~ まえがき ~
今回、これを書こうか正直悩んでおりました。
東日本大震災における津波被害の収集や 福島第一原発の放射線の事態収拾が全然終わっていない今、
10年も前の大惨事を書いて不謹慎ではないだろうか?
そう思ったからです。
ですが、不謹慎を承知して書きます。
これは弱小ブログなので
僅かな人の目に留まるだけかも知れませんが
あの時の生き証人の1人として、 少しは防災の参考になることもあるかと思い
書かせて頂く事にしました。
ただし、 今回の話は 普段の日記ブログとは異なり、長い時間をまとめたものなので、 かなりの長編になるかと思います。
そして、面白い話でもなんでもありません
まだ、間に合います
興味のない人は ココで、 パソコンの右上にある 赤い×印 か、 左上にある 青い矢印を押される事をおすすめします
著者 ひこたけ
凡人はね、
真面目に頑張ってばかりだと 壊れてしまうんです
スポーツタイプではない自動車でね
スポーツ走行や高回転ばかり使うと、 色々耐久性に問題が出るのと同じです
若さや体力、そして気持ちもね、 永遠ではないので、
休憩を入れながら頑張ったっていいじゃないかと言いたいです。
10年前の今日…
2004年10月23日(土) 夕方
僕は、夜に食事に出る予定だったので クルマの中で聞く音楽を レンタルCDからCD-Rに焼いてたんだ…
そんな普通の日常の中、
その時 は突然やってきた
ギシッ
グラグラ グラグラ グラグラ・・・
小さい揺れが みるみる大きくなり、
直ぐに立っていられなくなった
揺れは 全然収まらずに 床に這いつくばったのを憶えている…
「い、 家が倒れる!!!!」
地盤が緩い地域な上に鉄骨の我が家
あの時は本気で 家が折れるかと思った。
揺れが収まり、 ドキドキしながら 今の出来事を頭の中で整理していたら、
間髪入れずに 第2派が来た!
この第2波がかなり長く、上下に突き上げる!!
第1派では耐えていてくれた色んな物が
この2回目の地震が痛恨の一撃となり、
天命 を全うした
途方に暮れていたら、 ナント トドメの第三波が来た!
電気が止まった!
これはまずい、
クルマは無事か!?
人間、 極限状態になると、
その時 自分が一番守りたい物が判る
あの時の僕は
本能で ガレージに行き オデッセイ(当時の愛車) を屋外へ避難させた・・・
そして、 再び家の中に入り、 落ちたものを片づけようとまずはキッチンをへ行ってみた。
食器棚のスイング扉が空き、
皿が全部落ちていた…
それを見た僕は
「はぁ~こりゃ片づけに時間がかかるな・・・
残念だけど食事はキャンセルのしなきゃな・・・」
本当にバカな男だ
勝手に揺れたのはジブンの家だけ で他の家は大丈夫と変な勘違いをし
携帯をかけた・・・
だが、 携帯は既にパニックモードで 使えない状況・・・
そして、
大きな余震が来た!!!
ガターーーーン!!!
上の階で 鈍い音がした
ここで、 一気に状況が読み込めた
「これは、 地域そのもの大惨事なんだ」 と
一気に考えが切り替わり、
数時間後に合流する予定だった皆の安否が気になった、
連絡を取りたいが何度電話しても携帯が使ず途方に暮れた
とにかく無事なら良いのだが・・・
よもや、 やくざの出入りの後の様になった自宅
ひっきりなしに余震が続き、
それも 震度4~5クラスの地震が普通に起きていた
これは近所の山が噴火したのか?
電気が止まった以上
今、自分が置かれている立場すら 確認をする方法は無い
情報が知りたい…
ここでは無い場所なら報告されているに違いない…
自宅の固定電話を使い社員旅行で出かけている母親が泊まる県外の宿へ連絡を入れた、
(母親は家を空けるときには いつも冷蔵庫に旅行の工程表や宿泊場所を張って行く、 これが初めて役にたった)
怪我はないが、家はかなり凄いと 報告
ニュースで川口町が震源の地震で 凄い事になっていると聞き、
母親は一緒に旅行に来ている同僚は家族に連絡を取りたいがつながらないと焦っていると教えてくれた。
当時母親は携帯も持っていなかった為、そして、固定電話は電気がない緊急時でも使えるという
僕の家電知識が役に立ち、誰よりも先にお互いに安心を届ける事ができたと思う
電話を切り、 大きな余震の中 食料や掛布団を集めていると
今度は家の固定電話が鳴る・・・
緊急事態に電話・・・ まさか親父か?
