ここからは装備品展示です。

第10後方支援連隊衛生隊の1 1/2トン救急車です。
要救助者の搬送を行います。
この救急車のシャーシは高機動車をベースにしているようです。

こちらは野外手術システムです。
その名の通り病院施設のない野外での手術を行うための装備です。
手術車、手術準備車、減菌車、衛生補給車から構成されています。

野外手術システムを展開した内部の状態です。
このように広々としていてかなり本格的な装備がされています。
なんと開腹手術はもちろん開頭手術まで可能となっています。
このシステムが阪神大震災で有効に使われれば多くの人々が助かったはずですが、法的不備(”病院”ではないので医療行為に制約があるとかなんたら)のために有効に活用できず、また今でも不十分な法整備とされているようです。

こちらでは第10施設大隊本部管理中隊の油圧ショベルによるリモコン操作の実演展示です。
ほぼ民生用と同じものを使ってるようですね。

こちらは掩体掘削機です。
上の写真の油圧ショベルと同じく掩体壕の掘削作業などを行う装備で、油圧ショベルに対してアームが360度回転するのが特徴です。

第10後方支援連隊の野外洗濯セット2型です。
野外での被服の洗濯を行う装備で全自動洗濯機が装備されています。
洗濯・乾燥は1時間あたり40着の能力を持っています。

第10施設大隊第3中隊の83式地雷敷設装置です。
大型トラックで牽引し、対戦車地雷を迅速かつ広範囲に敷設する装備です。

こちらはその対戦車地雷の模擬弾です。
陸上自衛隊には92式対戦車地雷や72式対戦車地雷等の対戦車地雷を保有しています。
地雷といえば悪魔の武器のイメージがありますが海岸線が非常に長く、攻めやすく守りにくい日本の国土では安価で非常に効果的な装備です。
正規の手順に従って敷設場所を管理すればきわめて効果的な防衛装備(世界中で民間人が被害にあってるのは無造作にばらまいているからです)にもかかわらず対人地雷のほうは感情論と世界的な流れという意味不明の理由で安易に廃棄させてしまった(もちろん世界中に地雷をばらまいている国は廃棄していません)ため指向性散弾などで代用をしていますが安全保障上の防衛力の「穴」が発生していることは否めません。
世界中に”危険な地雷”をばらまきまくってる国は廃棄せず、逆にどこの国にもばら撒いておらず、有事の際以外には被害が発生し得ない国民を守るための”安全な”地雷を高い血金をつかって廃棄し、国民の生命に直接関係する安全保障体制を手薄にする。
日本に対して何らかの思想をもっている国にとっては防衛力の弱体化はこの上なくありがたいものですが私達日本国民にとっては何の利益もありません。
この廃棄が何の意味があるのか私には全く理解できません。
それは昨年のクラスター爆弾禁止条約についても同じことが言えます。
もちろん日本の周辺国はどこも対人地雷禁止条約は批准していません。
ちなみに対戦車地雷は対人地雷禁止条約の適用外なので自衛隊も保有しています。

第10後方支援連隊補給隊の3 1/2トン水タンク車です。
約5000リットルの水を搭載することが出来ます。

自由に水を出してくださいとあるので出してみました。

第10施設大隊第3中隊の道路障害作業車です。
道路は戦略上大変重要なインフラです。
有事の際には味方部隊の迅速な移動に欠かせませんが、逆にいえば敵に使われれば移動を容易にさせてしまいます。
そのため道路に穴を開けるなどの障害をつくるのがこの装備です。

こちらは第10偵察隊の87式偵察警戒車です。
道路網の発達した日本の国土に合わせて開発された偵察システムで、装輪式のために時速100キロという高速で移動ができ、また7.62ミリ機関銃と25ミリ機関砲を装備しているため、高い機動力を活かした強行偵察を行うことが出来ます。

こちらは第10施設大隊本部管理中隊の発煙機3形です。
その名前の通り発煙装置を高機動車に搭載したもので広範囲を迅速かつ連続的に煙幕をはることができます。

第10後方支援連隊第1整備大隊本部付隊の78式戦車回収車です。
74式戦車をベースに開発された車両で、戦車などの重量級車両が動けなくなったときに牽引をしたりクレーンでエンジンや砲塔を吊り上げて野外整備を行うなど、戦車の運用では欠かせない装備です。
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Posted at 2009/03/12 21:36:09 | |
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