンディションは何の問題もなく、写真や文字では決して味わう事の出来ない高揚感を与えてくれるドライバーズロードに感謝。何度訪れてもやっぱり阿蘇は比類なき場所である。
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長崎進行
国道325号線にぶつかった辺りでコンビニ休憩&作戦会議。勢いで九州に上陸したものの、阿蘇以外の目的地を決めておらず、ツーリングマップル九州も家に置いてきてしまったので、Google Mapを見ながら何となく北上していくことにします。国道57号と325号は単調な幹線道路で味気ないもので、いつの間にか福岡県をパスし佐賀県に足を踏み入れていました。イートインコーナーで 高千穂ヨーグルトと饅頭を補充し、風に煽られながら有明海をなぞるように国道444号を進行していくと、長崎県との県境に位置するなだらかな形状の多良岳が見えてきます。
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潮受堤防
長崎本線を越えた後は、多良岳オレンジ海道で東麓を一気に縦走。交通量は多いのですが殆ど信号がなく、呆れる程のアンストッパブルな走りが可能な末恐ろしい道であります。そのまま定規で引かれたような直線形状の堤防道路へと接続し、陽が傾き始めた湾の中で一休み。阿蘇に比べると流石にライダーは減ってきましたが、それでもパーキングスペースには地元ナンバーのオートバイがずらりと並んでおり、ツーリングエッセンスが凝縮されたエリアであることの証左と言えるでしょう。
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普賢岳の雄姿
国道251号線にぶつかった所から、夕刻のトラフィックを避けるために広域農道雲仙グリーンロードへスイッチ。北麓に回り込み県道13号線で仁田峠へと挑むことにします。稀にみる快走路でぐいぐいと標高を稼いでいくと、国道389号線から仁田峠循環自動車道の案内板が見えてきました。 全長8.2kmの元有料道路は一方通行という珍しい循環式道路となっており、勾配のキツい山岳路は山肌を縫うように敷かれており、鋭いエキゾーストノートを放ちながら1.5車線幅の緑陰モールを抜けていきます。稜線上に出ると標高1,483mの雲仙普賢岳がその全貌とともに登場。その圧倒的な高低差と荒々しい表情は、 畏怖の念を起こさせる存在感を放っていました。
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1年振りのRe Start
ジオグラフィックな景観美を楽しんだ後はぐるっと循環道路を走り、国道57号線で小浜町方面へ。昨年のGTでVFRのエンジンが止まったコンビニに到着です。
1年前の九州GTはここでストップしてしまいましたが、V4エンジンは気持ち良く一発でエンジンがかかり1年間 止まっていた針を動かしました。沿道のスーパーで買い出しを済ませ、橘湾に沈む夕日をファインダーに収め、夕暮れを追いかけるように県道30号線で諏訪の池キャンプ場へ。テント設営が終わる頃にはすっかり暗くなってしまいましたが、長崎ちゃんぽんを作りながら地元の釣りおじさんと一緒に杯を交わすのでありました。
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VFR800 | 日記
Posted at
2018/06/10 23:43:35