電話をとり、 揺れと同時に時計とか絵とか色々な物が降ってくる中、
そして、 いい加減家がそろそろ崩れるんじゃないか?という恐怖の中
電話の相手は
会社の本社、
親戚
親戚
親戚
親戚
次から次にかかってくる 家電に
「今、 本気でおっかねーんだ!!
電話なんか かけてくるんじゃねー」
と、思いながらも応対に追われた
経験者として、強く申し上げておく
この状況で
家の電話がなる ⇒ 重要な件 ⇒ 電話取れるならとる
なのだ
父が職場でけがをしたのか?
それとも仲間からのSOSなのか?
そんな事があったら困るから
取らなかったら、 後悔を引きずることになると嫌だから
だから、 どこにも逃げられない状態でも電話を取るのだ
もし、 親戚や知人が
そういう現場で当事者であった場合、
心配するのはありがたいが、
今、まさに正念場と言う時の連絡は是非とも止めて頂きたい
安否確認は次の日で良い
自分の身の安全さえ満足に取れない火事場で
部外者の応対に左右されていたら命を落とすことだってある
それから、
最初に連絡が繋がった人が
代わりに他の共通の知人に連絡をしてほしい
「じぶんから 親戚中に連絡入れておくから」
この時こんな事を言ってくる人はうちの親戚には居なかったが、
これは本当に重要だと思った。
あの日の様に、遠方の親戚各々が連絡を入れてくるというのは 一刻も早く、 逃げたい状態では本当に迷惑であった
もう一度言う、
安全圏に居る人と
当事者の温度差は相当な物である事を理解頂きたい
働いている父親にしても同じ思いをしていると思い、
ラジオと懐中電灯を持って父親の職場に車を走らせた
安全が確認でき、 この物資を渡し、 母親への連絡、親戚への連絡を報告しその場を後にした
家族の安全が判れば、とりあえずは安心と思い バカな僕は 職場や街の状況、仕事の担当エリアの状況を 車で観に行った
信号が消え、 道が落ち バカな事をした代償として、 オデッセイのモデューロのフロントスポイラーをたくさん擦った
自宅付近へ戻ってきて
車のTVで今、自分が置かれている状況を把握し 車のサンルーフから空を見上げていた
バババババババ
ヘリコプターの音がひっきりなしに鳴り響く・・・
暫くして
ひときわ耳に残るバラバラ音が聞こえた
それは編隊を組んだタンデムローターヘリの集団!!
自衛隊の本気の編隊だったと思う
「か、 かっこいい・・・」
あれには 男として相当シビレタ・・・
全ては明るくなってから、 そう思い、 この日は車の中で一夜を過ごしたのだった
つづく
~ 第2章 川口町の人達に力を貰った ~
当時の僕は、 そこそこ名の知れたとある企業の営業マンだった。
名の知れた と言えば聞こえは良いが、
僕の様に サテライト営業所に配属されている人間は
結局のところは 実働部隊、
担当割された自分のエリア内で毎月ひたすら売上ノルマに対して 怯え、
汗水を垂らしていた。
何を隠そう、 あの震度7 を記録した 川口町やその周りの市町村は
僕の担当エリアだった・・・。
僕は 仕事人の立場で壊滅された町が 復活するまでを物凄く近いところでずっと見て、 そして沢山関与してきた・・・。
こちらは 旧堀之内町
エスティマが倒壊寸前の家を支えていた
山は崩れ落ち、 線路は土砂で埋まっていた
電信柱は 引っ張られたかの様に斜めに
そして、 川口町
これが 震度7 だ
会社のネームバリューのおかげもあり、
それこそ、 まだ許可証がなければ立ち入る事のできない頃からフォローをさせて頂いた
まだ、 救急車や
自衛隊が主役の時である
あの頃は デジカメの電池の持ちも悪く、 携帯の写真にしても今ほど手軽ではなかったので 枚数は少ないのだが、 現場はこんな感じであった
道路も、寸断も多いし、 中がスカスカになったりしているので
ちょっとでも 道がおかしいと思えば クルマを降りて己の体力で先に進む必要があった
新しい建物は 外から見る限りでは 比較的耐えている様にも見えたが、
やはり古い建物は倒壊しているところも多かった
となりの家が崩れているのを、 支えている家もあったりした
まだ、仮設住宅すら届いていないこの頃、
僕は川口町の方々の 強い団結力を目の当たりにしたのだった。
それは 今にも壊れそうな家から荷物を運び出す姿。
1人が外で余震による倒壊の見張り番をしながら
大勢の地域住人が 一気に 家財道具を運び出し、
そして 終わると 次の家に行って 同じことをする
まだ写真のようなほやほやの時期にも関わらず、
この町の住人は この状況で既に立ち上がり始めていた
普通、 こんな状況に陥れば まずは自分の家を気にすると思うのだが、
この町の人たちはそうではなく、
