2006年04月29日
TTクワトロ 6MTの狙い目の年式、その他注意点
Webで他のユーザーさんが書かれているのもを、ディーラーなどで聞いた話も交えて、私なりにまとめてみました。
私の推測も含まれますので、参考程度になさってください。
●99~01年前期モデル
APXエンジン:BAMに比べて低速トルクがやせているものの中高回転の伸びが良い。
①99~00年後期 ESP無(リアウイングがないものもある)
②01年前期 ESP付(99~00年後期に比べ回転の吹け上がりが滑らかで軽い)
●01年後期~04年前期
BAMエンジン:APXに比べ低中速トルクがある。全車両ESP付
BAMあたりから諸所コストダウンがはじまるので、03後期以降がお勧めです。
【電送系、その他】
1)ESPユニットの故障(同時にABSも故障することも) 交換約30万円~
2)エアコンユニットの故障 交換約10万円
3)ファンモーターの不具合 交換約10万円(車体に2個あります。1個5万円)
4)ファンベルト、タイベル交換 交換各3万円前後
5)ヘッドライトの自動光軸調整の不調。妙に手前を照らしたり(両・片側)、通常の走行でも突然手前を照らしたりと光軸調整が不調になる。
6)ラジエターファンの故障。急に水温が上昇する。
7)メーター不良。燃料残量が正しく表示されなかったり、照明が付かなくなったりします。 交換約10万円 自然治癒することもあり
TTのメーターはいくつか種類があるようです。クワトロの初期型99年~00年の一部に、常時点灯のメーターがあります。
それ以降のTTは、ライトをつけるとメーター内の照明が点くのですが、この常時点灯の初期型はメーターが故障する確立が非常に高いようです。
8)窓落ち。窓を閉めるときに斜めに上がってくるもの、遅い物は要注意です。
ウインドウ・レギュレータ動作不良が考えられ、窓上端位置の認識動作が異常となり、全部閉まらなくなったり、ドアを開けた時に、ちょっとだけ下がる機能が、動作しなくなったりします。リセット(全閉から、更に上に押し続けるのを3秒間くらい続けると、カチッと音がして上端位置がリセット)出来る時と出来ない事があり、自然治癒することもあるようです。
9)シートヒーターのボタンスイッチの不良。押して飛び出てきて、まわして設定して押し戻すしかけなんですが、押し戻しても飛び出てきてしまうものがあります。対策部品あり。
【エンジン周り】
1)オイル漏れの有無のチェック
カムカバーからのオイル漏れは、年式、型式に関係なくおきる可能性があります。もれるのが大抵インテーク側(運転席向き)なので、目視で発見するのは難しいので、左右のフェンダーに空いている水抜き穴を確認してください。ここがベタベタしてホコリがオイルにつかまっている場所があるときは、もれている可能性が高いです。
2)ホース類の劣化のチェック
エンジンルームがかなり高熱になるので、ホース類は劣化が進みやすいです。とくに細いサクションパイプはひび割れてたりクラックが入ってたりします。エンジンカバー(シリンダーヘッドにかぶせてある奴)をはがして、いろいろ這い回っている奴を見てください。
3)バッテリー
エンジンルームの発熱が多いこともあり、TTのバッテリーはおおむね3年程度で突然死します。なので、中古で購入する場合は必ずバッテリーの交換の有無を確認、古いままだったら要交換してもらうように。ディーラーの場合、大抵は交換して並べていますが、それでも確認するように。
4)イグニッションコイル
きちんとアイドリングしないもの(アイドリング中にブルブルと不整脈がおきる)や、空ぶかししたときにバラバラとばらつくときはコイルの不調が考えられます。交換1本10000円として6本60000円走行不能になるので注意。対策部品あり。
5)ヘッドライトウオッシャー
ライトスイッチをON(ヘッドライトをつける)状態で、ウインドウオッシャーレバーを3秒以上引いてると、ヘッドライトウオッシャーが出てきますが、長いこと使われてなかったり、フロアを強くぶつけた場合に壊れて出てこないことがあります。 交換約10万円(一説によると3万円ほど)
6)DV(ディバーター・バルブ)不良。アクセルオフと同時に最初は、プシュー・・そのうち、シュッルルル・・・というようになるので、対策は社外品と交換がベスト(GFB社製のブローオフバルブorイシカワエンジニアリングのHyper Boost Diverter Valve)アクセルレスポンスも向上するとのこと。 社外工賃除交換約2万円
