みんカラを利用されている方々はご存知かもしれませんが、ディーラーが日産(メーカー)から買う資料の中に「新型車解説書」という物があります。昭和の時代は「サービス週報」という物でした。
定価は1000円前後という比較的安い資料ですが、グレード毎の仕様の違いや新機構が採用された場合の構造の紹介、採用の経緯などなど、整備要領書とはまた違った詳細な内容が記載されています。
今回は某オークションに格安で出品されていたので購入してみました(競らずに・・・(笑))。
購入した物は1991年6月の追補版Ⅵ(6)と1993年6月の追補版Ⅶ(7だと思うのですが…なぜか8)で
Ⅵは平成3年なのでハードトップ系はY32へとモデルチェンジし、セダンのみY31となった時点の物です。
Ⅶは平成5年なので私の車が該当する物になります。
以前乗っていたY31セダン(平成5年式スーパーカスタム)のエンジンのヘッドカバーがシルバーで、
その時に職場の同僚が乗っていたY31セダン(クラシック)のヘッドカバーがブラックだったのがずっと不思議で、ランダムなのかな!?と思っていましたが、
新型車解説書を見てみると…
追補版Ⅵに載ってました。
平成3年にヘッドカバーがシルバーになったと分かりました。
しかし…今乗っている平成5年式スーパーカスタムはヘッドカバーがブラック…どうやら平成5年にブラックに変更になったようです。
結果、以前私が乗っていた平成5年式は平成5年の前期、今私が乗っている平成5年式は平成5年の後期という事みたいです。
色違いの謎が解けました。意味は不明ですが(笑)
もう一つ…エアコンについてですが、スーパーカスタムは標準がエアコン無し(!)なのは以前から知っていたのですが、R12とR134の切り替わりの時期がイマイチ分かりませんでした。
以前乗っていた平成5年式はR12でしたので、今乗っている平成5年式も購入時R12だと思いこんでいましたがR134でした。
これも新型車解説書に載っていて、
やはり平成3年時点ではスーパーカスタムはR12です。
(VG20EのクラシックとクラシックSVのみメーカーオプションでフルオートエアコンとフルオートITエアコン=エコロジーエアコン(笑)を選択するとR134となったようです)
スーパーカスタムはやはりエアコンはオプション。メーカーオプションとディーラーオプションが有ったようで、スーパーカスタムにメーカーオプションのエアコンは無し。
(恐らくは物品税の影響の名残かと思います。メーカー装着のエアコン=贅沢品=物品税の対象。ディーラーオプションにて装着されたエアコン=新車本体価格に関係無いため対象外)
平成3年のカタログのスーパーカスタムの装備のページのエアコンの部分が白色(標準でもメーカーオプションでもない)だったので以前私が乗っていた平成5年式スーパーカスタムを購入する際に「まさかエアコンがついてないのか?」と不安になったのを思い出しました(笑)
実際はエアコンがついており、車検証入れに「日産純正カーエアコン(だったと思います)」というステッカーが入っていたのでディーラーオプションが装着されていたのだと思っていました。
今回、新型車解説書を確認しディーラーオプションである事が分かりました。
以前先輩に聞いた話では、昔はカーエアコンはほとんどがディーラーオプションで、ディーラーで取り付けをしていたそうです。
エアコンベルトをつけたり、コンプレッサーを付けたり…面倒くさそうです。
さて、スーパーカスタムがR134になったタイミングですが…
これは追補版Ⅶに載っていました。
全車R134になったとの事です。この時点でスーパーカスタムもエアコンがメーカーオプションになりました。
これもまた平成5年の中の前期、後期で変わっていました。
これで今私が乗っている平成5年式スーパーカスタムがR134であるワケが分かりました。
この時期(平成5年~)はスーパーカスタムにメーカーオプションで、例えば私の車の様にパワーウィンドー(集中ドアロック、大型アームレスト付きドアトリムとセット)とマニュアルエアコンが同時装着出来た様ですが、
次のマイナーチェンジ時にパワーウィンドーとマニュアルエアコンが標準装着のスーパーカスタムGが設定され、素のスーパーカスタムは同時装着が出来なくなります。
同時装着出来てしまうとスーパーカスタムとスーパーカスタムGを設定している意味が無くなる為と思われますが、今の時代では全く意味のない設定の細かさです。
スーパーカスタムでもKH3(ブラック)のみは塗装が4コートであったり、全てはハイヤーや社用車ユースを意識しての産物だと思われますが、
タクシーが無ければこんな逆にコストがかかる差別化は出来なかったと思います。
また、更にスーパーカスタムのみで言えばフェンダーミラーが標準でドアミラーがメーカーオプションとなります(他のグレードはフェンダーミラーがオプション)。スーパーカスタムにフェンダーミラー車が多いのはこの為です。
通常の車ですとドアミラー標準車でフェンダーミラーをオプションで選択するとドアミラー装着部が単なる大きなフタになってしまいますが、
Y31の場合、タクシーの設定がありますのでフェンダーミラー車の場合、ドアミラーベースの無い専用フロントドアで、ドア周りはスッキリしていますし視界も遮りません。もちろん鏡面はリモコンで調整出来ます。
(実はSY31にはドアミラー車をフェンダーミラー化するための、ドアミラー取り付け部をふさぐフタの部品設定も有りました(純正部品)。これをやると後からフェンダーミラー化したなと分かります。整備要領書に穴開けの位置の寸法も記載されていたような…。もうワケが分かりません(笑)後からの変更もそれなりに需要が有ったものと思われます。)
ちなみに中期のフェンダーミラーのメッキは経年するとさすがに表面は多少荒れてきますが、メッキが剥がれる事はまずありません。後期のものは…メッキが変わったのか、何故かすぐメッキが剥がれてしまいます。
オークション等に出品されている中古は大概剥がれてますね~
と…いう、車好きでもどうでもいいと思うような話になってしまいましたので、この辺で一旦やめます(笑)
日産自動車株式会社発行「新型車解説書(Y31-6)」「新型車解説書(Y31-8)」より引用
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Posted at
2018/12/22 15:50:05