大勢集まって一気にやった方が早くて安全という決断を自主的に下していたのだ。
家の壁を破壊して 強制的に搬出突破口を開けた家もあった
重い業務用の冷蔵庫を出してある店もあった
誰が発案したのかは判らない、
その案に賛同するにもかなりの決断だったと思う。
今の時代、
己の安全を確保した上での善なる行為は見られるが
空襲にあったような状況下で
早々に
1人は皆の為に、皆は1人の為に を 実行していたのだ
ニュースを見る限り、隣の小千谷市の住人はこの時期はまだ
行政が
国が
と、 誰か にやって貰わないと 何もできないという
意気消失状態であったので
川口町住人の強さに感化した
僕に至っては、
早々に わが社のお客さん達に逢って 無事も確認できたし良かった
避難場所もやられているために、
鉄骨でできたホテルの駐車場で寝泊まりしている人や
テントを張っている人もいた
何日かが経過し
その後は たくさんのボランティアさんや寄付により 一気に
色んな応急処置が進んだが
やはり、 僕はこの町で起きていた
表には余り知られていない住人達の連携の強さが一番鮮明に残っている
お客さんの1人が もう一度、 起業する と取材の前で宣言し、
それ以降 NHKがその方をずっと追いかけ取材をしていたのだが
ひょんなきっかけで 商談現場を撮りたいからと、 僕も全国放送に出させて頂くこともあった
その繋がりで 時がながれ1年くらいの時に再現VTRを作る時も声が掛かって出演させて頂いた
僕は 2度もメジャーデビューを果たしたにも関わらず、
演技力がなかったのか、 ビジュアル的問題なのか、
芸能関係の事務所からの スカウトは一切無かった…。
つづく
~ 最終章 お金の話 ~
いつの間にか 推奨業者になっていたわが社、
行政から呼ばれることも多く、 即日訪問、即日対応、 エリア担当がいつでも近くにいる
という会社の人海戦術が物をいったのか、
知らぬは僕本人ばかりで、 行政のなんかあった時はここに電話欄に 名前が出ていた
そして、
仕事もそうだが、 これだけ現場や当時者に近いところにいるのだ
お金にまつわる話も当然多かった
例えば、
突然収入が閉ざされた時、リースやローンは重荷以外の何ものでないこと、
クレジット会社は 3カ月の遅延猶予期間を出したらしいが、
実際に仕事に復帰したのは 1年半も後
お仕事でリースを組んでいた人は、先が読めないからと
貯金を叩いて、 利息込の割高なリース残金を清算していた。
そして、普段はそこまで考えていなかったが、
仕事をしていなくても
出ていくお金は余り変わらないと皆が口をそろえて言っていた
買えるものは現金で買って、毎月の支払は少ないに越したことないよ…
うちはもう リースでは買わない 高いし、怖いから と
何度も聞いた
3か月間は支払日に入金が遅れてもブラック名簿には記載しないけど、
それ以降はいつも通りでヨロシク
これがクレジット会社の取った策で、 支払免除や先送り凍結というわけでもないし、
結果的になんの救済もない
一括で清算すれば、 残りの年数分にかけられていた金利分くらい安くなるかと思いきや、 そこは向こうも商売 全くもってそんなことはなかった
また、 リースにかけられている火災保険も 『地震は除く』 なので、
やはり リースは計算せずとも全額経費処理できる以外のメリットは少ないようだ
それから、 補助金に関するお話の一つで
成人して社会人をしている子供との同居者の話
あの時は 実家暮らしで子供が生活費を入れていたことが証明されれば
子供の分の見舞い金として 更に補助金がもらえたらしい。
証明が あれば だ
今後の為にお伝えしておく、
実家に生活費を入れている人は、 現金で渡すのではなく、
毎月 同じ金額を同じ日にちに 口座で振り込んだ方が良い
これをしていなかった為に 証明ができず、 補助金がもらえなかった人が沢山いた
流石に今の僕くらいの年になれば、
名義こそ変えてないが 実質の家の維持や家計交代を既にしているので
あまり関係ないのかもしれないが、
社会人ながらも実家暮らしの子供がおられる方は 予備知識として覚えておくとよいと思う
だらだらと、 とても、長くなってしまいました。
10年が経ったので 当時を振り返ってみました
長すぎて全然まとめられなくてすみません。
本当は、自衛隊のカッコよさとか、 川口SAがベースキャンプになっていた話とか、 メガクルーザーの性能を目の当たりした話とか
マリと子犬物語の地での話とか
まだまだ あるのですが、 文章力が追いつかないのでここでやめます
ありがとうございました。
おわり
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