7)エアフローメーター
燃費が悪くパワーダウン加速も鈍くなる。社外のものがレスポンスがいいようです。 社外工賃除交換約3万円
【足回り】
1)フロントのスタビブッシュもしくはアッパーマウントの劣化。止まった状態でステアリングをすえ切りするとゴキっと音がする。前オーナーの乗り方によりますが、3~4万キロぐらい走ってると出る症状です。 交換約3万円
2)ゆっくり段差を超えたときに後ろからゴツゴツ音がする。これはリアのスタビのブッシュの劣化です。軽度な場合は、フッ素系の潤滑材の塗布で収まります。
3)リア・トレーリングアーム付け根部分の腐食による異音、そして破損の可能性←結局リコールに指定されました。
4)リアのトレーリングアームのベアリングがブッシュから外れてる事があります。
【内装】
1)シートの高さ調整
他のAudi車とちがってTTのシートの高さ調整は、自分の体重を使って調整します。つまり下げるときは後ろに座り、あげるときは前に座る。なので体重の軽い女性の場合、あがったまま下がらなくなることが多々あるんですが、なかには男性が乗っても下がらないこともあり、これは故障ですのでダンパーの交換をしてもらってください。
2)リアトレイ周りのカタカタ音
クーペには、リアゲートに取り付けられたトランクを目隠しするリアトレイがあるのですが、これが走ってるときに振動でキシキシ、カタカタと音を立てます。 02年以後のモデルには対策品が付いてますが、それでも露天の駐車場だったりすると、トレイが熱で変形してる場合があります。
3)リアシートのガタ
クーペのリアシートのヒンジががたついてカタカタ音がする場合があります。リアシートを立てた状態で、手で前後させてみてガタがないかちゃんとロックされるか確認してください。
4)リアゲートの雨漏り
めったにないのですが、クーペのリアゲートのヒンジ部分にはグロメットを幅広のビニールテープ上のものでシールしてあるところがあり、ここの密着度が悪いと、そこから雨水が侵入していることがあります。この場合、ゲートの内側をつたって、リアトランクに達するのでトランクの内部の内張りを湿ってないか確認するとともに、スペアタイヤハウスに水がたまってないかも確認してください。
5)フューエルリッド・オープナーの動作不良
センターコンソール下の小物入れの中に隠れるように取り付けられている給油口のオープンボタンですが、これを押しても給油口がひらかないトラブル。 自然治癒することもある。
6)リアシート左右の小物入れの蓋の変形
おもにリアゲートからの日差しによる熱変形です。走ってるといつの間にか開いてることがあり、これは間違いなく変形してきてます。
7)フロントウインドウやリアウインドウのゆがみ。
フロントウインドウにゆがみが出てるものがあります。微妙なラインをもったウインドウなので、こういうゆがみが製造中に出やすいのが原因です。前のオーナーが気が付いてクレーム入れれば無償交換されてますが、保障期間を過ぎてる中古車の場合自費になります。交換約12万円
【付属品】
1)鍵
Audiは、年式によって鍵の個数が違います。
02年モデル以前は、メインキー(リモコン付き)×2、セカンダリーキー(リモコンなし、トランクおよびグローブボックスが開けられない)、エマージェンシーキーの4本セットです。
02年以降は、セカンダリーキーが廃止されて、3本になりました。鍵の数がこれ以下の場合は、ディーラーでイモビの再登録をしてもらい、無い鍵の登録を抹消してもらうこと。それから、キーナンバータグの有無も確認してください。硬質ビニールにキーナンバーが記されたタグで、このナンバーがないとキーをなくしても新しく作ることができません。無い場合は再発行はしてもらえないので、鍵をなくさないように注意してください。
2)工具
ホイールのロックキーがあるか必ず確認してください。工具はトランクにタイヤと一緒にしまわれています。これが無いと、タイヤ交換ができませんしタイヤをはずす点検整備ができないので、ディーラーで購入する必要があります。
以上より、BAMエンジン(01年後期~04年前期)のTTがベストと考えます。
まぁ、最終型が良いのは当たり前ですね(笑
あとは、許せる故障の頻度と、出せる予算のバランスでしょうか?
Posted at 2006/11/09 03:14:09 | |
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