
靖国にきたからにはやはりここを見ておきたいと思っていました。
遊就館。
開国以後日本がたどってきた道のりをたどることで何故多くの方々がなくなられたのかを考えることができる一大資料館です。
中には非常に貴重な資料が展示してあり、軍事博物館としても世界で一級のものであると感じさせられます。
学校の授業では開国以後の日本の歴史をほとんどスルーしたり、簡単に触れる程度しかないのでこういった場所があるのはとても勉強になります。
(例えば学校の歴史で簡単に習った鹿鳴館。ものすごい国家予算をかけて建てられたのですが、当時は近代国家として生まれ変わる過渡期で国家財政も全く余裕がない時代。何故そんなときに莫大なお金をかけてあれを建てたかなんて学校じゃ絶対に習いませんよね。ちなみに鹿鳴館とこの遊就館の展示とは関係ありません)
「203高地」「日本海海戦」「インパール作戦」など軍事関係に興味ある人か歴史にとても興味がある人でなければ恐らく学校で簡単に聞いた以後記憶にも残っていないと思います。
こうやって近代日本のみに絞って細かく順を追って解説してある施設ってあまりありませんから本当に勉強になります。
チョンマゲを結って刀をさしていた時代から40年後には世界の大国清と互角に戦えるほどの国になり、さらにその10年後には世界最大最強のロシアの脅威から独立を守りきるという世界でも考えられないほどの発展をしました。
近代国家になるためには軍隊を強くし外国の脅威から国を守り、近代技術を取り入れて国を豊かにする以外方法はありません。
学校の教科書ではやたらに批判の対象になっている「富国強兵」ですがこれをしなければ日本は黒船来航から30年もしないうちに東南アジアやアフリカの植民地のようになっていたでしょう。
近代国家になるためにどれだけ安全保障体制が重要なのかを考えさせられる展示となっています。
日清戦争、日露戦争、そして大東亜戦争とコーナーが進んできます。
そしてあるコーナーには花嫁人形が並んでいました。
私はこの花嫁人形の意味がわかっていましたのでとても直視できませんでした。
花嫁人形の前に並んでいる数多くの遺影。
特別攻撃(特攻)で散られた方々の遺品の数々も直視できるものではありません。
特攻隊の方々に手を合わせてきました。
よく靖国とくに遊就館は特攻隊員を礼賛してると批判されますが果たしてそうでしょうか?
特攻隊員の数多くの犠牲があるからこそ今の日本があるわけですし、自らの命とともに突入してくる爆弾に連合国は震え上がりました。
だからこそ連合軍は日本を一目置いたという一面はあります。
それに父母に永遠の別れをして敵艦に突入していった若者に対して誰が犬死だと言えましょう。
立派だった、見事だったと称えるのは当然だと思います。
それは決して特攻隊賛美ではなく命をかけて国を守ろうとした方々への敬意に他なりません。
志願だったとはいえもちろん半強制だったところもあるでしょうし場の空気に流されて拒否ができなかった方々もいらっしゃるでしょう。
ですが日本を守ろうとして命を散らした方々を軽んじたりすることはできません。
何処の誰が戦争で自分の命を散らせたいでしょうか。
誰が戦争を繰り返したいでしょうか。
だからこそ自らの命をかけてそして散られた方々というのは世界のどの国でも尊敬され尊いと考えられるのです。
それが戦争賛美ではないことは言うまでもありません。
殉じられた方々に手を合わせ敬意を払い、そして日本の平和をこれからも見守ってくださいと願うことが戦争賛美と言われるのなら私は賛美している人間だと言われてもかまいません。
Posted at 2007/08/18 14:16:46 | |
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